アマゾン奥地の先住民族と軍が衝突 4人が死亡 原因はWiFi

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ティフアナ=軽部理人
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 先住民族とベネズエラ軍がWiFi(ワイファイ)の使用を巡って争いになり、軍が発砲――。そんな事件が3月、ブラジルとの国境近くにあるアマゾンの村の周辺で起こった。先住民族側の4人が死亡し、ベネズエラ当局は調査を始めたとしている。

 米ワシントン・ポスト紙などの報道によると、3月20日、ブラジルとの国境付近にあるベネズエラ南部パリマで、先住民族ヤノマミの集団がベネズエラ軍の基地を訪問した。ヤノマミと軍はこの一帯でWiFiを共同使用する約束を結んでいたが、ルーターを持つ軍が無断でWiFiのパスワードを変更したことで、抗議しに行ったという。その後言い争いになり、軍が発砲。ヤノマミの4人が死亡した。

 ヤノマミは、ブラジルとベネ…

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この記事を書いた人
軽部理人
サンパウロ支局長|中南米担当
専門・関心分野
中南米の全分野、米国政治や外交
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    長野智子
    (キャスター・ジャーナリスト)
    2022年4月10日8時30分 投稿
    【視点】

    ヤノマミ族といえば外界との接触を頑なに拒んでいる希少部族というイメージだっただけに、WiFiパスワードを軍が変更したことによるトラブルだというニュースにびっくり。ルータ-はヤノマミ族のものなんですね。もはやヤノマミ族にとっても、インターネッ

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    太田泉生
    (朝日新聞コンテンツ編成本部次長=人権)
    2022年4月10日13時28分 投稿
    【視点】

    現地報道を見てみると、金を採掘する「ガリンペイロ」と軍により、先住民ヤノマミが迫害を受けている構図が背景にあるようだ。 記事の元になったワシントンポスト報道やベネズエラの現地報道を読んだ。 まだ全容は見えないが、多くの記事が共通して

    …続きを読む