時間と技術の進化でここまで違う!?18年前と比較したハイクオリティな3DCGイラストの製作者に話を聞いた

「継続は力なり」を地で行くクオリティ
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イラストレーターの斉藤幸延(@yonyon76)さんが、過去に描いたイラストの比較画像をX(Twitter)に投稿し話題を呼んでいる。

左から18年経って描かれた右のイラストはリアルさが桁違い

投稿されたイラストは、斉藤さんの手によって1994年と2012年にデジタルで描かれたもの。

1994年作のイラストは3DCGソフトを使い、顔のパーツや配置、帽子まで、シンプルかつデフォルメされて描かれている。

一方、2012年の作品では、さらに進化した3DCGソフトやPhotoshopを駆使し、髪の毛のやわらかさ、首や顔の細かな皺、眼鏡レンズの反射などまでリアルに表現。

18年の時を経て培われた経験や技術によって、息遣いを感じる立体的な質感のイラストが完成した。

投稿を見たユーザーからは「継続は力なりを体現してますね」「眼鏡の反射まで! すごい!」「技術の進歩がすごすぎる」など、驚きの声が多く寄せられた。

また、2012年作品のモデルとなった男性は、同年亡くなられた斉藤さんの叔父様だという。

叔父様のイラストへの想いを投稿した

2012年の叔父様のイラストと1994年の作品とを比較したきっかけや、当時の制作環境などについて、詳しく伺った。

比較画像が目標に向かうきっかけになれたら

1994年のイラストを描いた経緯を教えてください。

個人が家で3DCGを作るのがまだまだハードルが高かった時代でしたが、大学の友達がMacで3Dイラストが作れるところを見せてくれて「これは面白そうだ!」と、そのMacを借りて作らせてもらった作品です。

やはり最初は人間のキャラクターを作りましたが難しすぎて、当時はあれが精一杯でした。

2つの作品を比較したきっかけは?

叔父さんのイラストを製作し終えた頃にPCのデータを整理していたところ、初期の3D作品データがいろいろと出てきたんです。その中に今回のイラスト(1994年作品)も入っていました。

すごく時の流れを感じたので横に並べて比較したところ、その変化が面白かったので自分の成長記録として投稿してみました。

SNSでの反響について感想をお聞かせください。

「何ごとも継続してたら成長する」というのは、言葉では理解できても実感できる機会は少ないと思います。

僕の18年間の変化を伝える投稿を通して、プロを目指している方などに擬似体験していただけたらと考えました。

目標に向かって一歩ずつ進んでいくきっかけになれたらと発信したので、その輪が広がりとても嬉しく思います。

投稿から現在までの自身の作品に変化を感じる点は?

現在(2023年)は造形作家としての活動も開始し、3Dプリンターを使用した立体物の製作もしています。

過去には「マッチョ箸置き」という作品がTwitterでバズりました。そのことをきっかけにクオリアさんから発売された、カプセルトイバージョン「マッチョすぎる箸置き」がヒット商品となっています。

ヒット商品となった「マッチョ箸置き」

斉藤さんの取り組みを通して、努力は継続することで成長につながるのだと感じ取れたクリエイターのたまごも多いのではないだろうか。

現在も技術を磨き、さまざまな挑戦を続けている斉藤さん。彼のクリエイティブは、これからも多方面で輝いていくことだろう。

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