親子でできるライフハック

SNSでのトラブルも減らせる? 小学校でも始まっている「デジタル・シティズンシップ教育」とは

2023.03.14

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相川 いずみ
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デジタルを活用して、毎日の生活や育児をもっと便利に! スマホやインターネットを使いこなすテクニックや、知っておくと便利なデジタルの小技(ライフハック)をお届けします。今回は、前回に引き続いて、子どものスマホをはじめとしたデジタル機器の使い方を、「デジタル・シティズンシップ教育」から考えていきます。

「デジタル・シティズンシップ」ってなんだろう

日々、保護者が頭を悩ませている子どものスマホ問題。未だ決定的な解決策のないこの問題について、当連載では前回に続いて、2回にわたってじっくりと向き合います。今回は、近年注目されている「デジタル・シティズンシップ教育」について詳しくご紹介します。

まず、「デジタル・シティズンシップ」という言葉をご存じでしょうか?
シティズンシップは「市民性」という意味をもちますが、デジタル・シティズンシップは、「思いやりや他者への共感、そして責任を持って、テクノロジーを活用できる、デジタル社会の一市民としてのスキル」を意味しています。デジタル・シティズンシップという言葉を最初に使い始めたアメリカの国際教育テクノロジー学会には、その例として以下が挙げられています。

・テクノロジーを使って、自分のコミュニティをより良くすること。
・自分とは異なる信念を持つ人々に対して、礼儀正しく、尊敬の念を持ってオンラインでコミュニケーションをとること。
・テクノロジーを活用して、公共の指導者に自分の声を届け、公共政策を作り上げていくこと。
・インターネットにある情報が正しいかを自身で判断すること。

※国際教育テクノロジー学会「DIGITAL CITIZENSHIP IN EDUCATION」より抜粋(筆者翻訳)

さらに、「デジタル機器に関する禁止事項の長いリストにするのではなく、ポジティブで効果的な活用を目指す。問題ではなく可能性を、リスクではなく機会を見る」とあり、活用することを重要視している点が、これまで日本で普及していた「情報モラル教育」とは大きく異なっています。

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