球界最年長の中日山本昌投手(49)が今日5日、新伝説誕生のマウンドに上がる。阪神戦(ナゴヤドーム)に今季初先発。1軍登板した時点で1950年(昭25)浜崎真二(阪急)の48歳10カ月を64年ぶりに更新し、史上最年長出場を達成する。勝てば浜崎が48歳4カ月で持つ史上最年長勝利も更新する。最年長奪三振、最年長安打など、一投一打すべてが最高齢記録になる。
4日は小雨のナゴヤ球場で調整し、35球のブルペン投球を行った大ベテランも気合十分だ。「チャンスをいただいたので頑張りたい。(記録は)あまり考えない。チームが勝てるピッチングをしたい」。この日朝倉が右肘痛で抹消されるなど、故障や不振で2軍落ちが続く投手陣は火の車状態。期待はもちろん救世主だ。「それは山本さんが一番分かっていると思います」。谷繁兼任監督も“勝ち投手山本昌”が、低迷チームの起爆剤になると確信だ。
阪神戦は218勝中、カード別で自己最多、歴代4位の47勝(26敗)で相性抜群。06年9月のナゴヤドームでは41歳1カ月で史上最年長ノーヒットノーランも達成した。「上位争いしてるチームで大変だけど、自分のいいところを出したい。準備はしてきたつもりだし、いけるとこまでいく」。さあレジェンドの出陣だ。【松井清員】