口から出まかせ日記【表】

こんな寒かったっけ冬

断片をお好きに散りばめて。

 

無事、旅行から帰還。熊や変態には逢えませんでしたが、野生のニホンザルとは何度かすれ違いました。あと初日が天気に恵まれず、雨でぐしゃぐしゃになりながらバイクで走り続けて、雫を滴らせながら旅館に到着すると女将さんに唖然とした表情で出迎えていただきました。そりゃそうなりますよね。でもそのあとのもてなしが素晴らしく、温泉も素晴らしかったので何もいうことはなし。

 

hiyokomagazine.hatenablog.com

 

で、さっそくWEB同人誌の方に泊まった旅館についての記事を投稿したんですが、こういうのをまとめるにあたり迷いがちなのが、画像なんかのチョイスですね。旅館の魅力を過不足なく伝えようとするともちろん、掲載する画像数が増えるし、そこに添える文章量もやばいことになってくる。旅館の外観の画像と説明。ロビーの画像と説明。廊下の画像と説明。などと、内容にキリがなくなってしまうんです。


なので、魅力がこもった十分なパワーを持つ断片的な画像と、そこに文章をちゃちゃっと添えればそれでOK牧場じゃね?的な感覚で上の記事を書いてみました。もっと掲載したい写真とかあったんですけど、削りました。それによって、かえって読んだ人に豊かなイメージを思い浮かべさせるものになるなら書いた甲斐もあるというもの。強いパワーのある断片的なイメージで人の脳を焼く。クリエイターは皆それを意識しているのです。などとクリエイター代表みたいな偉そうなことをちょっと言ってみたくなった初秋🌰

 

 

 

旅行記なんか特にそうですけど、体験をハイライト的につなぎ合わせるのが基本です。うまいものを食べた、景色が良かった、みたいなポジティブな体験や、それとは逆に理不尽にあったとかもハイライトになるわけで、誰しも、「あれが今回の旅のハイライトや」っていうのは、ひとりひとりの中で割とはっきりしてるはずなんです。でもこれをブログにまとめるなんてことになると、多かれ少なかれ他者目線を意識した発想になってくる。


そうなると、(読む人にとってはこういうのも大事かもしれない)なんて想像しながら内容を盛り込むようになる。しかし、皮肉なことに出来上がったものは、他人からすれば内容過多で読みづらく、結局はただの一人相撲でしかない、みたいな文章で世の中溢れていますね。じゃ、どうすればいいかというと、そもそも完璧な情報をまとめようとせず、素直に、自分にとって「良かった」と感じられたことだけをテキストに散りばめればいい。あとは、読んだ人がその断片的なイメージから、自由に想像してもらえるように託してしまうのです。


そもそも、びっしり書いても人はそこから自分の気に入った断片しか拾えません。そういえばようやく私もガルシア・マルケスの『百年の孤独』を読了したんですけど、あれだけびっしり書いてある本でも、いま思い出せるのがあれとこれとそれのシーンぐらいで、あとはなんかぼんやりした感じですが、まあでも読んで良かったな、みたいな感覚です。頭に残った断片と、「読んで良かった」が残れば、とりあえず文章は成功でいいんじゃないですか。

 

youtu.be

旅行中はニルファー・ヤンヤのアルバムとかを聴いていた。

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