「シカ助けて」「引き取りたい」 足立区に電話殺到
東京都東部の荒川河川敷で3日に捕獲されたシカの今後について、一時的に保護している足立区に問い合わせが殺到している。「引き取りたい」という申し出のほか「殺処分しないで」との声が多く、インターネット上では署名活動も始まっている。
区危機管理部では捕獲が報道されて以降、問い合わせの電話が鳴りやまない。引き取りたいとの要望が複数寄せられたが、「害獣駆除の目的で都から捕獲許可を得た」ことや、野生のため動物園などでの飼育は困難として、当初は「難しい」と答えていた。
千葉県香取市の香取神宮にある「鹿苑」で、市民団体「香取の鹿愛護会」の代表としてシカを飼育している鍵元礼子さんも今回、引き取りを申し出ている一人。会には「助けてあげて」との連絡が数百通寄せられ、5日からネット上で「殺処分ありきではなく、命を繫(つな)ぐ努力を!」との区長と都知事あての署名活動を始めた。同日午後6時までに800人超から賛同が集まった。
SNS上などでも「助けて」との声が引き続き多く、署名活動はほかにも立ち上がっている。そんな状況に、区危機管理部の対応も「シカは元気。環境の整っている施設であれば、引き渡すことが可能かどうか検討する」と変わった。
シカは先月末から荒川河川敷の鹿浜橋付近などをさまよい、3日午前に警視庁千住署員らに捕獲された。
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
【初トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら