EDEN ~It's an Endless World!~ (作:遠藤浩輝)
講談社コミックス―僕は世界の一部でありたい。
壊れてちらばってしまいたくない。―
タイトル:EDEN ~It's an Endless World!~
出版社:講談社
著者:遠藤浩輝(代表作:「EDEN ~It's an Endless World!~」「オールラウンダー廻」)
ジャンル:SF・近未来
掲載誌:アフタヌーン
全18巻。
内容:クロージャー・ウイルスの大流行によって人類が危機に直面した世界。少年エノアと少女ハナはウイルスによる病魔に冒された末期状態の科学者レインと共に、3人で島暮らし。世界はもう、自分たちだけだと思っていた。そんな中、エノアはかつての研究所の倉庫でケルビムという頭部と体を分離された自律AI搭載の軍用ロボットを発見。彼を修理することに・・・。しかしある日、そんな彼らの元に絶滅したと思っていた外の人間。原父(プロパテール)を名乗る者達が軍用ヘリで上陸・・・。
感想:何よりまずクロージャー・ウイルスがすごい。このウイルス、感染すると、身体が徐々に大理石のように硬質化し、代謝不能になった内臓や脳が壊死して液状化。それらを膿のように体中から吹き出しつつ、やがて死ぬというもの。この設定だけですごいと思うのに、実はこのクロージャー・ウイルス、このマンガには絶対に欠かせない存在で、単にEDENの世界を荒廃したものにするためにある訳ではなく、最後まで重要な要素となっている。他にも、それぞれの人物描写や、ドラマがすばらしく、エノアの息子エリヤ、傭兵のケンジ、天才ハッカーのソフィアなど様々な人物の視点から物語を楽しめるのがいい。群像劇好きにはたまりません。
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