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2020年8月19日水曜日

日韓歴史認識論争の参加者必読の書『反日種族主義』

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昨年、韓国で出版され、迅速に邦訳された『反日種族主義』を拝読したので紹介したい。

本書は、韓国の経済史家らが日韓の歴史認識論争について、史料をもとに韓国側の誤解を解きつつそのような誤解を発生させた社会風潮を非難する本。概ね、日本政府の公式見解と合致しているが、近年発見された史料をもとにしている部分もあるし、前近代の朝鮮社会についての説明もあって勉強になる。

2019年12月4日水曜日

韓国の世論調査は回答率が低いので信頼できないと言う前に

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もとは韓国のネット界隈から生じた話だと思うが、韓国の世論調査は回答率が低いので信頼できないと言う話があって、報道番組で日韓問題を取り上げたときに呼ばれたゲストや*1、韓国関係の記事を書いているジャーナリストからも*2指摘されるようになってきた。しかしこれ、韓国メディアの回答率の計算方法が、日本語のそれと異なる可能性がある。

2019年11月24日日曜日

“GSOMIA終了の通告停止”でわかる文在寅政権の振り上げた拳の下ろし方

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外交では国際儀礼が重視されるしやり取りも慎重に行われることが多いが、行き当たりばったりで自滅しても、うまく無かったことにする豪腕もいる。韓国の文在寅政権にも、そういう人がいるようだ。物議を醸している“GSOMIA終了の通告停止”は、意外に上手い方便になっている。むしろ、その意図が見えてくると、延長ではなく、終了の通告停止と言う二重否定の冗長さが最高に思えてくるぐらいだ。

2019年10月19日土曜日

曺国法務部長官の就任と辞任から見える韓国の政治事情

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文在寅大統領の懐刀で反日運動の急先鋒と見られている韓国の政治家曺国チョ・グク氏が、立件・有罪にできるのか微妙そうだが社会正義には適っていないと言えるスキャンダルが家族や自身から数々と発覚している中で法務部長官に就任し、早々に辞任することになった。9月9日から10月14日までの一ヶ月強の短命である。この韓国のドタバタ劇で、幾つか文在寅政権の性質が見えてくるので記しておきたい。

2019年9月23日月曜日

社会学者の卵の古谷有希子さん、大正デモクラシーで普通選挙が実現されたことを忘れていませんか?

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社会学者の卵の古谷有希子氏が「日韓関係:互いを敵視してしまうのはなぜなのか」と言うエッセイを書いているのだが、現時点でそこにある事実誤認もしくは表現上の問題を誰も指摘していないようなので記しておきたい。他人を歴史修正主義と罵る前に、しっかりとした文献で事実関係を確認する癖をつけるべきではないであろうか。

2019年9月13日金曜日

無理な理屈を使っても日本統治は悪く言いたい『植民地朝鮮と日本』

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韓国併合後の日本の朝鮮統治について知るための文献としては、木村光彦『日本統治下の朝鮮』と趙景達『植民地朝鮮と日本』をあわせて紹介していることが多い。前者は以前に拝読した*1ので、社会学者など左派の人々が好んでいるらしい後者を確認してみた。マルクス史観どっぷりと言うわけでもないが、意地でも大日本帝国を悪く書かないといけないと言う教条主義に取り付かれた本であった。

2019年9月7日土曜日

韓国政府、韓国国民へのメッセージは具体的かつ明確に

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韓国の文在寅大統領がASEAN訪問で各国に協力を求めると言い出し、韓国の康京和外相がBBCのHARDtalkと言う番組に出演したり、文在寅大統領の政策ブレーンとして知られる延世大学の金基正教授がThe National Interestと言う雑誌に寄稿*1したりと、日韓関係の悪化に関して韓国首脳は自己正当化に余念が無い。さらには福島第一原発のトリチウムを含む処理水の投棄や旭日旗の問題など次々に話題をつくってくれるわけだが、おかげでちょっと困ったことなっている。皆さん、日本政府の主張が何であったか覚えているであろうか?

2019年8月23日金曜日

どこに行きたいのか文在寅

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対日批判を続けてきた韓国の文在寅大統領だが、2019年8月15日の光復節のスピーチではそれをトーンダウンさせ、日本が対話を望めば「喜んで手を結ぶ」 と柔軟な態度を見せた。しかし、日韓請求権協定に規定された、日韓で協定解釈が異なったときの対話手段である仲裁委員会の設置については拒絶し続けているし、日本国民を挑発するかのように、福島第一原発の災害・事故から8年以上経った今頃になって、日本産食品の放射線検査強化をはじめたり*1、韓国も海洋投棄を行っているトリチウムの廃棄に関して日本政府に説明を求めだしている*2。昨日はとうとう、GSOMIAの破棄を決定した。文在寅政権は、一体どうしたいのであろうか?

2019年8月18日日曜日

社会学者の卵の古谷有希子さんの日韓関係への認識について

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社会学者の卵の古谷有希子氏が「日韓関係の悪化は長期的には日本の敗北で終わる」と言うエッセイを書いていて、色々とツッコミどころがあるのではてなブックマークのコメントが賑わっている。既出な問題な気もするが、大きな無理解が4つあるようなので指摘しておきたい。

2019年8月17日土曜日

徴用工問題で日本は韓国に落としどころを示しているハズ

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荻上チキ氏のラジオ番組*1で、朝鮮半島を専門とする政治学者の木村幹氏がインタビューを受けていて拝聴した。社会学畑の荻上チキ氏が振り回す日本人の植民地主義が日韓の軋轢を生み出したかのような話を、木村幹氏が日本人の植民地主義を否定し、日本側は変わっていないのだから韓国が原因で発生した問題とやんわりと全面否定していて面白い。しかし、木村幹氏の説明にも、ちょっと謎なところがある。

