1.車検予約サイトのおすすめランキング トップ5
車検とは、その車両が安全性・環境性能の面で“国が定める基準”に合致しているかどうかを確認するための定期的な検査です。クルマを購入したことのある方ならご存じのとおり、クルマの所有者にとっては義務であり、自家用の普通乗用車の場合、新車登録からは3年後、以後2年ごとにそのタイミングがやってきます。
どこで検査を受けるのかといえば、車両を販売している正規ディーラーのほか、ガソリンスタンドやカー用品店なども窓口となります。車検を実施できる業者はさまざまで、最もストレートな方法としては、クルマのオーナーが自ら運輸支局の検査ラインで車検を受ける「ユーザー車検」という手段もあります。
日ごろ運転するクルマの状態チェックですから、確実な点検・整備と検査の合格を望むのは大前提として、願わくは、速く、安く実施してほしいというのが人情というものです。その点、車検をとるための各手段には差異があり、値引きのクーポンや予約特典が得られる車検予約サイトは便利な手段といえます。
今回はその車検予約サイトについて、自動車専門メディアであるwebCGが注目しているものを順にリストアップしました。ご自身のニーズに合うサイトがあるかどうか、まずはチェックしてみてください。
1位:楽天Car車検(旧楽天車検)

- 掲載店舗数は5600以上と、車検予約サイトでは5年連続ナンバーワン(2024年1月時点)。
- オートバックスやエネオス、車検のコバックなど、さまざまな車検業者を検索することができる。
- 業者選びの参考となるクチコミも多数収録。事前に車検の参考価格がチェックでき、無料見積もりなども利用できる。
- 楽天の会員であれば、車検を通じて楽天ポイントがもらえる。
楽天Car車検の公式動画
2位:EPARK車検

- 掲載されている店舗数は2300以上。オートバックスやエネオスといったメジャーどころだけでなく、さまざまな車検業者にアクセスできる。
- 国家資格整備士が常駐していること、法定24カ月点検付きのコースのみ用意されていることによる安心感。
- 整備・部品交換はユーザーと相談したうえで実施。無断整備業者の排除を明言している。
- EPARK車検からの予約限定で車検基本料がお得になるクーポン。割引率10~49%の「お宝クーポン」のほか割引率50%以上という「超お宝クーポン」もあり
「車検クーポン」の使用例

出典:EPARK車検

カーライフ・ジャーナリスト 渡辺陽一郎さんからのコメント
EPARK車検も楽天Car車検のような「車検のポータルサイト」で、自宅から近い車検を受けられる店舗を探して予約を入れることができます。車検を行う業者でよく知られているのはエネオス、コスモ、オートバックス、アップル車検などで、紹介される店舗数は全国の2300カ所以上にのぼります。
EPARK車検の一番の特徴として挙げられるのは、車検の基本料金を安く抑えられるクーポンを取り扱っているということです。クーポンによる割引は、「10~49%」と「50%以上」に大別され、車検の基本料金を最大で70%まで引き下げることも可能です。例えば、車検基本料金が2万3500円のケースでは、それが1万6450円引きの7050円で済む(別途、法定諸費用はかかります)となれば、大いに魅力的でしょう。ただし基本料金を安く抑えられるクーポンには、利用可能な期間があるので注意が必要です。
EPARK車検の申し込みは、ウェブサイトを使って簡単に行えます。自宅の近くなどニーズに合った店舗を決めたら、車検クーポンを申し込み、必要事項を記入するだけ。料金をなるべく安く抑えたいユーザーにピッタリなサービスです。
3位:Seibii(セイビー)

- 出張車検が特徴。セイビーのプロ整備士が自宅まで来て検査を実施してくれるから、仕事や子育てのため身動きのとれない方におすすめ。
- スマホ経由で簡単に依頼できるうえ、リーズナブルな価格設定が魅力。事前に金額を確定してからの実施となるため、追加請求のない点で安心できる。
- 全国47都道府県に、厳しい審査基準をクリアした経験豊富な整備士のみが在籍。点検・整備においては正規ディーラーと変わらない品質を実現している。
- 破損や作業ミスなどが発生してしまった場合に備え、セイビー独自の損害賠償補償制度がある。

