北朝鮮兵捕虜「訓練に行くと思っていた」 ウクライナ側に経歴話す

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ロンドン=藤原学思
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 ウクライナ軍が、越境作戦を展開するロシア南西部クルスク州で北朝鮮兵2人を捕虜にしたと、ゼレンスキー大統領が11日、SNSに写真付きで投稿した。捕虜の1人は「訓練に行くと思っていた」と話しているといい、今後、ロシア軍の戦闘に加わる北朝鮮兵をめぐりさらなる証言が出てくる可能性がある。

 「戦争捕虜収容部屋411号室」

 ゼレンスキー氏が投稿した写真では、黒いドアにウクライナ語でそう記される。小窓の向こう側では誰かが毛布をかぶってベッドに横たわり、かたわらにペットボトルが置かれている。

 ウクライナ保安局(SBU)によると、2人はウクライナ語やロシア語、英語を話さないため、通訳を介して朝鮮語でやりとりをしている。韓国の情報機関・国家情報院とも協力しているという。

 2人はすでにキーウに移送されたという。捕らえたのは、特殊作戦軍と空挺(くうてい)強襲軍。両軍とも、スマートフォンを使って捕虜と意思疎通を図る映像をSNSに投稿した。保安局の映像で発言した医師によると、「肉体的には完全に健康だ」としたが、1人は顔面に、もう1人は下肢に外傷を負っている。

 ウクライナや韓国、米国の発表では、北朝鮮兵は昨年10月からロシアに派遣され、クルスク州に1万~1万2千人がいるとされてきた。死傷者は今月9日時点で「4千人」(ゼレンスキー氏)とされるが、捕虜の証言はこれまで伝えられてこなかった。

 ゼレンスキー氏はその理由に…

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この記事を書いた人
藤原学思
ロンドン支局長
専門・関心分野
ウクライナ情勢、英国政治、偽情報、陰謀論
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