めまいの症状は、ぐるぐると目が回るような回転性と、ふわふわとした感覚になる浮動性に分けられます。その原因はさまざまですが、疲れやストレスから発症することも多く、少し休むことで治る可能性があります。症状が続く場合は一度受診し、原因がどこにあるのかを調べてもらった方がいいでしょう。

 原因によって処方される薬は少しずつ違いますが、最も一般的なめまいの治療薬は循環改善薬と呼ばれるものです。これは血管を拡張して脳や内耳の血流を増加させるもので、商品名で言うとメリスロン、セファドール、アデホスがよく処方されています。めまいの発作期には吐き気や嘔吐(おうと)などがあり、内服が難しいことが多いため、メイロン(炭酸水素ナトリウム)の注射を行います。

 薬局で購入できるものは、トラベルミンが代表的です。内耳と脳を結ぶ前庭神経の刺激をブロックして、乗り物酔いによる、めまい・吐き気などの症状を抑える薬です。事前に服用することで予防することもできますし、症状が出た後に服用しても効果があります。また、五苓散や苓桂朮甘湯などの漢方薬も薬局で購入することができます。

 めまいは更年期障害やうつといった自律神経障害、貧血、高血圧などが原因で起こることがあります。その場合はめまいの治療ではなく、原疾患の治療が必要です。また、薬の副作用で起こる場合もあります。何か薬を服用している人は、かかりつけ薬局に相談するといいでしょう。処方箋がなくても服用中の薬やお薬手帳を持って、お気軽に相談にお越しください。

協力/群馬県薬剤師会