温泉ブログ 山と温泉のきろく

山好き女子の温泉と食と山旅の記録です。

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休前日に2食付き1万5千円以下で泊まれる!恋人同士の旅行におすすめの極上湯の温泉宿

食事がおいしく、貸切風呂に何度でも無料で入れてかつ、お湯も良い宿を1泊1万5千円以下で探せ!

普段は一人旅が多い私ですが、たまには彼氏と一緒に温泉旅を楽しむこともあります。
宿の候補を選ぶのは私なのですが、彼との旅行のときに重視するのは「貸切風呂に何度でも無料で入れる」ことと「食事がおいしい」宿であることです。

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1万円ちょいのプランでも仙台牛のステーキが!

食事がおいしいことと、お湯が良いことは一人旅であっても重要なのですが、せっかくの恋人同士の旅行ですので、一緒にお風呂に入れたほうがよりいいかなと思うのです。それも、追加料金を払って入るのではなく、できれば基本の宿泊料金のみで、空いていれば何度でも貸切利用できるお風呂があるところがいいな、と。時間指定で1回だけだとちょっと、慌ただしくなってしまいますからね……。

そんなわけで今回は、これまで私が実際に泊まった宿の中から

・値段相応以上に食事がおいしい

・貸切風呂に何度でも無料で入れる

・私感で「いいお湯だ」と素直に思えた

宿をピックアップして、宿泊料金別にご紹介したいと思います。

書いていたらあまりにも長くなってしまったので、この記事では1泊2食付き1万5千円以下で、比較的リーズナブルに泊まれる宿についてご紹介することにしました。1万5千円以上の宿については後日別の記事で紹介します。

毎度も言っているけれど「値段が安ければ安いほどよい宿」というわけではないと思う

以前、一人旅初心者におすすめできる宿というテーマで記事を書いたときも同じことを書きましたが、旅館の宿泊料金に対する価値観は人によって異なります。宿泊料金は安ければ安いほどいい!とは言いきれないと思うのです。

恋人同士の旅行であればいつもより奮発する方も多いと思いますが、もちろんそれも人によると思います。なので今回も多くの人の役に立つ記事になるよう「1万円以下で泊まれる」「1万円台前半で泊まれる」宿をまずはご紹介したいと思います。

「1万円台後半で泊まれる」「2万円台で泊まれる」宿については、後日別の記事にまとめます。

1万円台後半~2万円台で泊まれる宿についての記事も公開しました。

ちなみに、宿泊料金は「休前日の2食付きの基本プランの料金」を基準にして紹介しています。もちろん、休前日以外に宿泊したほうが安いことがほとんどなのですが、多くの方は休前日の宿泊で旅行を計画されることが多いと思いますし、私自身も同様ですのでそのようにしました。

2食付き1人1万円以下で宿泊できる宿 4軒

2食付き1万円以下なのに食事もおいしくて、かつ貸切風呂に何度でも入れる宿なんてあるのか?と思いきや、ありました!しかも、どの宿もお湯が極上です!

食事については高級食材を使っているわけではありませんが、その土地の食材を多く使った手作りの料理で「この値段でこれほどの料理がいただけるなんて!」と感動した宿ばかりです。

山形県 肘折温泉 若松屋村井六助:7884円

今回ご紹介する宿の中で最も安い宿泊料金で泊まれるのが、山形県の肘折温泉、若松屋村井六助さんです。

肘折温泉は湯治宿も雰囲気を残す宿が多く、若松屋村井六助さんでも浴衣や歯ブラシなどのアメニティが付かず、食事の品数が少ない湯治プランの設定もあります。ですが、7884円というお値段は、アメニティや布団敷きなどの旅館としてのサービスの付いたスタンダードプランで土曜日宿泊した際の料金です。た

私は今年の夏に1人で宿泊しましたが、恋人同士やご夫婦に旅行で来てもかなり満足度の高い宿だと思いました。

自家源泉の貸切風呂がすばらしく、宿の目の前で開催される朝市も楽しい

若松屋村井六助さんの浴室は、男女別の内湯と、空いていればいつでも貸切利用できる内湯の小浴室の3つ。

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大浴場は広く、肘折温泉の共同源泉がたっぷりとかけ流されています。

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貸切風呂はこぢんまりとした作りではありますが、カップルで仲良く入るならOKでしょう!何よりもこちらの貸切風呂は、大浴場とは源泉が異なり、ややぬるめでほんのりと鉄の香りのする本当に良いお湯なのです。

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食事も、きのこたっぷりの陶板焼きや山菜、そして夏だったのでデザートにはさくらんぼがついたりと、地元の食材を楽しめるメニューで良かったです。  

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お酒がすすむ料理が多かったですね。 

また、若松屋村井六助さんの目の前では、肘折温泉の名物「朝市」が毎朝開催されています。

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私も早朝に覗きに行ってみましたが、なかなか魅力的なお品が並んでおり、しそ巻きや笹巻きなどこのあたりの郷土料理や、山菜おこわ、山菜を使ったおかずなどを購入してしまいました。

一人旅だったので食べるのも大変でしたが……恋人やご夫婦で朝市を巡ったりするのはとても楽しそうですよね。

こんなカップルにおすすめ!:とにかく白いご飯が好きな2人

こちらのお宿、お米にこだわりがあるそうで、とにかく白いご飯がおいしいのです!

