海岸部
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/28 06:33 UTC 版)
海岸部には、海食や地質活動の結果生じた、変化に富んだ奇観が多数見られる。海岸部の景観は大きく分けると以下の3つの部分に大別できる。尾鷲から鬼ヶ城にかけての主として三重県部分はリアス式海岸をなし、鬼ヶ城から新宮までの七里御浜は直線的で防潮防風の海岸林を備えた礫浜となっている。 新宮から勝浦湾を経て本州最南端の潮岬までは特に屈曲の多いリアス式海岸の景観を見せるとともに、太平洋岸には海蝕地形(海蝕洞・海蝕崖)がよく発達しているのを見ることが出来る。 この地域は熊野灘・枯木灘を流れる黒潮の影響を受けて温暖である。暖帯常緑広葉樹林(照葉樹林)が分布しており、その林床にはリュウビンタイやユノミネシダなど、本来は亜熱帯を本拠とする植物も生育するほどである。 また、串本近辺の海域は海中景観に優れ、日本で初めての海中公園に指定された。イシサンゴ類や熱帯魚類が見られるほか、とりわけ潮岬の周辺や二木島付近ではサンゴが広範に生息している。 那智勝浦の内陸部にある那智山一帯は、那智原始林の深い自然林を擁し、単一の落差日本最長の那智滝がある。また、那智滝を神体とする自然信仰を基盤とした聖地でもあり、古来の様相を今に伝えている。 2015年9月24日より、和歌山県内の二つの県立自然公園(熊野枯木灘海岸県立自然公園、田辺南部白浜海岸県立自然公園)の公園地域が編入された。これにより、千里の浜(みなべ町)、天神崎、神島、奇絶峡、ひき岩群(田辺市)、三段壁、千畳敷、志原海岸(白浜町)、江須崎、黒島、枯木灘海岸一帯(すさみ町)などが同公園に含まれた。 楯ヶ崎 七里御浜鬼ヶ城 荒船海岸 潮岬、紀伊大島橋杭岩 海金剛 紀の松島 串本海中公園 那智山那智滝 那智原始林 枯木灘海岸 志原海岸 円月島 三段壁 千畳敷 天神崎 神島 奇絶峡 ひき岩群
※この「海岸部」の解説は、「吉野熊野国立公園」の解説の一部です。
「海岸部」を含む「吉野熊野国立公園」の記事については、「吉野熊野国立公園」の概要を参照ください。
「海岸部」の例文・使い方・用例・文例
- 海岸部のページへのリンク