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japan-eat’s blog

食に関する事や飲食店の運営に関する内容を記載してます。

「お酒を飲んだ後にはしじみ汁」

日本に生息しているシジミ属CorbiculaはヤマトシジミCorbicula japonica PRIME、セタシジミCorbicula sandai REINBARDT、マシジミCorbicula leana PRIMEの3種です。外観はかなりよく似ています。しかし生態的な面では大きな違いがあります。

 

ヤマトシジミ

汽水域(汽水湖・河川感潮域)に圧倒的に優占し、内水面漁業の最も重要な漁業資源となっています。

 

セタシジミ

琵琶湖の固有種で、琵琶湖におけるシジミ漁業の漁獲対象生物です。
マシジミは従来、水田周辺の小川を中心に多く生息していました。
しかし、水田で有機肥料から化学肥料への転換や除草剤をはじめとする農薬の大量使用が行われたことと、河川改修・農地整備による護岸の直線・コンクリート化および3面工事によりほとんど姿を消してしまいました。
このように日本には3種のシジミが生息していますが、シジミ漁業の漁獲量の99%以上はヤマトシジミです。

 

「お酒を飲んだらしじみ汁」その秘密はオルニチン

中国の明の時代に書かれた代表的な本草学(疾病治療に使用する動植物や鉱物を研究する学問)研究書『本草綱目』に、「しじみは酒毒、黄道を解し、目を明らかにし、小便を利し、脚気、熱気、湿毒を下す」という表記があります。
健康効果
江戸時代のころには既に日本でも経験的に実感されていたようです。当時は、「しじみよ~、しじみよ~」のかけ声でしじみを売り歩くしじみ売りの姿も多く見られたとか。
そのほかに、「寝汗に良い」「黄疸に効く」といった健康効果も広く知られていたといいます。
このようなしじみの健康効果、パワーの秘密はオルニチンによるものだということが、近年の研究で明らかになってきています。
先人たちはオルニチンの存在は知らずとも、その確かな健康効果を経験を通じて知り得ていたというのは、非常に興味深い!
「お酒を飲んだ後にはしじみ汁」
昔からのいい伝えには、確かな根拠がありました。

 

しじみに含まれる栄養素について

宍道湖のしじみには、ビタミンB12、ミネラル、必須アミノ酸、タウリン、鉄分が豊富に含まれている為、新陳代謝を促がし、若返り、疲労回復等に効果があり、肝臓や目に必要な栄養素が摂取されやすい形で凝縮されている効率の良い健康自然食品です。

健康にも良い!しじみ汁

宍道湖のしじみで作る味噌汁は活性酸素を抑え、アルコールを代謝する酵素の活性化を高め二日酔い等にも良い働きをします。

 

しじみは「アミノ酸スコアが100」

「アミノ酸スコア」とはたんぱく質の栄養価を示す指標をいいます。 人間のからだの20%は、たんぱく質を構成しているわずか20種類のアミノ酸です。体内で合成できるものが11種類の非必須アミノ酸、食べ物から摂取する必要のある9種類の必須アミノ酸に分けられます。しじみは「必須アミノ酸」がバランスよく含まれており最高値の100となっています。【必須アミノ酸】 
ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、 スレオニン、トリプトファン、バリン
しじみといえば「オルニチン」
肝臓にはしじみがよいと昔から言われてきました。 それは遊離アミノ酸と呼ばれる「オルニチン」が豊富に含まれているからです。肝臓は栄養代謝、解毒など重要な働きをしています。 その過程で発生するアンモニアを無毒な尿素にまで分解するのに「オルニチン」が必要なのです。肝機能をサポートすることでアルコールの分解が進み、二日酔いを予防したり疲労感を抑制したりします。
しじみには「ビタミン」も豊富
ビタミンB群「ビタミンB2・ビタミンB6・ビタミンB12」が豊富に含まれています。特にビタミンB12は、赤血球のヘモグロビンの生成を助け、悪性貧血を予防します。 ビタミンB2は、糖質、脂質、たんぱく質の代謝に必要、新陳代謝をよくします。ビタミンB6は、皮膚や粘膜の再生を助けます。
牛乳よりも多い「カルシウム」
あまり知られてはいないのですが、ミネラル類もバランスよく含んでいます。カルシウムは、骨や歯の維持、精神安定の働きをします。
しじみのカルシウムは同時に含まれるマグネシウムの働きで吸収率が高く、煮立てる時に「米酢」を入れることで殻から溶け出しさらに摂取することができます。(水1カップ当たり小さじ1杯半)
「塩水で砂抜き」と「緩慢冷凍」で栄養価アップ
0.5%塩水で12時間かけ、砂抜きすることにより旨み成分であるアラニン、グルタミン酸が増加。ゆっくり冷凍することがストレスとなり、身を守るためオルニチンを作ります。一般的に急速冷凍のほうが緩慢冷凍より品質が保たれると言われています。
しじみに限っては細胞内の水分が大きな氷の結晶となり組織を傷つけることにより、 旨み成分が出やすくなるのです。
 