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自家製の漬けものもおいしかったし、白いご飯が好きなカップルになら、きっと気に入っていただけると思います。 

栃木県 奥日光湯元温泉 紫雲荘:9180円

栃木県の奥日光湯元温泉、紫雲荘には、一人旅で5~6回、山仲間とも2度ほど泊まっており、もはや「定宿」と言ってもいい宿ですね……。

家族経営の小旅館で、手作りの食事がとてもおいしいです。 

源泉地がすぐそばにありお湯は新鮮そのもの!食事も手作りの優しい味

紫雲荘のすぐ裏には日光湯元温泉の源泉地があります。

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硫黄の強い匂いがする蒸気が、常にもうもうと立ち込めているのですが、そのすぐ近くにあるこちらのお宿の源泉は、当然のようにものすごく新鮮です!

紫雲荘には男女別の内湯と、露天風呂が1つあるのですが、露天風呂は利用時間内の空いているタイミングでいつでも貸し切って利用することが可能です。

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源泉のコンディションが日によって変わるのか、こんな風に白濁している日もあれば……。

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青みがかった透明な色のときもあります。
「湧き出てから時間が経つと白く濁る」ということだそうで、たしかに、透明な源泉のときのほうがお湯が新鮮な感じがしますね。

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食事は、湯葉や鱒、岩魚など、日光地区の食材をたっぷり使った山のごちそうです。
どれも手がこんでいるのがわかる料理で、特に紙鍋でいただく豆乳鍋は優しいお味で気に入っています。

こんなカップルにおすすめ!:自然の中を散歩したい2人

日光湯元温泉はお湯もすばらしいのですが、周辺の自然もすばらしいのです。

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湯元温泉の周辺は、登山をしない人でも気軽に歩けるトレッキングコースがたくさんあります。「ここは本当に日本か」と思うほどのすばらしい景色に、ほんのちょっと歩いただけでたどり着くことができるので毎回感動するのですが、恋人やご夫婦で一緒に散歩したりしたらきっと、愛が深まるのではないかなあと。

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ちなみに、雪景色のころは雪祭りなんかやっていまして、それもなかなか乙なものですよ!

秋田県 駒ヶ岳温泉:9500円

本当は誰にも教えたくないぐらい大好きな宿、秋田県の田沢湖周辺にある水沢温泉郷の駒ヶ岳温泉もカップルの旅行に自信を持っておすすめできる宿です。

休前日の一人泊もOKなので何度も一人で泊まっているのですが、わざわざ秋田まで行く価値のある宿だと思います。

秘湯宿で有名な「鶴の湯」の姉妹館で、設備も新しく食事もお湯も極上!

2食付き1万円以下で宿泊できるのはトイレ無しの6畳間ですが、内装は新しくすっきりとしていますし、洗面所や空の冷蔵庫も室内にあるため、特に不便は感じません。 

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1万円以下で泊まれる他の宿は、湯治宿の趣を残している宿ですが、駒ヶ岳温泉は内装も新しく「旅館らしい旅館」ですので「安く泊まりたいけれど湯治宿っぽいところは苦手」な方にも良いと思います。(東京からだと交通費はかかりますが……)

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貸切利用できるのは2つの露天風呂。青みがかった新鮮なお湯で常に満たされており、空いていれば何度でも利用可能です。 

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食事も、八幡平ポークなど土地の名産品を使い、一品ずつ温かいまま運んでくださいます。
夕食どきに供される手打ちの蕎麦がまた絶品なのです!実は、田沢湖駅前にある「そば五郎」なるお蕎麦屋さんも、駒ヶ岳温泉と同経営の姉妹店でして。

そば五郎の蕎麦も大変おいしく、田沢湖駅前でランチをいただくなら一番おすすめできるお店なので、駒ヶ岳温泉の手打ち蕎麦がおいしいのも納得ですね。

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寒い地域の朝食は、塩辛いおかずが並ぶことも多いですが、駒ヶ岳温泉の朝食は繊細な味付け、かつ盛り付けも上品です。

こんなカップルにおすすめ!:きれいな宿に泊まりたいけど秘湯にも興味ある2人

「値段のわりにこぎれいで高級感がある」のが駒ヶ岳温泉の特徴だと思うのですが、さらにすばらしいことにこちらのお宿「秘湯宿」として有名な乳頭温泉の鶴の湯さんと同じ経営なんですね。

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鶴の湯の浴室

夕食後には毎日、鶴の湯のお風呂に入りに行くための送迎バスが出ているため、小ぎれいな駒ヶ岳温泉に宿泊しつつ、鄙び感あふれる秘湯のお風呂も楽しめるというわけで。一泊で、しかもこのお値段で、これほど楽しめていいのだろうか? 私なら、彼氏がこの宿に連れて行ってくれたら感激するだろうなーと思えるすばらしい宿です。

山形県 肘折温泉 旅館勇蔵:9900円

肘折温泉の旅館勇蔵さんには今年初めて泊まったのですが、とにかく食事がめちゃめちゃおいしくて「山菜の季節にまた絶対泊まりたい!」と思いました。

もっとリーズナブルな湯治プランの提供もありますが、布団敷きや浴衣などのサービスがある「スタンダードプラン」の宿泊料金が9900円です。

地物の山菜ときのこの料理がすばらしく、舞茸ご飯はおひつを空けるおいしさ 

旅館勇蔵の浴室は、1階に男女別の内湯と、2階に空いていればいつでも貸切利用できる内湯の小浴室が1つあります。

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貸切風呂は家庭用のお風呂サイズですが、仲の良いカップルなら問題ないでしょう。

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深夜も入浴可能ですので、相手が酔っぱらってとっとと寝てしまったときに、1人で入りに行くのもいいですね。それはそれで贅沢な気分になれます。

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そしてなんと言っても旅館勇蔵さんの素晴らしいところは、山菜やきのこを使った料理がすばらしくおいしいところ!

