2012年06月10日
想いションガネー
想いションガネー
うむいしょんがねー
'umi shoNganee
〇想い「ションガネー」(歌の名前)
語句・しょんがねー 「与那国ションガネー」、「遊びションガネー」を参照。
作詞・作曲 前川守賢 歌 饒辺勝子
一、かんしうむいぬすんくまれ 想いぬたきん語らんむん 我が落てぃ着ちゅみ 胸内や 逢ちゃてぃ晴りらなくぬ想い ※しゅらよー想いションガネー
かんしうむいぬすんくまれ うむいぬたきんかたらんむん わがうてぃちちゅみ んにうちや いちゃてぃはりらなくぬうむい しゅらよーうむいしょんがねー
kaNshi 'umui nu suNkumaree 'umui nu takiN kataraNmuN waga 'utichichumi Nni'uchi ya 'ichati katarana kunu 'umui shurayoo 'umi shoNkanee
〇こんな思いを胸に込めてるなら 思いのたけを語りたいもの 私落ち着けるかしら?胸の内をあの人に会って晴らしたいなこの思い 愛しい人よ!貴方を想ってションガネー
語句・かんし こんな。・すんくまれ 込めるなら。秘めるなら。<すん 強調か?+くまれー<くまゆん 籠る。・しゅらよー いとしい人よ! 囃子言葉でもある。
二、一足ん早みてぃ逢ちゃらなや あぬ森越てぃ行ちどぅんしぇー うんじゅが居める島やしが 思いるぐとぉ逢ちゃららん ※(くりかえしー以下省略)
ちゅひさんはやみてぃいちゃらなや あぬむいくぃてぃいちどぅんしぇー うんじゃがいめるしまやしが うむいるぐといちゃららん
chuhwisaN hayamiti 'icharana ya 'anu mui kwiti 'ichiduNshee 'unju ga 'imeeru shima yashiga 'umuirugutoo 'ichararaN
〇一足でも早く会いたいよ あの山越えて行けば貴方がいる村だけど 思うようには会えないの
語句・ちゅひさ <ちゅ 一つ+ひさ 足。 ・むい 山。沖縄ではあまり高い山がないため山や丘を「森」(むい)ということが多い。盛り上がった所、の意味。 ・うむいるぐと <うむい 思い。+る<どぅ こそ。+ぐとー<ぐとぅ+や から。(「や」は強調) → 思うようには。
三、ぬがよ淋しさしじららん ぬがよ凪々肝凪りてぃ忍び忍どぉてぃ里御側 闇路通わす恋無情 ※(くりかえし)
ぬがよ さびしさしじららん ぬがよ とぅりどぅり ちむどぅりてぃ しぬびしぬびどーてぃ さとぅうすば やみじかゆわす くいむじょー
nu ga yo sabishisa shijiraraN nu ga yo turiduri chimuduriti shinubi shinubidooti satu 'usuba yamiji kayuwasu kui mujoo
〇どうして寂しさ耐えられない どうして凪のように心なごんで 忍んで忍んで貴方のお側へ闇路を通わす恋の無情さよ
語句・ぬがよ どうして?。 ・しじららん 耐えられない。<しじゆん。耐える。 ・とぅりどぅり 凪(なぎ)。海上の風がやむ時。畳語(じょうご、語句を繰り返すこと。日々、とか
時々とか。)で、凪のたびに、くらいの意味。・とぅりてぃ 「凪」の当て字があるが心なごむの意味。<とぅりゆん 「凪。(心が)なごむ。」【琉辞】。
四、顔や笑らてぃん雨嵐 我胴にふぃしふぃし吹く風や行く先知らん舟心 着く方求みてぃ漕ぐばかい ※(2回くりかえし)
かうやわらてぃんあみあらし わどぅにふぃしふぃしふくかじや いくさちしらんふにぐくる ちくかたむとぅみてぃくぐばかい
kau ya waratiN 'ami'arashi wadu ni hwishihwishi huku kaji ya 'ikusachi shiraN huni gukuru chiku kata mutumiti kugu bakai
〇顔は笑っていても雨嵐のようにわが身にひしひしと吹く風で まるで私は行く先知らない船のよう 着く所を探して漕ぐばかり
語句・・わどぅ わが身。<わー 私。+ どぅー(胴) 体。・ぐくる <くくる。琉歌では「・・のように」「たとえると」の意味でつかわれることが多い。 ここでは「船のよう」。
うむいしょんがねー
'umi shoNganee
〇想い「ションガネー」(歌の名前)
語句・しょんがねー 「与那国ションガネー」、「遊びションガネー」を参照。
作詞・作曲 前川守賢 歌 饒辺勝子
一、かんしうむいぬすんくまれ 想いぬたきん語らんむん 我が落てぃ着ちゅみ 胸内や 逢ちゃてぃ晴りらなくぬ想い ※しゅらよー想いションガネー
かんしうむいぬすんくまれ うむいぬたきんかたらんむん わがうてぃちちゅみ んにうちや いちゃてぃはりらなくぬうむい しゅらよーうむいしょんがねー
