周りがバカに見えてくる?”ネット中毒”の危険な兆候とは
エリコちゃん
生まれてこのかた正しい判断をしたことがないOL。
ミカ先輩
いつも何かに怒っているOL。今はカレーライスに怒っている。
ネット民
インターネットをしすぎた人の末路。こうなってはならない。
エリコちゃん、ミカ先輩こんにちは、いつも楽しく拝見しております。
さて、先日私合コンなるものに足を運ばせていただいたのですが、(自慢ではないですが私は人並みに女性との交流があります)相手方の女性に好きな異性のタイプを聞くと「面白い人」と答えます。
そこでユーモアに自負のある私はエスプリの効いたギャグをいくつか披露したのですが、その女性はポカンとして「それ何ですか?」「どういう意味ですか?」の連続です。やれやれ・・・ネット上なら十中八九通じるネタでもこのありさま。
聞くと、彼女は妙齢の淑女なのに趣味がなく、休日は女友達と話すくらいだと言います。その会合はしめやかに進行し特に盛り上がりなく終了しました。
そこで思うのですがそもそも、「面白い会話」というのは面白い話題をキャッチする感性があってこそ成立するもので、最低限の語彙力を身に付けるのすら怠って「さあ、私を笑わせて」などという態度を取るのは傲慢なのではないでしょうか。
ミカ先輩はこのような他人を娯楽としか思っていないタイプの人をどう思いますか?
ご回答いただければ幸
死んでくれ!!
チーン…。
ネットに没頭しすぎるとこの人みたいに「ネットをしていない人は馬鹿な人が多い」というような偏見を持ってしまう場合があるのよ。
ネットに詳しいと偉い?
このように、健康な成人のボキャブラリは9割近いネット外のソースによって構成されているの。
しかし、ネットに毒されるとボキャブラリをネットスラングが侵食し始め…反比例して実生活で使えるボキャブラリが狭まるの。
そう、互いに知っていることの範疇が違いすぎて、ネットのことを知らない人との会話で齟齬が起きてしまう!
そして、言っていることが通じない相手に対して「自分の知っていることを知らない人々は愚かだ」と考える。
実際はそれぞれで知っていることの種類が違うだけで、どちらが優れているという問題ではないんだけどね…。
こうして「ネットばかりしている」というだけで「自分は普通に生きている普通の人たちより賢い」という選民意識を持ってしまうの。
ネットスラングは麻薬?
前提となるバックグランドを省いて手軽にコミュニケーションが取れるネットスラングは、仲間意識を共有できる点でも重宝されるの。
語彙がネットスラングに侵されている兆候は、以下の4つの進行度に応じてチェックできるわ。
ネットスラング中毒の進行度と自覚症状
段階1.非ネット民との会話に不便を感じる(初期症状)
段階2.ネットに詳しくない人との会話はつまらないと感じる(軽度)
段階3.ネットに触れない一般人は愚かだと感じる(危険)
段階4.コミュニケーションはネットだけで事足りると感じる(手遅れ)
ネットで誰かと会話してると、友だちがいなくても焦燥に駆られなくて済むんですよね。
趣味が違えば言葉も通じない…そんな実生活の知人より、ネット上で手軽なコミュニケーションをとっている方が楽しい。
こうしてますますネットにこもり、普通の人との会話を物足りなく感じてしまう。孤立と相反する優越感。悪循環ね。
それなしでは生きられなくなってしまう…ネットスラングは麻薬みたいなものなんですね。
そう。だからネット主体のコミュニケーションとは適切な距離を保つことが大事なんじゃ。
インターネットは詳しくなればなるほど損なんですね! わかりました!
これからは、ネットのことを知りすぎないように気をつけよう~っと!
さっきから聞いてりゃてめーらなあ!
あんたたちゴミカスメディアはいっつもそうだ! ネットで何か流行ると現実逃避だ、若者の心の闇だ…。
いいかよく聞け、俺たちネット民はネットのせいで友だちがいなくなってるんじゃねえ! 元々いねえんだよ!
俺たちは、別にネットがなくても現実の人間とコミュニケーションなんて取らねんだよ! 参ったか!
(おわり)
緊急告知!!
「ツイッターくらいはモテさせろ!ゆるカワWeb女子入門」(小野ほりでい)
本連載の書籍が全国の書店でついに発売開始!
二年に渡る怒涛のネット史と書き下ろしページを収録!
これを読んで君もインターネットのすべてを知ろう!
正しい判断ね! この本を読んでネットに詳しくならなければ生き馬の目を抜く現代社会を生き抜けないわよ!