いわゆる「旅館の食事」ではなく、言ってみれば家庭的な料理なのですが、山菜やきのこが好きな人なら絶対に気に入ると思います。 

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宿泊したのは秋で、生でいただける山菜はほとんどない季節だったにも関わらず、水煮などで保存されていた山菜だけでも十分すぎるぐらいおいしい食事でした。

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天ぷらもボリュームがあり、揚げ方も上手。熱々で持ってきていただけます。
秋の味覚「きのこ鍋」は熱燗がすすんで仕方ありません。

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そして極めつけが朝食に出た舞茸ご飯!!!
コーンが入っていたり、オリジナリティを感じさせるレシピなんですが、これが本当においしくて。恋人と2人で行ったらがっつく姿を見せたくなくて遠慮してしまいそうなので1人で泊まったほうがいいのでは?と思ってしまうほどです。でも、大切な相手にこのおいしさを知ってもらいたい気持ちもあって複雑ですね・笑

こんなカップルにおすすめ!:山の幸をめいっぱい味わいたい食いしん坊な2人

春になると山菜が食べたくて山の麓の宿に泊まりに行くことがよくあるのですが、山菜ってなかなか調理が難しい食材だとも思います。天ぷらぐらいならどこで食べてもおいしいですけどそれ以外の調理法だと「まあ山菜は山菜なんだけどそんなにおいしくはないな」と思ってしまったことも多くて。でも、旅館勇蔵さんの料理は、山菜やきのこを使ったものも、それ以外も全部おいしかったんですよね。

詳しくは宿泊レポートを読んでいただきたいのですが、館内は湯治宿っぽいというか民宿っぽい雰囲気ですので、そういうのが苦手じゃない、食いしん坊な2人には本当におすすめです。 

2食付き1人1万円台前半で宿泊できる宿 10軒

休前日の2食付きの宿泊料金が1万5千円まででおさまり、貸切風呂が無料で何度でも使えて、食事がおいしくお湯も良い宿は、現時点で10軒ピックアップできました。

栃木県 日光湯元温泉 旅館 白根荘:10800円

日光湯元温泉の白根荘は、実は彼氏と初めて泊まった思い出深い宿だったりします。

湯元温泉の中でも評判の良い宿で、一度泊まってみたかったのですが、一人泊の設定がない宿なんですよね……。

泊まってみて、噂どおりいい宿でしたし、彼も気に入ってくれたので「良かった。この人とはこれからも旅行行けるわ」と思ったんですよね・笑

宿泊料金は、8畳和室の最もリーズナブルに宿泊できる部屋に2人で、土曜日にスタンダードプランで泊まった場合の料金が10800円でした。

大浴場を深夜は貸切利用してOK!恋人と深夜に入る露天風呂は楽しい

白根荘の浴室は、露天風呂と内湯がセットになった大浴場が男湯と女湯で計2つというシンプルな構成です。つまり「貸切風呂」が別途用意されているわけではありません。

ですが、夜11時から朝5時までの時間帯は「男湯」「女湯」という区分けがなくなり、空いていれば貸切利用して良い、という決まりになっているのです。

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内湯は、タイル張りの清潔な浴室で、やや青みがかって見える新鮮な硫黄泉で満たされています。

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露天風呂はこぢんまりとしていますが、2人で入るなら十分な広さです。内湯よりもややぬるめの泉温で、長湯できました。
「貸切利用中」であっても中から鍵をかけたりすることはできず「浴室の前にスリッパが置いてあったら誰かが貸切利用しているからそのときは使えないよ」という仕組みです。利用方法をよく知らない人や、酔っぱらった人が入ってきてしまわないかやや心配ではありますが……それでもこのすばらしいお湯を深夜に2人だけで堪能できるって、なんというかいかにも恋人同士の旅行っぽくて素敵じゃないですか!と。

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食事は、夕食は部屋食で、朝食は会場食でいただきました。日光らしく、湯葉がたくさん使われている手作りのお料理です。

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湯葉と生姜の炊き込みご飯や、シソ味の蕎麦など、一ひねりあるお料理もとてもおいしかったです。

朝食は会場食でしたが、最後に出た手作りの杏仁豆腐とコーヒーが大変おいしくて、印象に残っています。

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日光は東京からも行きやすいですし、また必ず泊まりたい宿です。 

こんなカップルにおすすめ!:深夜に露天風呂で星を眺めたい2人

貸切風呂に何度でも無料で入れる宿でも「露天風呂」に「深夜も」入れる宿はそう多くはありません。防犯上の問題もあってか、露天風呂が完全に建物の外にある場合などは深夜は施錠されてしまうことが多いのですよね。

白根荘さんで浴室を貸切利用できるのは深夜の時間帯のみですが、露天風呂も利用できます。2人きりで深夜に露天に浸かり、星を眺めたりしたら素敵ではないかなと。

宮城県 鳴子温泉 旅館すがわら:11664円

宮城県の鳴子温泉郷にある「旅館すがわら」は、全18室の中規模な、鳴子温泉でも人気の高い宿です。鳴子温泉郷は、湯治宿、あるいは湯治宿の趣を残す小規模旅館が多いですが、旅館すがわらはあまり湯治宿っぽさはなく、普通に旅館です。なので「カップルの旅行で湯治宿系はちょっと……」という方でも問題なく泊まれると思います。

私は1人泊で2回泊まっていますが、リーズナブルな宿泊料金のわりに食事も品数多くおいしく、サービスもいいのです。1人でのんびり泊まるのも楽しかったですが、カップルにも自信を持っておすすめできる宿です。

すがわらブルーの美しいお湯と、品数豊富な食事に心癒やされる

旅館すがわらの浴室は、チェックインからチェックアウトまで夜中利用可能です。露天風呂付きの大浴場が2箇所あり、時間帯で女湯と男湯が入れ替わります。

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また、大浴場の他にも貸切風呂が4つあり、こちらは空いていれば好きなときに貸切で利用可能です。

