The means justifies the ends
ある研究によれば、秋のヤマメが食べるエネルギーの90%を占めるというカマドウマを模したテレストリアル(陸生昆虫)フライ「マシュマロ・カマドウマ」の作り方です。
秋の東京のヤマメたちに大人気のフライです。
シマザキ マシュマロファイバーでカマドウマのボディを作ります。背中が大きく飛び出した湾曲したフォルムが特徴です。
マシュマロファイバー(シナモン色)を3束ぐらい、適当な長さに切って、真ん中をダンカンループにしたティペットでしばります。
しばった場所で折って、ファイバーを櫛でよくすきます。
ファイバーの束を適当なチューブ(ここでは、3φの熱収縮チューブの片端を熱してすぼめたものを使用)に通してボディの形を作ります。
ファイバーをチューブから引き出すときにファイバーの束が湾曲するように偏らせて引き出し、三日月型に整形します。
ファイバーを全部引き出す前に止めて、チューブの口のところでフォーセップで挟んで固定し……
チューブを抜き取って……
はみ出したファイバーをライターであぶります。中空ファイバーの口をふさぐと同時に束を固める役目をします。
ボディのできあがり。
カマドウマのもうひとつの特徴、長い後ろ脚を作ります。
レッグはフェザントテールのファイバーに結び目をつけて作りますが、結ぶときに使うのがこれ。
よつあみ柄付きニードル。
ケブラーの編み紐などでブレイデッドループを作るときなどにも使うので、1本持っておくと便利です。
フェザントテールの付け根に近い部分の長いファイバーに結び目のこぶを作ります。
結んだ束をむしって、ファイバーの先っぽは接着剤(ここではボンド ウルトラ多用途S・U プレミアムソフト)を薄く塗ってまとめて固めます。
パーツができたらフライを巻きます。
フック(maruto の d31 #10か#12、Tiemco TMC102Y #11)に茶色のスレッドで下巻きして、シャンクの真ん中あたりにレッグを巻き止めます。
残りの脚4本は、シリコンラバーチューブのレッグ材2本をたすき掛けに止めます。
フックのシャンクに結び付けて止めるときは、2本の結び目をそれぞれ右巻きと左巻きにして、対称になるように結ぶときれいに仕上がります。
フックのアイの後ろにボディを巻き止めます。ライターであぶった方が頭側。
ディアヘアを少し、スタッカーで毛先を揃えてから、ボディの上にしっかり巻き止めてフレアさせてウィングを作ります。
本物のカマドウマには翅がありませんが、これがないとフライっぽくないのと、フロータントを塗る所がないので。
余ったディアヘアを切って、ウィップフィニッシュでしっかり結び止めて、できあがり。
ヘッドのスレッドにはヘッドセメントをちょっと付けて固定します。