2019年8月14日水曜日

日韓外交の専門家は、もっと安倍政権を褒めるべき

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韓国に限らず地域研究全般に言える事だとは思うが、韓国政治の研究者は日韓の相互理解を深めて日韓関係を良好に維持したいと願っているもので、日韓の軋轢に対して否定的な感情を抱いてしまい、直観的にネガティブな評価を下し、日本政府に対して穏便な対応を求めてしまう。ネット界隈で知名度のある木村幹氏も浅羽祐樹氏もその例外ではないようだ。

2019年8月2日金曜日

申叔舟「願わくは国家、日本と和を失うことなかれ」文在寅「協定や合意は守ってやらないし、日本側の要請では対話してこなかったが、全責任は日本にある」

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李氏朝鮮の時代、『海東諸国紀』を記した申叔舟は「願わくは国家、日本と和を失うことなかれ」と成宗に残したとされる(邦訳版後書き;p.409)のだが、朝鮮半島では伝統的に地続きの中国によった外交が展開され、対日関係は後回しにされがちだ。

2019年7月14日日曜日

「大韓民国向け輸出管理の運用の見直し」は警告、そして日本政府は次の手を打つことになる

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大韓民国向け輸出管理の運用の見直しについて、日韓のメディアが大きく報じている。建前は韓国の貿易管理体制や日本との連絡体制の機能不全への不信であり、本音は韓国が日韓の合意を遵守しないことへの不信と言うことになるのは明白で、実際問題、韓国側に本音を理解してもらいたい官邸の計算が見える。日韓の合意事項を守らない韓国に、何らかの措置をとるかもよと言うメッセージを十分に伝えた。

2019年6月1日土曜日

北朝鮮の核・ミサイル開発問題で、日本が蚊帳の外でよかった

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…と、安倍総理が思っているかは定かではないが*1、文在寅劇場が打ち切りになりそうである。

2018年4月の板門店での南北首脳会談では、朝鮮半島問題の専門家の木村幹氏に「大国に従いながら、その力を利用することで、自立に向けて一歩ずつ進もうとしている」と褒め称えられていた*2のだが、その後、交渉を積み重ねた後の2019年2月のハノイの米朝首脳会談は物別れに終わった。

2019年3月8日金曜日

ゲーム理論で考えると米朝交渉の行方は割引率、つまり経済制裁の効き具合次第

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ベトナムの米朝会談では何も合意に達せず、手詰まり感が出ている北朝鮮核問題。交渉と言えばゲーム理論と言うことで、しっぺ返し戦略あたりで望ましい均衡が得られる、囚人のジレンマなので合意には至らないと言うような話がちらほらされているのだが、別の構造のゲームで考えてみたい。教科書に載っているモノだが、なぜか世間では有名ではないモノで、これもまた交渉と言うのがある。

2018年11月23日金曜日

従軍慰安婦は朝鮮に実質的にほとんど送金できなかった説の弱いところ

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ネット界隈に限らずだが、左派の間に京都大学の歴史家、堀和生氏が唱えている「慰安婦が慰安所での稼働で一定の収入を得ていたことは事実であるが、占領地域から日本への送金には様々な規制があり、預金凍結措置によってその引き出しには厳しい制限が加えられていたので、(実質的な)利益を享受できなかった」と言う説*1が定着したようだ。信じている人は悪気はないのだと思うが、この説は脆弱な面があるので、もう少し批判的に検討する必要がある。

2018年11月5日月曜日

韓国は徴用工問題も騒ぎ立てるだけで解決を目指さない

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強制性の無い官募集と官斡旋、徴兵と同じく強制の徴用を全部まとめて「徴用」としてしまう語義曖昧論法*1で、新日鉄住金の戦時中の朝鮮人の使用は、徴用でも強制連行でも無い気がするのだが、最高裁にあたる韓国大法院は新日鉄住金に“元徴用工”への損害賠償を命じて、事前の予定通りではあるが、日韓の軋轢がさらに高まっている。

2018年10月2日火曜日

旭日旗から分かる韓国社会の悪癖

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韓国では旭日旗は侵略者たる大日本帝国軍を象徴した旗で、そのために敗戦後は使用が禁止されていた*1と思い込む人々が増えているのか、近年、旭日旗を掲げることや、旭日旗に似た模様の利用を非難する動きが目だつようになってきた。

韓国政府はこの“歴史認識”に同調はして来なかったのだが、韓国海軍が世論から非難を受けないように配慮しはじめた。“国民情緒法”に負けつつあるようだ。

2018年6月26日火曜日

韓国が北の同胞を切り捨てる準備をはじめる

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2018年6月12日の米朝首脳会談後、様々な論評が書かれている。その多くで勝ち負けを言及しているのだが、具体的な合意事項は無く、勝ち負けを言えるほどの変化は無かった。

北朝鮮は核・弾道ミサイルを放棄していないし、日米中韓(そして国連)は経済制裁を解除していない。北朝鮮は核・ミサイル開発を、米韓は軍事演習をそれぞれ暫時停止する双暫停モデルが採用されたから中国が一人勝ちした説は、それが一時的な緊張緩和に過ぎないことを忘れている。

2018年6月8日金曜日

中学生の息子が嫌韓ネトウヨになったら読ませたい10冊+α

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息子がネトウヨになって変な本の話を聞かされるとうんざり感を伴ったツイートを見かけたのだが、そういう事はよくあると思う*1

親としては教育を施しネトウヨで無くしたくなると思うのだが、どこかで恥をかかないとそうでなくならないから無駄と言う体験談も聞く。諦めるしかないようなのだが、何もしないと心が落ち着かないのが親心。ここは発想を逆にして、歴史などの本を紹介してガチ感を補強してあげよう。