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貸切風呂は内湯が2つと半露天が2つあるのですが、半露天風呂のほうが広いこともあって人気があります。半露天風呂が空いていたらとりあえず入っておくのが吉ですね。

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また、天候や気温、源泉自体のコンディションによっていつも見れるわけではありませんが、お湯が青みがかって見えることがあり「すがわらブルー」と呼ばれています。私が泊まったときは、大浴場の露天風呂で見ることができました。

また、旅館すがわらは食事がおいしいことでも有名な宿です。

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いわゆる「温泉旅館メシ」ですが、どの皿も丁寧につくられており、おいしいのです。品数も、1万円ちょいで泊まれる宿なのにかなり多いなと思いました。

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前回宿泊したときに一番「これはおいしい!」と思ったのは、先付けのあん肝ポン酢と、柔らかい仙台牛のステーキです。お酒の種類も揃っていて利き酒セットもあり、日本酒が進みました。

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また、朝食も品数が多かったです。豆乳の鍋が優しい味でおいしかったですね。

こんなカップルにおすすめ!:めいっぱい湯巡りしたいけど湯治宿には抵抗ある2人

鳴子温泉は、温泉街にも素敵なお店がチラホラありますし、もちろん湯巡りするのも楽しいです。旅館すがわらに泊まって鳴子をぶらぶらする旅、温泉好きのカップルならかなり楽しめるんじゃないでしょうか。

鳴子で湯巡りしたときのことはこのへんの記事にまとめています。

湯巡りしていろんなお風呂には入りたいけど、泊まるのは旅館っぽいところがいい!という2人には、特にぴったりではないかなと。

静岡県 温泉や 神代の湯:11850円

神代の湯は、伊豆箱根鉄道修善寺駅から車で15分ほどのところにある宿で、源泉は修善寺温泉とは異なる自家源泉です。

非常に湯量豊富な宿で、新宿にある日帰り温泉施設「テルマー湯」の露天風呂では、この、神代の湯から運ばれたお湯が使われていました。

東京から比較的近く、昼の12時からチェックインしてお風呂三昧できる宿ですので、これまで私は1人で何度も泊まっているのですが、カップルでも楽しめる宿だと思います。公共交通機関利用の場合は、あらかじめ宿に連絡しておけば、昼の12時に修善寺駅発の送迎車を利用することができます。*1

ただしやや、好みが分かれる宿かもしれませんので、宿泊レポートを読んでいただけたらと思います。

現代的な湯治宿という風情の、野菜と玄米がおいしい極上湯の宿

神代の湯のお部屋はとてもシンプル。布団敷きも自分たちで好きなときにやります。
テレビや電気ポットは室内にあり、冷蔵庫も廊下に共同のものがあるので個人的には気になりませんが「旅行に来て自分たちで布団を敷くのか!」と思われるタイプの方はやめておいたほうがいいかもしれません。

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洗面所やトイレも共同ですが、清潔ですし、カップルの旅行ならトイレが室外なのは逆に気を遣わなくていいという側面もあると思います。
それと部屋についてはやや、防音面で弱いところがあるため、それが気になる方はやめておいたほうが良いかもしれません。

浴室は、露天風呂とミストサウナ付きの大浴場のほかに、空いていれば何度でも使える貸切風呂があります。

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私は1人で使ったわけですが、1人で使うのが申し訳ないぐらい広い浴室でした。2人でもだいぶ広いですね。湯量豊富で本当にいいお湯です。

ちなみに「空いているときに何度でも」使えますが、予約表に名前を書いておく必要がありますので、なるべく早めの時間にチェックインして予約しておいたほうが良いでしょう。

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部屋数の多くない宿ですので、1度も使えないということはないと思いますが、好きなタイミングで入るためには早めの到着が吉です。

ダイニングでいただく食事は、野菜料理中心の宿なので、若い男性は食事が物足りないと感じることもあるかもしれません。

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味付けも良く、他の宿では味わえない料理ばかりなので、私はかなり気に入っているのですが。

「地魚刺身盛り合わせ:1500円」や「あしたか牛サーロイン160g:3240円」など、伊豆の旬を盛り込んだ別注料理もありますので、予算と胃の容量に合わせてオーダーするのが良いかと思います。 

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私は「塩鯖の一夜干し」を追加してしまいました。+680円でかなり幸せな気持ちになります。日本酒にも合う!

お酒の種類も、地酒が豊富でうれしかったです。

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夕食の最後に出る玄米ご飯も、炊き方が上手でおいしかったですね。

こんなカップルにおすすめ!:胃が重くならない健康的な料理を食べてダラダラしたい2人

いろいろと特色のある宿で、やや人を選ぶところはあるのですが、滞在中好きに借りて読んでいい漫画が大量にあったりと、個人的にはツボにハマっている宿です。

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食事もいわゆる温泉旅館の食事とはかなり異なりますし「温泉宿らしい温泉宿」を求めるのなら選ばないほうがいいですが、興味を持たれましたらぜひ、宿泊レポートをお読みいただいた上で検討していただけたらと思います。 

 

新潟県 栃尾又温泉 自在館:12400円

新潟県の栃尾又温泉は、キャラクターの異なる3つの旅館から成る温泉地ですが、旅館ごとに浴室を持つのではなく、共同浴場に入りに行くという独特のスタイルです。

ですが3つの旅館の中で唯一「自在館」だけは自家源泉を持っており、宿泊客専用の貸切風呂を用意しているのです。自在館は休前日の一人泊ができるのでこれまで何度か1人で泊まっていますが、恋人同士やご夫婦の旅行にも良いのではないかと思います。