Seibii(セイビー)の公式動画

カーライフ・ジャーナリスト 渡辺陽一郎さんからのコメント
Seibiiの特徴は、出張車検を実施していることです。ウェブサイトを使って予約を入れると、日程を調節してユーザーの自宅へと出向いてきてくれます。そしてその場で車両の点検を行い、見積書を作成するのです。
後日、あらためての出張にて車両をユーザーから受け取り、見積書に合った整備を実施して車検も取得します。日程としては半日から1日です。車検を取得して納車する時には、あらためて車検整備の内容をユーザーに説明します。
このようにSeibiiは、先方が出張してすべてをまかなってくれるというのがポイントであり、納車もユーザーの自宅で行うため、例えば自宅と兼用の店舗で商売をしているなど、外出しにくいユーザーは助かります。
また、あらかじめ作成された見積書に沿って作業を進めるため、車検を取得したあとで予想外に高い料金を請求されるといった心配はありません。対応する整備士についても、Seibiiには独自の採用基準があり、新車ディーラーと同様の整備品質を備えています。
さらにSeibii独自の損害賠償補償制度もあり、万一整備にミスが生じた時は、その後の修復費用を保険会社が支払います。このようにSeibiiは、安心感の高さを重視するユーザーに適しています。

4位:ニコニコ車検

- 国産車は一律1万1000円、輸入車は同2万2000円という格安の基本料金を設定。
- 法定点検よりも多い112の項目について事前整備を実施。車検後は2年間の整備保証が付帯する。
- メールや電話による無料見積もりで1000円引きとなるほか、車検を実施した際には2年間ガソリンが5円/リッター引きになる割引クーポンやタイヤローテーションの無料サービスが得られるなど特典が多い。
- 店舗は東京・神奈川・埼玉エリアといった首都圏を中心に展開している。
ニコニコ車検の公式動画(サービス概要)
ニコニコ車検の公式動画(アフターフォロー)

カーライフ・ジャーナリスト 渡辺陽一郎さんからのコメント
ニコニコ車検は、首都圏を中心にサービスを展開しており、価格の安さが一番の特徴です。車検取得のためにかかる基本料金は、すべての日本車で1万1000円。輸入車はすべて2万2000円となっています。
この金額で、車検前に112項目の点検を実施して、車両の状態に応じた最適な整備をアドバイスしてもらえます。もちろん、テスターなどを使用しての継続車検を行い、納税や自賠責保険の更新など、車検にあわせた事務手続きも実施します。さらに2年分のアフターフォローもありますから、日本車の基本料金が1万円というのは割安といえます。
ニコニコ車検を受けるとさらに、ほかのさまざまな特典も得られます。給油所で車検を実施した場合は、2年間にわたり、ガソリン価格が1リッターあたり5円割引になります。6カ月点検は無料で実施され、この時にオイルを交換すると、小型車の場合、特別価格の1100円(通常価格は3980円)で交換できるようになります。
以上のようにニコニコ車検は、アフターサービスの節約効果も大きく、カーライフの出費を総合的に節約したいユーザーに適しています。
5位:buv.LABO(ブーヴラボ)

- 輸入車専門であることが最大の特徴。中間マージンがないことで、ディーラーと比べて20~30%安い車検取得を可能としている。
- buv.LABOは車検整備工場のネットワークで、加盟店の数は全国200店舗以上。
- 本当に交換が必要と判断されるパーツを見極めて交換するので、コストが抑えられるだけでなく作業時間も短縮できる。


カーライフ・ジャーナリスト 渡辺陽一郎さんからのコメント
輸入車は日本車に比べると、車検・整備についても専門性が高い車種といえるでしょう。そのために新車販売店(いわゆるディーラー)に車検を依頼することも多くなりがちですが、基本料金から交換するパーツ代まで、コストが高くなる傾向があります。これには、「輸入車ユーザーは出費を節約しようとする人が少ない」という現実も影響しているでしょう。
そこで、輸入車の車検費用を抑えたいユーザーに注目されているのがbuv.LABOです。輸入車の扱いを得意とする車検整備工場のネットワークで、全国に200店舗以上の加盟店があります。buv.LABOでは、輸入車ディーラーと同水準の整備を行いながらも、パーツ交換については「安全面で必要とされるパートに限定する」など、工賃を安く抑えることが目指されています。いわゆる中間マージンが発生しないことも安さの秘訣(ひけつ)です。
整備内容についてわかりやすく説明され、無断で追加整備を実施されてしまうなどという心配もありません。代車の貸し出しも可能で、作業が終了したら清掃や洗車も無料で実施してもらえます。buv.LABOは、良心的なサービスを割安な費用で受けたい輸入車ユーザーにピッタリです。

