アークス 決算/3~11月営業利益9.3%減、人件費・減価償却費など増加

2025年01月08日 17:23 / 決算

アークスが1月8日に発表した2025年2月期第3四半期決算によると、売上高4496億3400万円(前年同期比3.0%増)、営業利益100億5800万円(9.3%減)、経常利益112億8100万円(8.6%減)、親会社に帰属する当期利益70億4400万円(10.9%減)となった。

売上総利益率は25.0%とインフレ環境下でも前年並み(対前年同期比横ばい)を確保。販管費は予算内執行で進行したものの、人件費や減価償却費の増加等もあり売上高販管費率は22.8%(0.3%増)となっている。

営業面では、グループ内の競合状況を共有し、定番商品の価格強化や品ぞろえの見直しなど、入念な事前準備と対策を横展開した。2024年10月1日より「アークスアプリ」をリニューアルし、プッシュ通知による販促案内やポイントクーポンの配信、各種キャンペーンへの応募機能などを追加。アプリ会員数は11月末日時点で約15万名とリリース後2カ月で計画を大きく上回って推移した。

節約志向への対応として、グループのプライベートブランド(PB)と位置づけているCGC商品の中で、特に価格訴求力の高い定番商品を中心とした「ショッパーズプライス」や、大容量商品の「断然お得」の拡販に引き続き注力している。グループ各社独自の販促強化策として、「家計応援セール」や48円・98円などの均一価格セールにも取り組んだ。

さらに、多様化する顧客のライフスタイルに対応するため、「簡便・時短・おいしさ」を訴求した冷凍めん類、ワンプレートミール、味付け肉などの商品を強化。加えて、素材にこだわった赤シャリを使った生寿司の展開、地域のパン・菓子などを扱う銘店の商品を積極的に品ぞろえして、競合各社との差別化を図っている。

新日本スーパーマーケット同盟の取組では、規模を生かしたオリジナル商品による差別化に注力。顧客から好評だった「塩こうじレモンぽん酢」シリーズの第2弾として、10月より「塩こうじにんにくぽん酢」の取扱を開始したほか、冷凍食品や輸入肉・加工肉などの共同仕入れによる原価低減も進めてきた。

また、ラルズでは提携先であるカインズのPB商品(キッチン用品や掃除用品などの日用雑貨)の販売を4月から開始しており、取り扱い店舗数は第3四半期末日現在25店舗まで拡大している。

ネットスーパー事業については、ラルズ、ベルジョイスで展開する「アークスオンラインショップ」にて、保育施設などの法人取引拡大や、7月から仙台市内での配送も開始したことなどで、売上高は対前年同期比52%増となった。

Amazon社との協業による「Amazonネットスーパー アークス」でも、6月より取扱対象をアマゾンプライム会員以外の顧客にも拡大。加えて、10月より北海道の名産品を全国から申し込みできるギフトEC「アークス市場」をオープンし、グループ展開地域以外の顧客も利用できるようにしている。

通期は、売上高6130億円(3.6%増)、営業利益173億円(2.8%増)、経常利益188億円(2.0%増)、親会社に帰属する当期利益116億円(1.4%減)を見込んでいる。

アークス 決算/3~8月営業利益9.7%減、人件費増が響く

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