山菜料理など山のごちそうがおいしい宿でしたが、最近料理が変わったとの噂も

自在館は、大正時代に建てられた、部屋に鍵のかからない「旧館」と、一般的な旅館の客室の「新館」の2つの棟に分かれます。

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↑この写真の右側が旧館、渡り廊下を挟んで左側が新館ですね。
旧館であれば休前日の2人泊も10600円で泊まれるのですが、今回ご紹介している「12400円」という宿泊料金は、新館の6畳和室に2人で泊まったときの料金です。

私自身が旧館に泊まったことがなく、おすすめして良いものかわからないので、今回は新館に泊まる前提で選びました。旧館は音がかなり響くそうなので、あまりカップル向けではないかな、などとも。

自在館には宿泊客専用の貸切内湯2つと、貸切露天風呂が1つあります。朝食の時間帯に1時間の清掃時間が入りますが、それ以外はチェックインからチェックアウトまで、空いていればいつでも入浴可能です。

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栃尾又温泉の共同浴場とは異なる自家源泉を加温して利用しているそうで、なかなかいいお湯でした。 

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共同浴場の「したの湯」

もちろん、共同浴場のお湯もすばらしいですし、泉質にこだわりのある方やぬる湯好きの方には特に、満足していただけるのではないかと思います。

食事は、山菜やサーモン、岩魚などがメインの山のごちそうで、派手さはないものの、お酒が進む、おいしい料理でした。 

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ただ、私が最後に自在館に泊まったのは2016年のことなんですが、その後少し料理の傾向が変わって「カフェのようなおしゃれな料理になった」という噂を聞いたことがあります。

以前の、素朴で、いかにも「山の宿」な感じのコース料理から考えるとちょっと想像がつかないのですが、そのあたりは公式サイトの「食事」のページを見て想像していただき、「こんなはずじゃなかった……」ということにならないようにしていただけたらと思います。

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朝食も、魚沼産コシヒカリと大粒のラジウム納豆、お豆腐屋さんの濃厚な豆乳など、素朴さと豪快さを感じさせるメニューで良かったです。特に、私は牛乳が飲めないので、豆乳があったのはうれしかったですね。

それと、自家製のヨーグルトがめちゃめちゃおいしかったです!(牛乳は飲めないけどヨーグルトは食べられるのです……)

こんなカップルにおすすめ!:ぬる湯好きな2人

栃尾又温泉の醍醐味はやはり、極上のぬる湯です。
温泉宿のお湯って、何かどうしても熱くて長湯しづらいよね……と思っている2人に、ぜひ入りに来ていただきたいですね。

大分県 由布院いよとみ:13000円

高級旅館が建ち並ぶイメージの強い由布院温泉にあって、比較的リーズナブルに宿泊できて食事もおいしい宿が由布院いよとみです。

一人泊も可能なため、大分に行くたびほぼ毎回泊まっており、チェックインのとき「いつもありがとうございます」とか「ちょっとお久しぶりですかね」とか言われてしまう……それぐらい、気に入っている宿です。

3つの浴室を貸切利用でき、豊後牛、関アジ関サバが付くプランもリーズナブル

由布院いよとみに向かう道すがらは、由布岳が美しく見えます。 

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お部屋はさまざまなタイプがありますが、最もリーズナブルに泊まれるのは6畳の和室です。

f:id:happydust:20181215090248j:plainトイレと洗面所は共同ですが、部屋の目の前にあるので特に不便はありません。
冬の間はこたつが出してあって、すばらしく快適です。

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浴室は露天風呂と、内湯が2つあるのですが、内湯は24時間、露天風呂は深夜以外の時間帯は、空いていればいつでも貸切で利用可能です。

f:id:happydust:20181215090301j:plain露天風呂が人気がありますが、私はこちらの大きめの内湯も好きです。全17室の宿ですが、部屋風呂が温泉な部屋もいくつかあるからか、休前日に泊まっても「混んでいてどこのお風呂にも入れなかった」という経験は、ほぼありません。

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食事は、スタンダードプランが「地鶏鍋」のプランなのですが、スタンダードプランでも量・質共にかなり満足度が高いです。

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大分らしいものを食べたい!ということであれば「関アジの姿造り」がつくプランなどもあります。私自身、何度も泊まっていろいろな料理を食べているので、宿泊レポートを参考にしていただけたらと思います。

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朝食は、大分名物の「だご汁」に和総菜のプレートがついた和食。

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それと「グランマ」なる由布院のおいしいパン屋さんのパンがつく洋食メニューから選べます。

こんなカップルにおすすめ!:由布院温泉をリーズナブルに楽しみたい2人

由布院はおいしいパン屋さんが点在していたり、宿泊客のいない昼間の時間帯に高級旅館内のカフェを利用するのも楽しいです。

高級旅館が多く敷居が高いイメージの方が多いと思うのですが、いよとみのようなリーズナブルな宿もありますので、食べ歩きや散歩の好きなカップルにぜひ行っていただきたいです。

別府・由布院・黒川温泉旅行記はこちらに書いております。

山形県 小野川温泉 うめや旅館:13500円

米沢牛で有名な山形県米沢市の奥座敷とも呼ばれる小野川温泉で、私が泊まったことのある唯一の宿がうめや旅館さん。

小野川温泉には「古くからある高温の源泉」と「新しく見つかった36度ぐらいの低温の源泉」があり、多くの宿は2つの源泉をブレンドして使っています。しかし、うめや旅館さんは「高温の源泉を熱交換で冷ます」ことによって、加水もブレンドもせずに提供することにこだわっている宿です。

