ビズショカ(ビジネスの書架)

ビジネス書、新書などの感想を書いていきます

2023-12-01から1ヶ月間の記事一覧

『陸の深海生物 日本の地下に住む生き物』小松貴 知られざる地下生物140種を紹介した魅惑の生物図鑑

2023年刊行。筆者の小松貴(こまつたかし)は1982年生まれ。信州大学大学院博士課程修了、国立科学博物館協力研究員のキャリアを経て、現在は在野の昆虫学者として活躍している人物。 現在までに、以下の著作がある。 裏山の奇人:野にたゆたう博物学(2014…

『文芸オタクの私が教える バズる文章教室』三宅香帆 「言葉の発信力」を上げたい人へ

バズったことがないあなたに お恥ずかしい話だが、Twitterを10数年、ブログを20年近くやっているが、バズりを体験したことがない。扱うテーマが地味なのか、文体や見出しの問題なのか、それとも書き手のキャラクターのせいなのか。 あなたは、Twitterやブロ…

『ガヴァネス ヴィクトリア朝時代の<余った女>たち』川本静子 生計のために住み込みの家庭教師となった女性たち

中公新書版が再刊されたみすず版を読んだ 筆者の川本静子(かわもとしずこ)は1933年生まれの英文学者。津田塾大学の教授職を務め、2004年に退官。2010年に逝去されている。専門は19世紀~20世紀のイギリス文学。 『ガヴァネス ヴィクトリア朝時代の<余った…

『千葉からほとんど出ないひきこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話』済東鉄腸 情熱と生存戦略と他者からの承認

タイトルが長い! 2023年刊行。筆者の済東鉄腸(さいとうてっちょう)は1992年生まれの映画ライター、作家。本書の題名にある通り、ルーマニアへの渡航歴がないにもかかわらず、日本国内にてルーマニア語の小説を書き、ルーマニア人向けに発表し続けている稀…

『インターネットというリアル』岡嶋裕史 「みんな違ってみんないい」に人は耐えられない

現実と融合したネット社会を読み解く 2021年刊行。筆者の岡嶋裕史(おかじま ゆうし)は1972年生まれの情報学研究者で、現在は中央大学国際情報学部の教授職にある人物である。 本書は講談社のオンライン誌「クーリエ・ジャポン」、光文社のウェブメディア「…