2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧

クニを愛するとは

必ずしも国家ということだけではなく、故郷という意味での「くにもと」のクニや大地・六合という広い意味でクニを言ってもよいと思いますが、それはクニを「自分を作ってきたもの」と認識することでしょう。そしてそれが今の自分を形成する(必須の)部分の…

事件

この一週間は国内でも滅多に聞かれないような殺伐とした事件が相次いで起きました。往々にしてこういう時は事件が多発したというより類似の犯罪の報道量が増えたのだとも言われたりします。それも一理あるかもしれませんが、特に荒川沖駅での殺傷事件と岡山…

高島易断の話

高額商法に停止命令 「高島易断総本部」を行政処分というようなニュースがメディアで採り上げられていますが、これは処分がなされる直前に情報がリークされて話題になっていたようです。 「2年で死ぬ」と高額商法 通称「高島易断総本部」 「高島易断(たか…

アイヌの話に絡んで

id:sk-44さんを含め、先日の先住民族の話についていくつかのトラックバックをいただいています。どう書いたものかと考えもまとまりませんでしたが、何も反応しないのも…と思い、返事になっているかどうかわからないのですがちょっと書いてみます。 それほど…

0.9999999...=1

数学で、感心してしまうような証明(一度聞くと忘れられないような)というのが私にはいくつかありますが、0.9999999...=1の証明というのもその一つです。 三分の一は 1/3 = 0.3333333... それを三倍しても 0.9999999...にしかならないと子供の頃に私も思い…

先住民の話

チベットでの中国支配への抗議活動やその弾圧に対して私たちが怒りを感じるのは、チベットはチベット人による統治がなされるべきであるという直観的な正義感に基づくものだと思います。たとえ神権的な統治がそれ以前にあったとしてもそれを問題と考えて改善…

理想論について

考えるきっかけについては省略。わりに大ざっぱな話になりますが「理想論」というのがちょっと可哀想な状態にあるのではないかということを少々。 私は「それは理想(論)だ。現実を見ろ」というような言葉は嫌いです。ただ単に現状を肯定するため(だけ)の…

お茶漬け

禅宗の粥座(朝食)では二切れの沢庵が付きますが、そのうちの一切れは食後にお茶を頂いた後に椀を洗う(拭う)ために残されます。禅宗の方でなくとも、その光景を映像などでご覧になられた方は多いのではないでしょうか。椀を拭った沢庵も注がれたお茶も、…

差別語を禁止するということ

「他人を傷つけるだけで明らかに無価値な語を禁止する」のは是ではないか、という議論を目にしました。差別語などの法的禁止で差別を抑制することができるといった感じの理路だと思います。 しかし私は「差別語狩り」の発想には大いに疑いを抱いています。ま…

チベット騒乱

中国の政治外交史が専門の横山宏章氏(北九州市立大学大学院社会システム研究科)によれば「中国病」というものがあるそうで、それは「帝国病症候群(あるいは帝国願望症候群)」といったものだそうです。その諸症状を列記すると以下のようになります。 1 …

お金をかければ学力がつくとでも?

学級担任の8割「経済力が学力に影響」 日教組調査 「家庭の経済力が、子どもの学力格差や進学に影響している」と感じる学級担任は8割――日本教職員組合(日教組)は10日、こんな調査結果を公表した。「影響がある」と答えた教員の比率が大きい都道府県ほ…

ネット上で「理解しあう」ということ

実生活でもネット上の書き込みでも、おそらく「理解しあう」ということが目的とされるのは一部の局面に限られることだと思います。それがクリティカルに求められるのは「理解されていない」ことが誰かの感情的な負担になった時だけというか、理解してくれな…

ちょっとだけ丕緒の鳥

小野不由美の「丕緒の鳥」、これを書いた以上十二国の物語は続けられなければならないでしょう。そして何よりそれは慶の赤楽…となるはず。 話の時代は慶の予青七年から赤楽元年、偽王が倒され新王が立つ前夜のエピソードです。丕緒(ひしょ)は人名、夏官府…

隣の芝生

日本の「学力危機」救う? フィンランド式学習が人気 OECDが実施した学習到達度調査(PISA)によると、日本の「学力」は、順位が低下傾向にあるが、フィンランドは上位を維持し、日本でもその教育法に注目が集まっている。授業に「フィンランド式」を取り入…

交換可能な財物(女)

女性が「交換」可能なものとしてあった(あるいはそれこそが一部の社会システムを維持していた)という人類学的知見(もしくは主張)は、取り敢えず他分野においても作業仮説としては採り上げてみるべきものだと思います。 それは、なぜ社会の視線が性犯罪被…

ハドナット容疑者の釈放

女子中生暴行の沖縄米兵を不起訴、釈放 告訴取り下げで那覇地検(産経ニュース) こういう形で事件は動きましたが、真相は藪の中のままです。一番の問題は、性犯罪被害については「沈黙」が次善の解決として存在してきたということ。さらに言えば被害者が「…