小野川温泉、他にも気になる宿はあるのですけど、お湯が良く食事もおいしいうめや旅館さんが気に入ってしまって、他の宿になかなか足が向かないという……。

お湯はとろみを感じさせるような源泉、食事はとろべこ煮・すき焼きがおいしい

うめや旅館さんの浴室は男女別の内湯と、貸切風呂が1つ。

見た目は、わりと素っ気ないタイル張りの内湯ですが、この源泉が本当に濃厚なのです。加水することなく熱交換で冷ましたお湯は、とろみを感じさせるようなすばらしいコンディションになっています。

貸切風呂は、男女別の内湯をそのままコンパクトにしたような造りで「家族風呂」という感じですね。源泉はもちろん同じ、すばらしいお湯です。空いていれば24時間いつでも貸切可能となっていました。

個室食事処でいただく食事は、基本的な「温泉旅館のコース料理」という感じですが、ところどころに米沢の郷土料理を交えてあり、どれもおいしいです。

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スタンダードプランにもすき焼きが付きます。 

f:id:happydust:20181215091648j:plain「米沢牛」と明示されてないので、たぶんスタンダードプランのお肉は米沢牛ではないと思います。でも、すき焼きが付いて2食付き13500円ですし、十分おいしいすき焼きでしたので。

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鯉の甘煮や、冬季限定でメニューに加わる米沢の新名物だという「とろべこ煮」も、他の地域ではあまり見ることのない料理ですね。とろべこ煮は、牛すね肉を根菜と柔らかく煮こんだスープでした。このあたりの料理はわりと甘辛い味付けのものが多いのですけど、とろべこ煮はもっとあっさりした優しい味わいでおいしかったです。

こんなカップルにおすすめ!:米沢牛を食べて飲んだくれたい2人

うめや旅館さんは「温泉街で買った飲み物は館内に持ち込み歓迎(但し食事のとき以外)」という宿ですので、地酒や地ビールを買いこんで部屋で飲むのもいいですね。お酒が好きなカップルには特におすすめな宿だと思います。

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米沢は、山形新幹線で2時間程度と比較的東京から交通の便もいいので、気軽に足を運んでもらいたいなあ思ったり。

駅前にはリーズナブルに米沢牛を食べれる焼肉店などもありますので、土曜日は旅館に1泊して、日曜日の夕方に駅前で焼肉を食べて、新幹線で帰るというプランが個人的にお薦めです。

長野県 小瀬温泉ホテル:13500円

軽井沢駅から草津温泉行きのバスで20分ほど行ったところに「こんなところにこんないい温泉が湧いていたのか!」とびっくりするような、小さな温泉宿があります。

それが、小瀬温泉ホテルです。
「軽井沢のホテル」というと、小洒落たものをイメージされる方もいるかもしれませんが、いわゆるホテルとは趣が異なるので「食事がちょっと洋風な小規模な温泉旅館」と思って訪れたほうが良いと思います。

軽井沢のオフシーズンとなる冬の間は、休前日でも1人泊できるので、私はいつも冬に1人で泊まっているのですが、友人に勧めたところ、ご夫婦で利用してとても良かったと言っていたのでカップル旅行でも大丈夫でしょう!

食事はお箸で食べるフレンチ、部屋風呂も温泉が出る湯量豊富な宿

小瀬温泉にはいくつかの部屋タイプがありますが、私が泊まったことがあるのは一番安い和室のお部屋です。

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8畳間に広縁がついてユニットバス付き。冬はコタツが用意されています。
1人なら十分すぎるお部屋ですが、設備などはやや古いですので、気になる方は洋室のプランにしたほうがいいかもしれません。個人的にはぜんぜん気にならないレベルなんですが、旅行サイトの口コミなど見ると、そのへんで減点している方がちょいちょいいるので「やはり、軽井沢のホテルと思って来てしまうと、そのあたりはギャップが気になってしまうのだろうか」と思ったのです。

老舗温泉旅館だと思えば、まあ、普通の古さです。実際、明治の初期からある歴史ある宿ですので……。

温泉浴室は、24時間入れる男女別の内湯と、空いていれば何度でも入れる貸切露天風呂が2つあります。

ただし貸切露天は深夜23時~朝7時までは入ることができません。フロントに「今貸切風呂空いていますか?」と聞いて鍵を借りて入る方式なので、フロントが開いていない時間帯は入れないというわけで。小瀬温泉は、どのプランで予約しても13時からチェックインできる宿ですので、早めの時間に到着して、お風呂三昧してしまうのが個人的にはおすすめです。

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貸切風呂は白木造りの、森に面した雰囲気のいい浴室です。私は冬しか行ったことがないのですが、新緑の季節なんかは最高でしょうね。

緑の季節はこんな感じになるようです。

また、部屋のお風呂にも温泉が出ます。と言っても一番値段の安いお部屋のお風呂は小さなユニットバスなのであまり入る気になれないのですが、グレードの高い部屋だと浴室も広くなりますので、部屋風呂も楽しめるでしょうね。

食事は、レストランでコース料理をいただきます。

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以前は和洋折衷のコース料理だったのですが、数年前にシェフが代わり、かなりフレンチ寄りの食事になりました。量も十分で、とてもおいしかったです。

以前の料理もおいしかったのですが、鯉の洗いなど鯉料理がかなり高い確率で出ていて、苦手な人も多かったようなので、現在の食事のほうが評判は良いようですね。

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朝食はスクランブルエッグメインで和洋折衷な感じ。卵料理が以前はオムレツだったのでオムレツのほうが良かったなーと思ったりもするのですが、スクランブルエッグも悪くはないです・笑

