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季刊『考える人』2010年春号の特集「はじめて読む聖書」が、このたび『はじめて読む聖書』(新潮新書、ISBN:4106105829)として書籍化されることになりました。


目次をご覧いただくとお分かりのように、わたくしを除く全員が各方面の大先生であります。なにかパーティ会場に紛れ込んでしまった場違いな迷いイヌのようで恐縮千萬ではありますが、一読者の立場から『聖書』の世界に入っていくには、どんな書物が頼りになるかということを書いております。


それはともかく、目下、作品社から『新約聖書』の個人全訳を刊行中の田川建三先生へのインタヴューを中心として非常に読み応えのある特集でした。わたくしもこの機会に再読したいと思います。刊行は8月9日ころのようです(版元ウェブページによる)。

なるほど。そう読めばいいのか!
「史上最大のベストセラー」には、なにが書かれているのか。聖書学者や作家、批評家らがその魅力や勘所を語る。
「新約聖書の個人全訳」という偉業に挑む聖書学者・田川建三が、その格闘の歴史を語った貴重なインタビュー、池澤夏樹、橋本治、内田樹、吉本隆明ら、作家や批評家がひもとく文学や思想との関係など、すぐれた読み手たちの導きによって、もう一歩聖書に近づけば、2000年以上にわたって生きながらえてきた力強い言葉の数々に出会うことができる。「何となく苦手」と思っている人にこそ読んでほしい聖書入門。
大好評だった「考える人」2010年春号特集「はじめて読む聖書」、待望の新書化!

(Amazon.co.jp掲載の紹介文より)


■目次

誰がどのように読んできたのか――松家仁之
I 聖書ってどんな本?――山形孝夫
II 読み終えることのない本――池澤夏樹
III 旧約聖書は意外に新しかった――秋吉輝雄
IV レヴィナスを通して読む「旧約聖書」――内田樹
V 神を信じないクリスチャン――田川建三
VI 聖書学という科学――山我哲雄
VII 旧約的なものと新約的なもの――橋本治
VIII マタイ伝を読んだ頃――吉本隆明
IX 聖書を読むための本 山本貴光


⇒新潮社 > 『はじめて読む聖書』
 http://www.shinchosha.co.jp/book/610582/