2.車検とはそもそも何なのか? その概要・規則・罰則など
2-1.車検の概要
国が定めた制度である車検。クルマの所有者に例外なく義務づけられているからには、それ相応の理由があります。ここでは、なぜこの検査を受ける必要があるのか、受けなければどうなってしまうのかといった、基本情報をお伝えします。
2-1-1.車検とは?
車検は「自動車検査登録制度」の略称です。その主たる目的は、公道を走行するクルマが国の考える保安基準を満たしているかどうかのチェックであり、合致しない車両は公道走行不可となります。
具体的な実施場所は、車検ラインを備えた指定工場を持つカーディーラーや、民間整備工場、車検専門店、カー用品店、ガソリンスタンドなど。最も直接的な手段としては、運輸支局にユーザーが自ら車両を持ち込んで受験する“ユーザー車検”も挙げられます。車検には検査合格の有効期限があり、期限切れ(いわゆる車検切れ)の車両も一般公道を走行することはできません。
2-1-2.車検の期限切れと違反者への罰則
仮に車検切れのクルマで公道を走行すると、違反点数として6点が加算され、(前歴がない場合で)30日間の免許停止、さらに6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科されます。
車検切れの車両は往々にして、車検に合わせて加入する強制保険である自賠責保険も期限切れとなっているケースが多くなります。この自賠責保険を更新せずにクルマに乗るという行為も懲役・罰金(1年以下の懲役または50万円以下の罰金)の対象となるので、注意が必要です。
2-2.車検の有効期間と確認方法
このように、車検の取得はクルマの所有者にとって大きな義務であり、運転・運行に際して“車検切れ”という事態は避けなければなりません。有効期間は車両の区分けによって異なり、検査標章や車検証にも記載があります。所有車両のある方は確認してみるとよいでしょう。
2-2-1.車検の有効期間とは?
ひと口に自動車といってもその区分けは「自家用」「貨物」などさまざまで、車検の有効期間は、以下の主な四輪車の例に示すとおり、用途・種別によって異なります。なお、検査は一般的に、車検満了日(有効期間の最終日)の1カ月前から受けられるようになります。
初回検査 の有効期間 |
継続検査 の有効期間 |
|
自家用車 (乗用の普通・小型車) |
3年 | 2年 |
自家用車 (乗用の軽自動車) |
3年 | 2年 |
貨物<旅客> (バス・タクシー) |
1年 | 1年 |
貨物<総重量8t未満> (トラック) |
2年 | 1年 |
レンタカー (乗用の普通・小型車) |
2年 | 1年 |
レンタカー (乗用の軽自動車) |
2年 | 2年 |
2-2-2.車検の有効期間の確認方法
検査標章(車検ステッカー)で確認する
自動車検査証の有効期限の満了する年月を表すシールで、該当車両のフロントガラス(指定領域内)に内側から貼付されています。

自動車検査証(車検証)で確認する
車検証は車検に合格したあとで、その証書として交付される書類です。対象となるクルマの所有者の情報や車両の基本スペックと合わせて、「有効期間の満了する日」が記載されています。

