「在日はなぜ帰化しないのか」と言う当初は事実誤認が多かった*1池田信夫氏のエントリーをもとに、なぜか終戦直後の朝鮮人の地位を巡る話が続いたようだ(togetter)。しかし、池田氏のエントリーからそうなのだが、今でも帰化しない人々が多くいることの説明になっていない。また池田氏もその批判者も、当時の複雑な状況は無かった事にしている。
2014年9月30日火曜日
インターネット・ショッピングはまだまだ普及中
意外でもないと思うが、インターネットを利用した買い物の増加傾向は続いている。家計消費状況調査の7月確報資料に、『平成26年7月分(確報)のインターネットを利用した支出総額は、名目4.1%の増加、実質0.0%(前年同月比)』と書いてあった。まだ利用家計は24.7%に過ぎず、不利用家計分を含む総支出の1.88%を占めるに過ぎないわけだが、年々と利用が拡大しているのは確かなようだ。
2014年9月27日土曜日
軟弱な文系のための『ルベーグ積分から確率論』
不要な知識と言えばそうなのだが、確率論や経済学の理論論文で測度と言う概念を見かけることがある。ルベーグの収束定理、フビニの定理、あとは発展として中心極限定理ぐらいしか言及されない事が多い気がするのだが、何か小難しく偉そうで癪に触る。
どんなものかと定番テキストの伊藤(1963)を読むと、測度の所と積分の定義で挫折しそうになる。応用がどうなっているのか理解できそうにない。そんな私のような軟弱な文系向きの本が、『ルベーグ積分から確率論』だ。
あるマルクス経済学者のプロパガンダ(10)(11)
マルクス経済学者の松尾匡氏の連載『リスク・責任・決定、そして自由!』の新記事『「流動的人間関係vs固定的人間関係」と責任概念』『内集団ひいきの武士道vsウィン・ウィンの商人道──システム転換と倫理観のミスマッチ?』が出ていたのだが、一つを今日まで見落としていた。幸い、関連した議論になっているので、2回分まとめてコメントしてみたい。政府が世界をコントロールできることが前提になっているが、そんな力が政府にあるのであろうか。
2014年9月26日金曜日
ヘイトスピーチを辞めた在特会と非民主的なカウンター・デモ
思想家の東浩紀氏が『在特会デモ&カウンター「観光」記』と言うレポートを公開していた。9月23日の六本木周辺の在特会デモを眺めてきたそうだ。素朴に見てきたことが記述されており、文章も軽快で面白い。しかし、肝心なポイントは聞けなかったのか、言及がされていなかった。
2014年9月23日火曜日
浮浪者には家を与える方が安くつく
効率的に社会保障を実現するかと言うのは、程度の差はあれ福祉国家である先進国共通の悩みだと思うが、ノースカロライナ大学シャーロット校保健福祉学部のLori Thomas助教授(社会福祉)ら、ノースカロライナ大学グリーンズバラ校、サウスカロライナ大学、ノースカロライナAT&T州立大学の共同チームが、興味深いレポートを出していた。曰く、浮浪者には家を与える方が安くつくらしい(UNC Charlotte)。
2014年9月19日金曜日
2014年9月18日木曜日
2014年9月14日日曜日
計器飛行が大事な事が分かる写真
Twitterで下の写真が流れていた。背面飛行状態の飛行機の中で、下のペットボトルから上のコップへ水が注がれている。重力に逆らって水が浮いていくように見えて面白いのだが、実は機体が落下しており、ペットボトルとコップが急激に下降していると言った方が正確だ。
ところで、この状態では落下している機体に押されるため、パイロットは下から力を感じる事になる。この落下によるGを重力だと勘違いするときがあり、空間識失調と言って、水平線の見えない夜間などでパイロットが平衡感覚を失うときがある。だから姿勢指示器を信じて、自分の感覚を信じるなと教わるそうだ。
2014年9月13日土曜日
ガロア理論の本を読むための本「天才ガロアの発想力」
何の役に立つのか良くわからない数学の定理と言えば、代数学の基本定理とアーベル・ルフィニの定理が有名だと思う。前者が「次数が1以上の任意の複素係数1変数多項式には複素根が存在する」と言うのに、後者は「五次以上の代数方程式には解の公式が存在しない」と言うわけで、答えはあるけど教えてあげないよと言われている気分になる。代数学の基本定理の証明は複素数を勉強してれば出てくるぐらいで易しいが、アーベル・ルフィニの定理は数学科の学生以外は馴染みの薄い体論、つまりガロア理論を勉強しないと理解できず敷居が高い。テキストも数学科の学生向きで難解だ。そこで数理経済学者の小島寛之氏がガロア理論を学ぶ下準備をするための本として書いた*1のが「天才ガロアの発想力」だ。
2014年9月12日金曜日
韓国が慰安婦問題を解決したいのであれば
世宗大教授の朴裕河氏の「それでも慰安婦問題を解決しなければいけない理由」と言うエッセイが流れていた。内容からして、韓国人向けに書かれたもののようだ。韓国人の知識人の見解として参考になる面は多いのだが、現状認識に精緻な面がある一方で、見通しの甘い解決策が気になった。日韓の条約の文面や韓国司法の判断をあわせて考えれば、韓国世論の軟化を期待しても意味がなく、日韓請求権並びに経済協力協定にある仲裁委員会の設置、国際司法裁判所への共同提訴ぐらいしか平和的な解決策はないように思える。
2014年9月10日水曜日
韓国で強い影響を持つと言う、儒教って何だろう?
2014年9月7日日曜日
従軍慰安婦問題が大きくなった原因として過剰評価される朝日新聞
従軍慰安婦問題で朝日新聞の責任を問う声が大きい*1。産経新聞などは鬼の首をとったかのように連日、批判的な記事を書いている。朝日新聞が信憑性の無い吉田清治氏の証言を広く報道したのは、報道機関の姿勢としては確かに問題がある。しかし、その後の韓国人や韓国政府の言動まで朝日新聞が責を負うべきかと言うと、そういう事は無いであろう。吉田証言や千田夏光氏の著作は朝日新聞の報道に関係なく知られていたし、韓国の左翼活動家は日本の植民地政策を糾弾する材料に飢えていたからだ。朝日新聞が報じなくても、韓国左翼は従軍慰安婦問題に勘付いた。
2014年9月4日木曜日
データサイエンティストの募集は減っている ─ いないから
最近、企業などに蓄積された大規模データを分析している人々がデータサイエンティストと名乗っているのを良く見かけるのだが、求人情報サイトのIndeed.comの統計によると、雇用主が登録する単語でdata scienceやbig dataが増加する一方で、data scientistが急激に減少しているそうだ(Tech News and Analysis)。データマイニング需要は増加しているものの、それにはSQLやHadoopなどのデータベース技術、統計学、機械学習、プログラミングの融合が求められる。データサイエンティストは全てができる事になっているが、現実としてそういう人は限られており、Googleにしか存在していないと解釈されている。