しじみ汁や味噌汁

しじみ汁や味噌汁は、溶け出た栄養成分やうまみを汁ごと食べられる調理法です。 加熱により壊れる栄養成分もあるかと思いますが、そもそも加熱しないと食べられないため、気にしすぎる必要はありません。
しじみの栄養成分をムダにせず、またおいしく食べられるため、もっともおすすめの食べ方といえます。
 

インスタント味噌汁

インスタントの味噌汁でも、しじみのオルニチンなどの成分を摂取したいときに役立ってくれるでしょう。インスタント味噌汁の多くは、食品を凍らせてから真空状態で乾燥させるフリーズドライという製法で作られています。
フリーズドライは、熱による大きな影響を受けないため、栄養成分が損なわれにくいといわれています。手軽にしじみの栄養素を取り入れたいときは、上手に活用するとよいでしょう。
 

冷凍

冷凍されたしじみでも、栄養成分は十分に摂取できます。
冷凍することで多少の変化が起きる可能性はありますが、栄養素がすべて壊れてしまうわけではありません。またしじみに含まれるオルニチンは、冷凍により増加することが知られています。
冷凍温度によっては最大8倍まで増えるという研究結果もあるほどです。市販の冷凍しじみはもちろん、たくさん手に入ったときに冷凍保存を活用するのもよいでしょう。

 

 

ビタミンCを一緒に摂る

鉄分は、ビタミンCと一緒に摂ると、吸収されやすくなります。
また、植物性食品に含まれる非ヘム鉄は、しじみなどの動物性食品に含まれるヘム鉄より吸収率が低めです。ヘム鉄とともに摂取すれば、非ヘム鉄の吸収率も上がるため、できるだけ一緒に摂ることを意識しましょう。以下は、ビタミンCや非ヘム鉄を多く含む食べ物の一例です。

【ビタミンC】
  • かぼちゃ
  • カリフラワー
  • 小松菜
  • みかん
  • グレープフルーツ
  • いちご
【非ヘム鉄】
  • ひじき
  • 納豆
  • 油揚げ
  • 木綿豆腐
  • 小松菜
  • 切り干し大根

メニューを考えるときは、上記の食べ物を意識して取り入れましょう。

 

鉄分の吸収を阻害するものは控える

鉄分の吸収を阻害するものは、タンニン・不溶性食物繊維・加工食品です。
タンニンは茶類に多く含まれるので、食前食後の30分や食事中は、コーヒーや濃いお茶を飲まないようにしたほうがよいでしょう。
食物繊維は「水溶性」と「不溶性」に分類されますが、後者の不溶性食物繊維を摂ると鉄分がともに排出されてしまいます。不溶性食物繊維を多く含む食べ物は、下記のとおりです。

  • 玄米
  • おから
  • ふすま
  • 根菜類
  • きのこ類
  • 豆類

また、以下のような加工食品には、鉄分の吸収を妨げる「リン酸塩」が多く含まれています。

  • ハム
  • ソーセージ
  • 練り製品
  • 清涼飲料水
  • スナック菓子

しじみから効率良く鉄分を摂取したいときは、これらの飲み物・食べ物を控えたほうがよいでしょう。

 

しじみで鉄分不足を解消しましょう

現代の日本人には、鉄分不足が多く見られます。体内の鉄分が足りなくなると、赤血球のヘモグロビン値も低くなります。その結果、酸素がきちんと供給されにくくなってしまうため、日頃から鉄分をしっかり摂取して防ぎたいところです。
しじみは鉄分に加えて、タンパク質を構成する必須アミノ酸、赤血球の形成などに関わるビタミンB12が豊富なので、体に必要な栄養素をまとめて摂取できます。
健康の維持・促進のためにも、ぜひ日頃の食事メニューにしじみを取り入れてみてはいかがでしょうか。

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