デンソー製ポンプ搭載車、高速でエンストし停車 衝突され同乗者死亡

角詠之
[PR]

 自動車部品最大手デンソー製の燃料ポンプに不具合が相次ぎ、国内累計380万台超がリコール(回収・無償修理)されている問題で、デンソー製の燃料ポンプを搭載した車が今年7月、鳥取市の高速道路のトンネル内でエンストを起こして停車後、追突され、同乗者が死亡していたことが、ホンダなどへの取材でわかった。この車はリコール対象になっておらず、ホンダは追加のリコールを10月に国土交通省に届け出た。

 デンソー製の燃料ポンプをめぐっては2020年3月以降、ホンダを含む八つの自動車メーカーから19回にわたってリコールが届け出られている。この不具合に関連して、死亡事故が明らかになったのは初めて。

 ホンダの広報担当者は「事故の被害者の方のご冥福をお祈りします。一刻も早く不具合の可能性がある燃料ポンプを回収し、正しいポンプに変えさせていただきたい」と話した。

 デンソーの広報担当者は「個別の車両の状況は、弊社ではわかりかねるので回答できない」としている。

 各自動車メーカーのリコール情報は、国土交通省のホームページで公表されている。問い合わせは各社の相談窓口か販売店へ。

デンソー製燃料ポンプの不具合によるリコール

社名   回数   届け出時期         台数

ホンダ  6  2020年5月~23年12月  169万6879台

英ホンダ 2     20年5月~21年3月    1万4497台

米ホンダ 2     20年5月~23年12月       240台

ダイハツ 3     21年6月~23年11月  137万2543台

トヨタ  3     20年3月~23年11月    65万1773台

マツダ  1     21年11月         4万2505台

スズキ  1     21年5月         3万4200台

スバル  1     21年7月         1万4459台

合計                    382万7096台

(国土交通省の発表などから)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【初トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

この記事を書いた人
角詠之
東京社会部|国土交通省担当
専門・関心分野
運輸行政、事件事故、高校野球