出典:自動車検査登録 総合ポータルサイト
2-3.車検の流れ
実際には、どのような手続きを経て車検を受けることになるのでしょうか。ここではその流れについて説明します。
2-3-1.車検業者を探す
「1.車検予約サイトのおすすめランキング トップ5」でも触れたとおり、車検を実施している業者はディーラー、車検専門業者、カー用品店、ガソリンスタンドなどさまざまです。
もし、ご自身にとってのベストを決めかねるようであれば、まずは楽天car車検やEPRAK車検といった車検のポータルサイトをあたってみてはいかがでしょう。自宅の郵便番号をキーに検索するなどして、比較的近い場所に最適な条件の店を見つけられる可能性があります。あわせて予約特典や割引クーポンなどお得な情報もチェックしておきたいところです。
店舗に足を運ばずとも、自宅まで出張対応してくれるSeibii(セイビー)や、基本価格1万1000円という安さを誇るニコニコ車検、輸入ブランドのクルマに特化したbuv.LABO(ブーヴラボ)
なども、ニーズに応じて役立つことでしょう。
2-3-2.車検の予約
車検(継続検査)は、「車検証に記載されている有効期間満了日の1カ月前から満了日までの間」に受験可能となっていますので、その範囲で実施日を検討し、電話またはインターネットを通じて予約しましょう。期限が近づいてからでは、混雑状況により予約ができないケースも考えられますので、注意が必要です。
なお、車検の受験期間については、2025年4月1日からは「車検証の有効期限前2カ月」に変わる(延長される)ことが決まっています。
2-3-3.クルマの入庫
予約内容にしたがい、事前に用意した必要書類とともにクルマを入庫させます。業者によっては出張サービスや代車の用意がありますので、確認しておくとよいでしょう。
2-4.車検の費用
車検の費用は業者によってまちまちです。しかし、点検・整備項目は決まっていて、税を含む法定諸費用は業者を問わず一律ですので、車種ごとのおおまかな相場は決まっています。ここではいくつか例を挙げながら、具体的に金額を見ていきましょう。

