最年少女性市長で就任の内藤氏、出馬断念 「選挙戦を戦う体力不足」

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東孝司
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 4年前に「全国最年少の女性市長」として就任した内藤佐和子・徳島市長(39)が13日、任期満了に伴う市長選(31日告示、4月7日投開票)に立候補しないと表明した。昨年秋にX(旧ツイッター)で再選を目指す意向を示していたが、体力面の不安などを理由に挙げた。前職の遠藤彰良氏(68)と新顔で前自民党衆院議員の福山守氏(71)を加えた三つどもえとみられていた市長選の構図は大きく変わりそうだ。

 内藤氏は13日午前11時から市役所で臨時記者会見を開いた。立候補を断念する理由として2点を挙げた。

 ひとつは前哨戦が始まっている市長選に向けた現状。自身を含めた立候補予定者への「批判合戦」になっているとの認識を示し、「(自身が退くことで)私への批判をすることで選挙を戦うのではなく、徳島市の課題について残りの2人が何を考えるか、がメインになってほしい」と述べた。

 もう1点が体調。市長としての公務にこれまで「150%の力」で取り組んできたが、プラスして厳しい選挙戦を戦い抜くには「ちょっと体力が不足していると思う」と語った。「疲労の蓄積もあるんだろうなと感じる」とも述べた。

 この4年間については、「コロナで市民と直接会って触れ合うことがなかなかできなかった。きちんと自分の言葉で説明できず、それによって誤解したり、誤った情報を信じたりする方が多くおられたのはすごく悔いが残る」とふり返った。

 内藤氏を初当選から支えた関係者によると、立候補断念を周囲に伝えたのは12日夕。市選管による立候補届け出書類の事前審査があり、選挙ポスターや法定ビラのチェックを受けた直後だったという。この関係者は「健康面が断念の理由で、(思い直すよう)説得はできなかった」と話した。

支援した関係者も説得できず

記事の後半では、支援者らの受け止めや、記者会見の主なやりとりを紹介しています。

 13日は新年度当初予算案を審議する3月定例市議会が開かれており、議会棟に集まった議員たちは驚きを隠せなかった。

 「内藤市長を支える同志の会…

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    藤田直央
    (朝日新聞編集委員=政治、外交、憲法)
    2024年3月14日7時32分 投稿
    【視点】

    体調については本人の判断を尊重すべきです。その上でXで内藤さんの名前で検索すると賛否両論。こういうことにも疲れたのでしょうが、賛否両論は政治の常です。そこに結論を出して前へ進むための選挙から、現職が「ちょっと体力が不足している」と撤退という

    …続きを読む