こんにちは、コエヌマカズユキです。読書好きが集まるバーを経営しているほど、僕は本が好きです。

純文学、ミステリ、ノンフィクション、人文書などさまざまな本を読みますが、最近興味を持っているのが「ホラー」「ファンタジイ」。人気のジャンルですが、これまであまり読んだことがなかったので、詳しい方にオススメを教えてほしい……

 

というわけで、今回は東京創元社におじゃましました!

1954年に設立した東京創元社は、以前に取材した早川書房と並び、業界でも屈指のミステリに強い出版社です

 

入り口には、最近テレビアニメ化もされた『〈小市民〉シリーズ(著者:米澤穂信)』や、シリーズ累計100万部超のベストセラーで映画化された『屍人荘の殺人(著者:今村 昌弘)』などのポスターが!

 

そんな東京創元社といえば、ミステリだけではなく

ホラーやファンタジイのジャンルでも業界を牽引してきた存在

ですよね!

 

そこで、同社の編集者・古市怜子さん(左)と小林甘奈さん(右)にオススメ本を聞いてきました!

今回は東京創元社の歴史なども伺いながら、「ホラーの定番から読むべき新作まで」をお聞きする『ホラー編』お届けします!

※次回『ファンタジイ編』は間もなく公開! お楽しみに!!

 

 

東京創元社ってどんな出版社?

「ホラーの話の前に、まずは東京創元社さんの歴史についてお聞かせください。今年(2024年)に70周年を迎えたとのことですが、どのような歴史があって現在に至っているのでしょうか?」

「前身となる創元社東京支社は1925年(大正14年)設立で、文学作品や大衆文学などを多く出版していました。川端康成の『雪国』や、山崎豊子の『暖簾』も創元社が出版しています」

「『雪国』といえばノーベル賞を受賞した世界的名作! 今でこそいろいろな出版社から出されていますが、もともとは御社の前身から出版されていたのですね!」

「そうなんです。文芸評論家の小林秀雄を編集顧問に迎えるなどして、文芸作品を中心に出版していったのですが……経営が厳しかった……。1954年に現在の『株式会社東京創元社』として再建し、海外の翻訳作品を中心に刊行していくことになったのです。当時は“翻訳物を扱っている出版社”がまだ少なかったんですね」

 

▼東京創元社から出版された名作の翻訳小説の一部