kaNshi 'umui nu suNkumaree 'umui nu takiN kataraNmuN waga 'utichichumi Nni'uchi ya 'ichati katarana kunu 'umui shurayoo 'umi shoNkanee
〇こんな思いを胸に込めてるなら 思いのたけを語りたいもの 私落ち着けるかしら?胸の内をあの人に会って晴らしたいなこの思い 愛しい人よ!貴方を想ってションガネー
語句・かんし こんな。・すんくまれ 込めるなら。秘めるなら。<すん 強調か?+くまれー<くまゆん 籠る。・しゅらよー いとしい人よ! 囃子言葉でもある。
二、一足ん早みてぃ逢ちゃらなや あぬ森越てぃ行ちどぅんしぇー うんじゅが居める島やしが 思いるぐとぉ逢ちゃららん ※(くりかえしー以下省略)
ちゅひさんはやみてぃいちゃらなや あぬむいくぃてぃいちどぅんしぇー うんじゃがいめるしまやしが うむいるぐといちゃららん
chuhwisaN hayamiti 'icharana ya 'anu mui kwiti 'ichiduNshee 'unju ga 'imeeru shima yashiga 'umuirugutoo 'ichararaN
〇一足でも早く会いたいよ あの山越えて行けば貴方がいる村だけど 思うようには会えないの
語句・ちゅひさ <ちゅ 一つ+ひさ 足。 ・むい 山。沖縄ではあまり高い山がないため山や丘を「森」(むい)ということが多い。盛り上がった所、の意味。 ・うむいるぐと <うむい 思い。+る<どぅ こそ。+ぐとー<ぐとぅ+や から。(「や」は強調) → 思うようには。
三、ぬがよ淋しさしじららん ぬがよ凪々肝凪りてぃ忍び忍どぉてぃ里御側 闇路通わす恋無情 ※(くりかえし)
ぬがよ さびしさしじららん ぬがよ とぅりどぅり ちむどぅりてぃ しぬびしぬびどーてぃ さとぅうすば やみじかゆわす くいむじょー
nu ga yo sabishisa shijiraraN nu ga yo turiduri chimuduriti shinubi shinubidooti satu 'usuba yamiji kayuwasu kui mujoo
〇どうして寂しさ耐えられない どうして凪のように心なごんで 忍んで忍んで貴方のお側へ闇路を通わす恋の無情さよ
語句・ぬがよ どうして?。 ・しじららん 耐えられない。<しじゆん。耐える。 ・とぅりどぅり 凪(なぎ)。海上の風がやむ時。畳語(じょうご、語句を繰り返すこと。日々、とか
時々とか。)で、凪のたびに、くらいの意味。・とぅりてぃ 「凪」の当て字があるが心なごむの意味。<とぅりゆん 「凪。(心が)なごむ。」【琉辞】。
四、顔や笑らてぃん雨嵐 我胴にふぃしふぃし吹く風や行く先知らん舟心 着く方求みてぃ漕ぐばかい ※(2回くりかえし)
かうやわらてぃんあみあらし わどぅにふぃしふぃしふくかじや いくさちしらんふにぐくる ちくかたむとぅみてぃくぐばかい
kau ya waratiN 'ami'arashi wadu ni hwishihwishi huku kaji ya 'ikusachi shiraN huni gukuru chiku kata mutumiti kugu bakai
〇顔は笑っていても雨嵐のようにわが身にひしひしと吹く風で まるで私は行く先知らない船のよう 着く所を探して漕ぐばかり
語句・・わどぅ わが身。<わー 私。+ どぅー(胴) 体。・ぐくる <くくる。琉歌では「・・のように」「たとえると」の意味でつかわれることが多い。 ここでは「船のよう」。
饒辺勝子さんが歌う前川守賢氏作の曲。
聴いたのは少し前だが、最近、ある沖縄のFM放送局の方からこの歌を紹介していただいた。
「たるーさんならどんな訳になるでしょうか」と。
拙訳にしかならないが上の通り。
そもそもいつもお断りしているように「直訳」が常で、意訳に踏み込むことは歌の世界では自分の解釈の世界になってしまう。
そうは言っても、どうしても意訳的要素も交えないと意味が伝わらない。
昔も今も人を想う心は同じ、なのだけれどそれを表す表現やたとえはずいぶん様変わりするものだから、置き換えも必要になってくる。
この歌、会いたいのに会えない事情がある方の「想い」なのだろうか。
とても心に染み入る曲なので、何度か聞くうちに三線に手が伸びた。
それでも饒辺勝子さんのすばらしい歌声には足元にも及ばない。
![想いションガネー]()
ぜひ、みなさん御聞き下さい。
聴いたのは少し前だが、最近、ある沖縄のFM放送局の方からこの歌を紹介していただいた。
「たるーさんならどんな訳になるでしょうか」と。
拙訳にしかならないが上の通り。
そもそもいつもお断りしているように「直訳」が常で、意訳に踏み込むことは歌の世界では自分の解釈の世界になってしまう。
そうは言っても、どうしても意訳的要素も交えないと意味が伝わらない。
昔も今も人を想う心は同じ、なのだけれどそれを表す表現やたとえはずいぶん様変わりするものだから、置き換えも必要になってくる。
