sola 第13話 「ソラ」(最終回)
今回で「sola」の最後の感想になります。
最近の美少女アニメといえば、日常系アニメを筆頭にメインの女の子キャラ達が
明るくゆるゆるに振る舞うような作品が多いので、今ではこのような泣きゲー風な
美少女アニメというのはちょっと珍しくなってきているのかもしれませんね。
巨乳揺れやパンチラのない美少女アニメを見るのもたまには良いと思います(^ω^)
茉莉が蒼乃に剣を突き刺して人間に戻そうとするシーンの続きから始まっています。
ただ蒼乃の方も黙ったまま刺されるわけにはいかないので抵抗しようとしていました。
茉莉は先に自らの身体に剣を刺して夜禍人の命を宿させたために今にも倒れそう。
この剣なら不老不死の夜禍人に致命傷を負わせられるといったところでしょうか。
そんなこんなで茉莉と蒼乃の戦いもクライマックスを迎えようとしていました。
蒼乃は茉莉の刀で傷を受けたので一旦退避していました。
どうやらあの辻堂から受け取った刀には本当に人間に戻す力があるみたい。
だんだん蒼乃が夜禍人としての力を失いつつありましたわ。
あと茉莉が依人に背負ってもらっているシーンは少し和みます。
2人はきっとこれが最後のお別れになると感じ取っていたのでしょうね。
茉莉と蒼乃の回想シーンも少し描かれていました。
蒼乃が大昔に生贄とされた事がこの事件の発端となったものなので、
今は蒼乃に人として生きてもらうのがせめてもの希望というわけかな。
それを蒼乃が分かってくればいいのですが、難しいところです。
茉莉と蒼乃は再び対峙して熱戦を繰り広げていました。
美少女アニメとはいえ、バトルシーンは本格的なアクション描写になってます。
戦闘能力的にはやや蒼乃の方が上回っていると思ってもいいかもしれない。
生粋の夜禍人と人間から夜禍人になった人で戦闘能力に差があるのかな?
この2人の戦いを見ていると、繭子も戦えるのかなぁって思ったりもしました(^ω^)
「姉・・・さん・・・」
「依人!?嘘・・・どうして?」
「依人。」
そして、蒼乃が茉莉にトドメを刺そうとした時に依人が割り込んできました(汗)
あくまで茉莉と協力して蒼乃を人間に戻そうとしている事が伺えます。
蒼乃としては依人が茉莉に取られたような気がしてショックかもしれません。
ただ彼女にはそれよりも辛い出来事が起こってしまうことに・・・・・・。
「嫌ぁ・・・嫌ぁ・・・嫌ぁぁ・・・・・・嫌ぁぁーーっ!依人・・・依人・・・依人ぉ・・・。」
「依人。もう迷わないよ。これで元通り・・・全部。」
蒼乃の剣に貫かれた依人が紙吹雪となって空高く舞い上がって消えていきました。
当然蒼乃にとっては依人がそばに居てくれることが全てだったのでショック大です。
蒼乃の力が衰えてきているのもあって、本当の別れを感じさせてくれるシーンです。
「蒼乃。あげる。私の命・・・・・・。」
「茉莉・・・・・・。」
あとは茉莉は蒼乃に剣を突き刺して夜禍人から人間に戻してあげるだけでした
これで蒼乃は依人の幻を追い求める事なく人間らしい人生を全う出来そうでかな。
最後に茉莉と蒼乃が一緒に夜明けの空を見ているシーンも感動的でした。
これはきっと依人が最後に2人に見せてあげようとした本当の空だったのでしょう。
約束通りに綺麗な空を見せられたので良かったですね。
これで3人の長きに渡る放浪の生活に一区切りついていていたと思います。
後半は繭子や真名とこより姉妹のエピローグが描かれていました。
繭子は夜禍人のままですので、段ボール箱の中で寝泊まりしたり、
雨の日や夜に移動しながら旅を続けていっているみたいです。
ただ辻堂は繭子のファッションセンスが悪くなってるのを危惧してたかな(笑)
そこは嘘でも可愛いとか似合ってるとか言って褒めてあげないとね(^ω^)
あと、真名とこよりは普通に学校に通ったりしながら暮らしていました。
もう依人や茉莉の記憶が消えているので何もない普通の生活になってます。
ただ真名が少し物思いに耽る様子も見られたので、心の奥底には微かに
茉莉達と出会った頃の記憶が残っていそうな感じにも見受けられます。
真名とこよりにとっては悲しくて辛い別れを体験するよりも、このように記憶を
消してくれていた方が良かったように思いますわ。
特に紗絵はヒゲダンディの辻堂の事を全然忘れられないみたいですしね(笑)
こよりは本屋さんで折り紙の本を買おうとした時に蒼乃と再会していました。
もちろん、こよりは記憶が消えているので初対面だと思っているのでしょうね。
一方の蒼乃はこよりと久しぶりに会いたいと思って訪れたのかもしれない?
2人が折り紙を楽しんで遊んでいるシーンを見ると懐かしい感じがします。
病室で遊んでいた時よりも和やかになっているような印象を受けます。
蒼乃は心の足かせが取れて笑顔を見せられるようになったのかもしれません。
あと、こよりの心の中にも蒼乃の事を少しは記憶に残っていそうな感じでした。
蒼乃は真名の学校に転校してきて一緒に学園生活を送ることになります。
少しずつですが徐々に普通の人間として生活をしようという意思が伝わってきます。
それが依人と茉莉の願いでもあったので叶えようとしているのかもしれません。
もしくは依人や茉莉が生きられなかった人生を代わりにやり遂げようとしてるのかも?
とにかく、蒼乃が真名やこよりと改めて友達関係を作ろうとしているのは良かった。
これも依人が残してくれた宝物の1つになっている感じがしますね。
今度は限りある人生を精一杯楽しんで暮らしていってほしいと思います。
最終回の特別EDは、結城アイラさんが歌う「見上げるあの空で」です。
★総評★
一時代を築いた泣きゲーのような雰囲気の美少女アニメになっていましたので、
全体的にお色気よりもシリアスさを押し出していた作品になっていたと思います。
それゆえにやや暗い印象を受けてしまいますけど、ストーリー自体に複雑さはなく、
伏線を張りながら丁寧に構成されているので見やすい作品でした。
必要最低限の登場人物だけを据えて、それぞれのキャラに重要な役割を与えて
描いていたので、一切無駄のない作品に仕上がっていたように感じました。