軽自動車の車検費用の相場
歴史的に税制面で優遇されてきた軽乗用車では、他のカテゴリーの自動車に比べて、車検の費用も安く抑えられる傾向にあります。重量税についても、実際の車重にかかわらず定額となっています。
ニコニコ車検の場合、基本料金が1万1000円で、法定費用(自賠責保険料+重量税+印紙代)の合計額が2万5940円。これに1000円の「web割引」が適用され、総額3万5940円となっています。参考までに、楽天Car車検において横浜市内という条件で無作為に調べてみたところ、アップル車検(横浜中山)が5万4540円でした。
ニコニコ車検 (横浜センター南店) |
アップル車検 (横浜中山) |
|
基本料金 | 1万1000円 | 2万8600円 |
法定費用合計 | 2万5940円 | 2万5940円 |
交換整備費用 | 状態次第 | 状態次第 |
割引 | 1000円 (web割引) |
- |
合計 | 3万5940円 | 5万4540円 |
webサイト | 詳細を見る | 詳細を見る |
※法定費用の内訳:自賠責保険料1万7540円+重量税6600円+印紙代1800円
小型車(車重0.5t~1.0t)の車検費用の相場
ここで挙げる車重0.5t~1.0tのクルマとは、コンパクトカーのなかでも特に軽いつくりの車種で、その重量税は1万6400円となっています。
交換整備費用を除く車検費用の総額は、ニコニコ車検で合計4万5850円。アップル車検(横浜中山)では合計6万7750円でした。以下同様に、交換整備費用を含まない金額を報告します。
ニコニコ車検 (横浜センター南店) |
アップル車検 (横浜中山) |
|
基本料金 | 1万1000円 | 3万1900円 |
法定費用合計 | 3万5850円 | 3万5850円 |
交換整備費用 | 状態次第 | 状態次第 |
割引 | 1000円 (web割引) |
- |
合計 | 4万5850円 | 6万7750円 |
webサイト | 詳細を見る | 詳細を見る |
※法定費用の内訳:自賠責保険料1万7650円+重量税1万6400円+印紙代1800円
中型車(車重1.0t~1.5t)の車検費用の相場
乗車定員5人までのごく一般的なファミリーカーを含む、世の普通乗用車の多くが「車重1.0t~1.5t」の範囲におさまります。
その車検に要する費用は、ニコニコ車検は合計5万4050円。アップル車検(横浜中山)では、合計7万7050円でした。
ニコニコ車検 (横浜センター南店) |
アップル車検 (横浜中山) |
|
基本料金 | 1万1000円 | 3万3000円 |
法定費用合計 | 4万4050円 | 4万4050円 |
交換整備費用 | 状態次第 | 状態次第 |
割引 | 1000円 (web割引) |
- |
合計 | 5万4050円 | 7万7050円 |
webサイト | 詳細を見る | 詳細を見る |
※法定費用の内訳:自賠責保険料1万7650円+重量税2万4600円+印紙代1800円
大型車(車重1.5t~2.0t)の車検費用の相場
車重が1.5t~2.0tの範囲におさまるのは、やや大柄なSUVや、7~8人で乗車できる5ナンバーサイズのミニバンなど。
それらの車検費用は、ニコニコ車検で合計6万2250円。アップル車検(横浜中山)は、合計8万6350円でした。
ニコニコ車検 (横浜センター南店) |
アップル車検 (横浜中山) |
|
基本料金 | 1万1000円 | 3万4100円 |
法定費用合計 | 5万2250円 | 5万2250円 |
交換整備費用 | 状態次第 | 状態次第 |
割引 | 1000円 (web割引) |
- |
合計 | 6万2250円 | 8万6350円 |
webサイト | 詳細を見る | 詳細を見る |
※法定費用の内訳:自賠責保険料1万7650円+重量税3万2800円+印紙代1800円
※車検基本料金は業者・店舗によって異なります。どれくらいの費用がかかるのか目安を把握するためにも、事前に見積もりを取って車検基本料金を確認してください。
※自賠責保険料は定期的に見直しが行われ、料金の値上げ・値下げが実施される場合があります。重量税は、新車時の新規登録から13年経過した車両と、同様に18年経過したものは増額となります。また印紙代(法廷手数料)についても改定されることがあります。
2-5.車検を受けるために必要なもの
車検の際に必要となる書類は以下のとおりです。直前になって慌てずに済むよう、できるだけ早めに準備を進めてください。なお、以前は必要だった認印(押印)は、2021年1月より不要になりました。使用者欄への記名だけで済みます。
車検証 | 前回の車検時に交付された車検証。車検切れの車両を車検に通す場合でも、有効期限切れの車検証が必要となります。 |
自賠責保険証 | 強制保険への加入を証明する書類。車検(継続検査)に合わせて更新するため、一般的には車検証とセットで保管されます。 |
納税証明書 | 毎年課される自動車税の納付を証明する書類。納税時に押印されたものを保管しておき、車検時に提出します。 |
身分証明書 | 運転免許証など |
3.車検業者の違いと選び方
車検を依頼できる業者はさまざまで、ユーザーニーズに合わせて選べることは、これまで説明してきたとおりです。では、サービスの形態によりどんなメリットとデメリットが考えられるのか? ここで一度整理してみましょう。
3-1.車検業者別の違い・特徴(メリットとデメリット)
費用概算 | 所要日数 | |
ディーラー | 3万~10万円 | 1~2日程度 |
車検専門店 | 3万~8万円 | 1~2日程度 |
ガソリンスタンド | 3万~8万円 | ※工場の有無により異なる |
カー用品店 | 3万~8万円 | ※工場の有無により異なる |
3-1-1.ディーラーによる車検の特徴
