動機が肝心


本日は、東京ネットウエイブ別科(高校課程)でのゲームデザイン講義の最終回でした。


参加者のみなさんは、目下めいめいゲームを制作中。東京ゲームショウへの出展を目指して試行錯誤は夏のあいだも続きます。


彼らは、アイディアを思いつくとすぐにつくって試してみたり、他の生徒がつくっているものよりさらに上をいく面白いものを考えようとしたり、なにかできると先生に見せてコメントを求めたり、本当は数学が嫌いなのにプログラムのために取り組んだり、とにかくゲームを考え、つくることを楽しんでいて、毎回「これだよ、これ」と教えるこちらも嬉しくなるようなやりとりの連続でありました。


ゲームのつくり方を教え始めてそろそろ9年目くらいになりますが、学ぶうえで最も重要なのは、「こういうものをつくりたい」という動機を持っているかどうかなのだと、繰り返し痛感しています。というのも、つくりたいものがないが、ゲームのつくり方やゲームのプログラミングを学びたいという学生が少なくないのです(最初に聴いたとき、少しく驚きました)。


それじゃ学んでも身につかない。ウソでも仮でもいいから、「こういうゲームをつくりたい」と思い込んでみてはどうか。そしてダメ元でいいからまずつくってみよう。やってみれば、自分が分からないことがようやく身に染みて分かるから、それをきっかけに調べたり考えたりすればよい、と勧めている次第です(拙著『デバッグではじめるCプログラミング』〔翔泳社、2008/05、ISBN:4798114197〕もそうした発想で書いてあります)。


そういう観点から見ると、上記した高校生たちは「つくりたいもの」を自発的に持っているので、なんであれ学ぶことも楽しめているのだろうと感じています。


さて、9月にどんなゲームが仕上がっているでしょうか。


⇒東京ネットウエイブ
 http://www.tnw.ac.jp/