TOPPANデジタルがデジタルコンテンツの真正性証明の実証をデジタル大臣のサイトで実施

画像データに出所や編集履歴などの来歴情報と電子透かし付与、フェイクニュース抑止へ

TOPPANホールディングス傘下でDX(デジタル変革)関連事業のTOPPANデジタルは、デジタルコンテンツの真正性を証明する実証をデジタル大臣、平将明・衆議院議員の公式サイトで実施している、と12月16日発表した。画像データに出所や編集履歴などの来歴情報と電子透かしを埋め込む。画像改ざんやフェイクニュース(偽ニュース)の抑止につなげる。

TOPPANデジタルが開発したメタバース(仮想空間)でのアバター(分身)管理基盤「AVATECT(アバテクト)」の電子透かし付与技術を活用した。平議員の公式サイトに公開される活動実績などの画像に電子透かしと来歴情報を埋め込み、画像がインターネットで拡散された後、情報源や改ざんの有無確認の有効性を調べる。実証期間は10月11日~12月27日。

実証のイメージ

実証では、①本物と偽情報の判別に関する技術的な実現可能性の確認が目的の評価②偽情報対策への有効性の確認--を行っている。①は、画像に真正性情報として電子透かしや来歴情報を付与し、公式サイト掲載後に電子透かしと来歴情報の性能を検証する。②は真正性情報が埋め込まれた公式サイトの画像が二次利用されたシナリオで検証している。

実証用の画像イメージ

12月15日現在で確認できた検証結果では、①は、電子透かしとC2PA規格(画像や動画に出所や編集履歴を示すラベルを付与する仕組み)に準拠した来歴情報はアップロード後も情報が保持され、偽情報と本物が判別可能だと確認された。一方電子透かしに関しては、特定の加工方法によって検出精度が影響されることが分かったため、今後改善を図る。

②は、画像がアップされたほとんどのSNSで画像圧縮によって電子透かしの劣化やC2PA規格に準拠した来歴情報の欠落が起き、SNSごとの対策が必要だと判明。検証期間が終わるまで二次利用されている画像を集め、収集画像の検出作業を進める。TOPPANデジタルは実証結果に基づいて、2025年度内にコンテンツに対応した「AVATECT」の提供を目指す。

用語集
C2PA / DX / SNS / アップロード / デジタルコンテンツ / フェイクニュース / 画像データ / 真正性 / 電子透かし
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