こんなカップルにおすすめ!:軽井沢でリーズナブルに、いい温泉に浸かりたい2人

観光で軽井沢に来ても、泊まるところは「星のや」か駅近くの大きなホテルしかない、と思われている方も多いのではないでしょうか。

旧軽井沢から少し草津方向に向かうだけで、こんな極上湯を持つ小旅館があるとわかれば、軽井沢の楽しみ方が何倍にも広がるように思います。

長野県 信州しもすわ温泉 ぎん月:14040円

中央線の下諏訪駅から徒歩10分ほどのところにある、全15室の宿です。

諏訪大社の下社秋宮のすぐ近くにあり、諏訪観光の拠点にするのにもちょうど良いこちらの宿、実は食事がかなりおいしいのです。

諏訪大社から太鼓の音が聞こえる近さの絶品料理の宿

宿泊した部屋は眺めのいい4階でしたが、縁側の窓からは諏訪大社秋宮が見えました。本当に近いので、朝は太鼓を鳴らす音などが聞こえましたね。 

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こちらの縁側、明るく広くかなりくつろげるので、カップルの旅行ならここでお風呂上がりのビールなんか飲んだら楽しそうですね!(私は1人で泊まりましたが……)

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浴室は、男女別の内湯と露天風呂が別々の場所にあり、内湯と露天を行き来する際に一度服を着る必要があります。その点は面倒ではありますが、夜の21時~0時までの間、2つの露天風呂は「空いていれば自由に使ってよい貸切風呂」になるのです。

実は浴槽内のお湯も、内湯は浴槽内で循環しているのですが露天風呂は完全なるかけ流しで、入ってみると明らかに匂いや浴感の違いがわかるお湯でした。そんな極上湯の露天風呂を貸切できるのですから、利用しない手はありませんよね。

f:id:happydust:20181215092333j:plain食事はプランにもよりますが、夕食はお部屋でいただくプランが多いようです。私もお部屋でいただきましたが、本当においしかった……。

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お刺身は、美しい氷の器に盛り付けられていました。

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それと、いいなと思ったのが石焼きステーキの付け合わせの野菜が、あらかじめ油通ししてあってさっと温めるだけで食べれるようになっていたことです。

肉の陶板焼きや石焼きって、旅館の食事で定番のメニューではあるのですが、付け合わせの野菜になかなか火が通らなくて、肉は食べ終わったけど野菜だけ焼いている……ということがかなり多いように思うのです。で、火力の調節もできないのでいつの間にか焦げていたりして……そうなるとなんとなく、残念な気持ちになってしまいます。

ぎん月さんではそんな事にならないように、お客さんが食べるときの気持ちを想像してメニューを組んでくれているんだなと思い、ちょっと感動しました。

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朝食は食事処でいただきましたが、品数が多く、繊細な味付けでおいしかったです。右下に写っているのがサラダなんですが、上に乗っている赤いものはトマトを寒天にしたもので、これがトマトの濃厚な味がしておいしかった!

トマトの入っているサラダって時間が経つと水っぽくなりやすいので、寒天でかためてしまうというのは良いアイディアだし、長野県は寒天の産地でもあるので、地産地消感もあってとても良いなと。

こんなカップルにおすすめ!:諏訪大社を巡る旅をしたい、美食家の2人に

諏訪大社をはじめとした諏訪の旅の拠点にするのにちょうど良い宿だと思います。
宿の方もとても親切で、チェックアウトのときにさりげなくこの後の予定を聞いてくれました。
「諏訪を少しぶらぶらしてから帰ります」と言ったら、写真映えする名所を教えてくれたり「大きな荷物を預かりましょうか?」と聞いてくれたりして、とてもありがたかったです。

山形県 新高湯温泉 吾妻屋旅館:14040円

新高湯温泉吾妻屋旅館は、山形県と福島県の県境にある吾妻山の、山形県側の山麓にある秘湯の宿です。 

最寄りのバス停まで宿の送迎車が迎えに来てくれるので、秘湯宿の中ではアクセスは容易なほうでしょう。吾妻山の登山口の近くなので、登山の前後に利用する人も多く、私も登山の前日に宿泊しました。

混浴露天風呂で有名な宿ですが、空いているときに自由に入れる貸切露天風呂もあります。

吾妻山登山の前泊にもおすすめ!混浴露天風呂で有名な山の宿

吾妻屋旅館のお部屋は、シンプルで清潔な和室です。布団敷きは自分でやります。
また、洗面所とトイレも共同です。どこも清潔に整えてあるので個人的には気になりませんが、そのあたりが嫌な方は避けたほうがいいでしょう。

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布団敷きはセルフですが、お値段的にも「湯治宿」の括りではないので、浴衣やはんてん、バスタオルなどはちゃんと用意されています。

浴室は、鄙び感溢れる男女別の内湯と、野天風呂が女性専用のものが1箇所と混浴野天が3箇所。

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そして玄関の横に、空いていればいつでも貸切で入れる、大きな木の幹をくりぬいてつくられた露天風呂があります。

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細長い浴槽ですが、向かい合って入れば2人でも足を伸ばしてのんびり入れる広さです。

3つの混浴野天風呂は、湯浴み着やタオル巻きもOKですし、フロントで湯浴み着のレンタルや販売もしています。脱衣所が男女で分かれていないので、混浴風呂の難易度はやや高いのですが、浴衣の下に湯浴み着を着ていくなど工夫すれば、カップルで一緒に混浴風呂に浸かることも可能ですね。

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滝が見える野天風呂は特に人気ですね。

また、夕食後のタイミングになりますが、混浴野天風呂の女性専用時間帯もありますので、無理して混浴時間に入らなくても、女性も野天風呂を楽しむことができます。

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私は、女性専用時間帯に「根っこ風呂」なる混浴野天に1人で入っていたら、山に沈む夕日を見ることができました。