自動車メーカーにとっての、いわゆる“正規”の業者であることから信頼・安心感が得られます。経験・知識が豊富なスタッフが対応してくれるので、お任せできるよさがあります。ただし一般的に、コストは高くなる傾向にあるといえます。
3-1-2.車検専門店による車検の特徴
出張サービスにより自宅のそばで車検を実施してくれたり、輸入車を専門に扱う経験豊かな業者が集まっていたりと、独自のサービスで差異化が図られています。費用については、正規ディーラーよりは若干安くおさまることが期待できます。
3-1-3.ガソリンスタンドによる車検の特徴
ガソリンスタンドでの車検サービスでは、燃料給油の値引きや無料洗車、ボディーコーティングなどの特典を受けられる場合があります。24時間受け付け可能という業者もあり、忙しい人にとっては便利です。ただし、店舗によって整備の質が異なるという評価も聞かれます。
3-1-4.カー用品店による車検の特徴
カー用品店は、店内に小売り用のパーツがそろっているために、汎用(はんよう)性のある部品であればその場で交換できるという強みがあります。なかでも大手の用品店は、費用を安く抑えられる傾向が見られます。
3-2.車検業者を選ぶポイント
3-2-1.費用の安さ
車検にかかる総額は、数万円から数十万円になることも珍しくありません。このうち「法定費用」は国が定めるものであり、業者間での差異は生じませんが、車検にともなう点検・整備については依頼する業者によって違いが出ます。その点、複数の業者を比較検討する意味はあるといえるでしょう。
3-2-2.点検のスピード
車検取得において“速さ”を重視するのであれば、業者が車検の「指定工場」であるか否かをチェックするとよいでしょう。指定工場は自社の工場内で車検を実施し保安基準適合証を交付できるため、スピーディーな対応が期待できます。対する「認定工場」は、整備を行うことはできても車検の検査ラインがありません。
3-2-3.整備のクオリティー
車検は通せばよいというものではなく、それにより安全性が確保されることこそが重要です。その点、各業者の“整備の質”はチェックすべき点。公式サイトに掲載されている質的なアピールポイントや、ちまたのクチコミにも目を通しておきましょう。
3-2-4.安心感
丁寧な点検・整備は当然のものとして、長い目で見て、カーライフのトータルケアまで期待できる業者であれば、なお理想的です。車検以外のサポートは充実しているか? 車検後のトラブルにも対応してくれるかといった点も、確認しておいて損はありません。
4.車検に関するよくある質問
Q.車検を受けないとどうなるのか?
継続車検を受けないまま車検の有効期限切れを迎えてしまうと、一般公道を走行することはできなくなります。車検切れのクルマで公道を走った場合には(2-1-2.参照)30日の免停処分に加え、違反点数として6点加算、さらに6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科されます。
Q.駐車に関する違反によって車検が受けられなくなる?
クルマの所有者が「放置違反金」を滞納して公安委員会から督促を受けた場合は、車検を受けられなくなります(車検拒否制度)。滞納状態を解消し、放置違反金の領収書か、これに代わる書類を車検手続き時に示さなければなりません。
Q.必要書類を紛失してしまったら?
2015年(平成27年)4月より車検時の自動車税納税証明書の提示は省略可能となっているため、納税証明書がなくても原則として車検は受けられます。ただし、運輸支局等で納税の確認を電子的に行える状態になるのに、自動車税の納付後から約2週間~1カ月を要するため、納付後の早い段階で車検を受ける場合は“紙の納税証明書”の再発行が必要になります。
自賠責保険証明書を紛失した場合は、契約している保険会社で再発行手続きを行います。
5.まとめ
- 車検は、国が定める安全性・環境性能をそのクルマが満たしているかをチェックする検査で、公道を走行するためには合格しなければならない。
- 車両を販売している正規ディーラーだけでなく、ガソリンスタンドやカー用品店などでも車検は受けられる。自ら車両を運輸支局の検査ラインに持ち込んで車検を受ける「ユーザー車検」も可能。
- 車検の法定諸費用は固定だが、業者別に整備の料金や付帯サービスが異なるため、比較検討のうえ自身に合ったものを選べばユーザーとしての満足度はより高くなる。
カーライフ・ジャーナリスト 渡辺陽一郎さんからのコメント
クルマを所有していると、いろいろな出費をともないます。そのうち定期的に大きな負担が生じるのは車検費用です。クルマを安全に運行するため、車検による点検整備が法律で義務づけられているのです。
楽天Car車検は、その車検を行う業者を検索したり、予約を入れられたりするポータルサイト(いろいろな業者にアクセスできる入り口、道案内となるサイト)です。楽天Car車検で最も注目される特徴は、オートバックス、エネオス、コスモ、アップル、トヨタや日産の販売店までも含む5600店舗以上を検索したり比較して選べたりすることです。
車検を受ける際の具体的な手順としては、ユーザーがニーズに合った店舗を予約して見積もりを取り、車検を実施することになります。店舗を探すにあたって、自宅から近い場所にあり、なおかつ代車が使える、“1日車検”に対応できる、休日も営業しているなど各種の条件を設定することも可能です。
さらに、これまでサービスを利用してきた顧客による満足度ランキングもわかりますから、例えば「自宅付近の評判の良い業者」に依頼することも可能になります。見積書の取得と車検の依頼によって楽天の500ポイントが進呈され、店舗限定のポイントが得られる場合もあります。期間限定のキャンペーンも実施されています。このように楽天Car車検は、自分のニーズに合わせて車検を受けたいユーザーに適しています。