すでに大きなニュースになってるので今さら感はありますが、リオ五輪の陸上男子4×100mリレーで日本(山縣、飯塚、桐生、ケンブリッジ)が銀メダルを獲得しました。
今回は各選手の走力が高かったことに加えて、走順と適性もぴったりだったと思います。中継を見てるときは思わず「頑張れ!!」と叫んでしまいましたし、銀メダルという結果に興奮しすぎてレースをちゃんと見れてなかったんですが、あとから映像を見直したら1走の山縣選手から2走の飯塚選手へのバトンパスがギリギリ、4走のケンブリッジ選手は隣のレーンを走っていたボルト選手と接触してバランスを崩していたりと、そういう部分がありながらも銀メダルを獲得できたのは本当にすごいことです。
日本がリレーで銅メダルを獲得したのが2008年の北京五輪。大会前の日本記録である38秒03が記録されたのが2007年の世界陸上大阪なので、以降、世界大会における4×100mリレーの優勝記録と日本の成績を並べてみました。
大会名(開催年) | 優勝記録(国名) | 日本の記録(成績) |
---|---|---|
世界陸上大阪(2007) | 37秒78 (アメリカ) |
38秒03(5位) ※リオ五輪前の日本記録 |
北京五輪(2008) | 37秒10 (ジャマイカ) |
38秒15(3位) |
世界陸上ベルリン(2009) | 37秒31 (ジャマイカ) |
38秒30(4位) |
世界陸上テグ(2011) | 37秒04 (ジャマイカ) |
38秒66 |
ロンドン五輪(2012) | 36秒84 (ジャマイカ) ※現在の世界記録 |
38秒35(5位) 予選 38秒07 |
世界陸上モスクワ(2013) | 37秒36 (ジャマイカ) |
38秒39(6位) 予選 38秒23 |
世界選手権リレー(2014) | 37秒77 (ジャマイカ) |
38秒40(5位) 予選 38秒34 |
2015ワールドリレーズ | 37秒38 (アメリカ) |
38秒20(3位) |
世界陸上北京(2015) | 37秒36 (ジャマイカ) |
38秒60 |
リオ五輪(2016) | 37秒27 (ジャマイカ) |
37秒60(2位) |
最終的にこれまでの日本記録を0秒43も更新して37秒台に突入。メンバーや気象条件などが違うので単純な比較はできないものの、37秒6台は世界大会で3位内の入賞が狙える記録です。
次のオリンピック開催地は東京、ボルト選手はおそらく出場しないであろう見込みだと金メダルも期待したくなるわけですが、他の国がどうこうより今後4年間で日本が今回かそれ以上の選手層を維持できるかどうか。今回の銀メダル獲得で良い流れができたのは間違いありませんし、日本の選手が9秒台で走るのが当たり前になるのももうすぐだと思いたいです。
2016/08/22 22:19 追記
ケンブリッジ選手がボルト選手と接触してしまったことはインタビュー等で公言していますが、これに関連してラインを踏んでるから失格じゃないかという意見があるようです。トラックの直線においては意図的に他の選手を妨害するものでなければラインを踏んでも違反にはならず、接触についても今回の場合は意図的ではないと判断されたものと思います。