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食事は朝夕ともにお部屋に運んでいただきます。

岩魚や蕎麦、ワラビや山菜、山形名物の玉こんにゃくなど山の宿らしい料理が並び、どれも味は良いです。

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ちなみに、1泊2食付き14040円のスタンダードプランのメイン料理は「山形県産黒毛和牛陶板焼き」なんですが、食欲旺盛かつ肉好きなカップルでしたら、メインが「米沢牛のサーロインステーキ180g」にするというのもおすすめです。

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値段は数千円アップしてしまいますが、このボリュームの米沢牛サーロインを、市内のステーキ店で食べたら8000円ぐらいはしてしまうと思います……。けっこういい肉を使っていると思いましたので、お肉が好きならぜひ。
ちなみに、そのままでもかなりジューシーなお肉ですので、バターは「のせない」ほうがおすすめです。

こんなカップルにおすすめ!:あふれる自然と秘湯気分を楽しみたい2人

登山の前泊に使われるような山奥の秘湯系の宿って、建物やサービス、食事などのどこかしらの面でいまいちなことも多いものです。それで泊まるほうも「まあ、こんな山奥で泊まれるんだから」「秘湯だから仕方ない」と納得してしまったりするのですが。

吾妻屋旅館さんは、部屋・サービス・食事のどれを取っても「残念」なところが見当たらないのです。それでいて「秘湯っぽさ」はしっかり残しているのが魅力だなと。

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夏は登山、冬はスキーやスノボが楽しめる場所ですので、秘湯気分を味わいつつ、あふれる自然を楽しみたい2人にぜひおすすめしたいなと思います。

熊本県 人吉温泉 芳野旅館:14040円

人吉温泉は、熊本県の人吉市、かなり鹿児島県寄りのところにある温泉地で、鮎釣りの名所としても知られるところです。

鮎が有名ですので、オンシーズンはもちろん夏なわけですが、混み合う温泉が嫌いな私はシーズンオフの冬に行きました。

その際泊まった宿「芳野旅館」が、食事が非常においしく、空いていれば自由に利用できる貸切風呂もあっていつか再訪したい!と思いつつなかなか行けずにいる宿です。

有形文化財指定されている、料亭から温泉宿に転身した料理旅館

芳野旅館は明治42年創業の歴史ある宿ですが、もともとは料亭として営業していたという温泉宿です。

庭も美しく整えられ、雰囲気ある木造建築の建物の一部は、有形文化財に指定されているそう。

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宿泊したお部屋も雰囲気ある木造建築で、古い建物をきちんと手入れして使っており、居心地の面では不自由ありません

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浴室は、男女別に露天風呂付きの大浴場があるほか、小さな貸切風呂があり、空いていれば自由に利用することができます。

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タイル張りの、レトロな内湯でした。
美肌の湯と呼ばれる炭酸水素塩泉がかけ流されており、とろみを感じさせるようないいお湯です。

そしてやはり、この宿で印象に残っているのは食事です! 

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前菜から食事、デザートまで、盛り付けもビシッと決まっています。 

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人吉のオンシーズンは鮎の季節なわけですが、鮎が出てこなくても十二分においしい料理の数々でした。

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しかし、聞けば、夏には宿の専属漁師が取った鮎を料理した「鮎尽くし」コースも用意されており、鮎のはらわたは酒飲みにはこたえられない味だとか!!

そして、どうやら鮎尽くしコースは1人泊では注文できないという話でして……これはもう、誰かと行くしかありません!というわけで、私自身が「次は夏に、恋人を連れていきたい」と狙っている宿だったりします。

こんなカップルにおすすめ!:鮎や鰻など川魚と酒を愛する2人

鮎は禁漁期間がありますので、6月から10月までに行かないと食べられませんが、実は人吉あたりは鰻の産地でもあり、旅館の料理では出てきませんけれど、おいしい鰻屋さんもあったりします。

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鰻も高くなりましたが、一応、食べようと思えば年中いただけますし、川魚と酒が好きな2人には、人吉温泉、特におすすめです。

安くていい宿をたくさんの人に知ってほしい

休前日1泊2食付きで1万5千円以下で泊まれる「食事がおいしく」「貸切風呂が何度でも無料」で「お湯も良い」宿について今回ご紹介しましたが、私がこれまで泊まったことのある宿の中では14軒ありました。

私のブログの中では何度も紹介されている宿も多いので、いつも読んでくださっている方は「またこの宿か」と思われた宿もあるかもしれません。駒ヶ岳温泉とか、由布院いよとみとか日光湯元の紫雲荘とか、常連過ぎますね……。

しかし、気のせいかもしれませんが私がしょっちゅう紹介しているいくつかの宿は最近、以前よりも予約が取りづらくなってきたような気がします。。。まさか私のブログのせいではないと思うのですが……。

競争率が上がるのは自分が予約しようというときにはしんどいですけど、それでも、安くていい宿がちゃんと評価されて人気が出るのはすばらしいことだなと思います。

でも、ちょっと奮発して泊まる宿もそれはそれでいい!

しかし、実に14軒中13軒に、私自身は一人で泊まっていましたね……。一人泊をする機会が単純に多いので仕方ないというのもそうですが、やっぱり、恋人と一緒に泊まるときは、気持ち奮発してしまうんですよね……。*2

というわけで、今回は「1万円以下で泊まれる宿4軒」と「1万5千円までで泊まれる宿10軒」をご紹介しましたが「1万円台後半で泊まれる宿11軒」と「2万円台で泊まれる宿2軒」も控えていますので、そのうち更新したいと思います。きっと需要はあるって信じてる……。

2万円以下で泊まれる宿の記事、公開しました!

1人旅におすすめの宿はこちら↓でまとめています。

*1:翌朝の駅までの送りは午前10時に宿発です。

*2:うちは完全に割り勘です。