この歌、会いたいのに会えない事情がある方の「想い」なのだろうか。
とても心に染み入る曲なので、何度か聞くうちに三線に手が伸びた。
それでも饒辺勝子さんのすばらしい歌声には足元にも及ばない。
ぜひ、みなさん御聞き下さい。
Posted by たる一 at 14:07│Comments(7)
│あ行
この記事へのコメント
2番の
思いるぐとぉ逢ちゃららんは、
思うようには逢えない
ではないかな、と思いました。
思いるぐとぉ逢ちゃららんは、
思うようには逢えない
ではないかな、と思いました。
Posted by うるくんちゅ at 2015年08月15日 21:47
思いるぐとぉ逢ちゃららん
の訳は
思うようには逢えない だと
思うのですが。
の訳は
思うようには逢えない だと
思うのですが。
Posted by うちなーんちゅ at 2015年11月05日 07:38
コメントの承認遅くなり失礼しました。
うるくんちゅさん、うちなーんちゅさん、同じご指摘ですが、おっしゃる通りですね。
gutu ぐとぅ ;ように、です。
思うようには逢えない。ですね。
訂正しておきます。
うるくんちゅさん、うちなーんちゅさん、同じご指摘ですが、おっしゃる通りですね。
gutu ぐとぅ ;ように、です。
思うようには逢えない。ですね。
訂正しておきます。
Posted by たるー2
at 2015年11月05日 08:07

コメントありがとうございます。
かんしうむいぬすんくまれ 想いぬたきん語らんむん
何となくですが、この訳も違うような気がします。
他の曲にも気になるところもありましたので訳をした後、ほったらかしにせず読み返してみてもいいかと思います。
かんしうむいぬすんくまれ 想いぬたきん語らんむん
何となくですが、この訳も違うような気がします。
他の曲にも気になるところもありましたので訳をした後、ほったらかしにせず読み返してみてもいいかと思います。
Posted by うちなーんちゅ at 2015年11月11日 11:28
うちなーんちゅさん、
「すんくまれ」
この意味を「気がすむまで」としてますが、動詞としては何なのか他に見当たらないのでそうしています。
ご存知なら、具体的にご指摘頂けると幸いです。
「すんくまれ」
この意味を「気がすむまで」としてますが、動詞としては何なのか他に見当たらないのでそうしています。
ご存知なら、具体的にご指摘頂けると幸いです。
Posted by たる一
at 2015年11月11日 12:44

返信遅くなりすみません。
私はネイティブスピーカーではないので間違っているかもしれませんが。。
かんしうむいぬすんくまれ
このように想いが染み込んでしまったら??
スンクムン→染み込む
自然な日本語が私には思いつきませんでした。
想いぬたきん語らんむん
思いのたけ??語れないもの
カタララン→語れない
ではないかと思いました。
気になったのですが、
いちいち指摘されると嫌になりますよね??
私はネイティブスピーカーではないので間違っているかもしれませんが。。
かんしうむいぬすんくまれ
このように想いが染み込んでしまったら??
スンクムン→染み込む
自然な日本語が私には思いつきませんでした。
想いぬたきん語らんむん
思いのたけ??語れないもの
カタララン→語れない
ではないかと思いました。
気になったのですが、
いちいち指摘されると嫌になりますよね??
Posted by うちなーんちゅ at 2015年12月02日 10:54
うちなーんちゅさん
コメント、ご指摘ありがとうございます。
嫌になんかなりませんよ。むしろとてもありがたいです。
ネイティブスピーカーではないのによくご存知ですね?
ウチナーグチを話される方に
「すんくまれ」を尋ねてみましたが、
込める、というふうに聞こえるとのことでした。
スンクムン→染める
スミ、クミユン→スンクミユン
という感じなんでしょうか。
かたらんむん
語れないもの、という方が自然ですかね。
かたららん なら 語れない、もわかります。
が、かたらん→かたら(希望)+ん(強調)という理解も可能です。
いるいるとぅならーちたぼりよーさい。
コメント、ご指摘ありがとうございます。
嫌になんかなりませんよ。むしろとてもありがたいです。
ネイティブスピーカーではないのによくご存知ですね?
ウチナーグチを話される方に
「すんくまれ」を尋ねてみましたが、
込める、というふうに聞こえるとのことでした。
スンクムン→染める
スミ、クミユン→スンクミユン
という感じなんでしょうか。
かたらんむん
語れないもの、という方が自然ですかね。
かたららん なら 語れない、もわかります。
が、かたらん→かたら(希望)+ん(強調)という理解も可能です。
いるいるとぅならーちたぼりよーさい。
Posted by たる一
at 2015年12月03日 09:47

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