朝鮮学校について出演者が不適切発言 MBSラジオ番組で 局は謝罪

[PR]

 在日本朝鮮人人権協会(東京都)は、MBSラジオ(大阪市)の番組「上泉雄一のええなぁ!」で出演者が朝鮮学校を「スパイ養成的なところ」と発言し、関西の傘下団体から質問状を送付したと明らかにした。

 協会とMBSラジオによると、2月21日の放送で、北朝鮮ミサイル発射実験について議論する際、経済評論家の上念司氏が朝鮮学校について「スパイ養成的なところもあった」などと発言した。同局は「誤解を招く表現があった」と判断し、3月10日の放送で別の出演者がおわびをし、ホームページ上で謝罪文を掲載した。謝罪文の掲載は10日深夜までだった。YouTubeなどでは、該当部分をカットした状態で配信を続けている。

 ほかにも上念氏は、「OBが日本人拉致に関わっている」などと発言しており、在日本朝鮮人大阪人権協会の文時弘(ムンシホン)事務局長は、朝日新聞の取材に「MBSラジオの対応は不誠実で不十分。音声を一部のみカットして、配信を続けることも問題だ。引き続き誠実な対応を求めていく」と話した。

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

  • commentatorHeader
    西岡研介
    (ノンフィクションライター)
    2023年3月17日11時50分 投稿
    【視点】

    この問題、一義的にはもちろん、MBSに責任がある。しかし、その背景には、ここ数年にわたって在阪民放各局に蔓延る、「キー局には出来ない〝ぶっちゃけトーク〟」、つまりは、番組内での過激な発言(差別的なそれを含め)を〝売り〟に、視聴率、聴取率を稼

    …続きを読む
  • commentatorHeader
    後藤洋平
    (朝日新聞編集委員=文化、ファッション)
    2023年3月16日20時45分 投稿
    【視点】

     2021年秋、関西に住む知人から「MBSラジオで、『虎ノ門ニュース』の出演者たちがコメンテーターを務める朝の帯番組が始まる」と聞いた時には驚いた。私自身、関西で生まれ育ち、MBSは関西民放のなかで朝日放送とともに報道を牽引してきたというイ

    …続きを読む