昔の写真と新聞①
- 2018/06/09
- 00:24
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祖父宅から古い写真と新聞が出てきました。
1968年6月の写真

ちょうど50年前の私の曾祖母が住んでいた地区の写真です。当時既に基幹産業の炭鉱は閉山し人口は減りつつありました。今でも平屋は建っていますが、高齢者世帯が数件残るのみです。
1971年11月5日の読売新聞(46年前)
“平和な海に危険が… アムチトカ島核実験に怒りの三陸漁民 誘発の地震や津波警戒”(読売新聞)
アメリカ・アラスカ州での地下核実験の記事です。核爆発により誘発される地震や津波が懸念されていたようです。
今でもアメリカは核兵器を保有し、地下核実験も禁止されていません。唯一の被爆国である日本が核兵器廃絶を推進すると良いのですが…
1986年3月10日の北海道新聞(32年前)
“昭和ひとけたの素顔 高齢化社会のはざまで ■増える50代の自殺”(北海道新聞)
当時50代だった人たちのストレスによる疾患や自殺の記事です。私の祖父がこの世代に当たります。
現在の50代というと定年繰り上げや年金年齢の引き上げ,介護保険料に親の介護と苦しい世代です。
一方、自殺率は10~30代で特に高くなっています。もちろん50代でも依然高いです。
“パート労働者にも退職金を 共済条例制定 社会党が運動”(北海道新聞)
パートタイム労働者の給与改善を社会党(現在の社民党)が訴えたという記事です。
現在は非正規雇用はより拡大され、給与・福利厚生の両面で正社員との格差が広がっています。
他にも、児童・生徒減少で困る先生方や原子力ゴミの責任の甘さ、国鉄分割の阻止を求める決起集会の記事がありました。
現在、少子化はさらに進み、待機児童問題まで起こる始末。
放射性廃棄物の処分場は決まらず、再利用を試みた「もんじゅ」も廃炉に3750億円と30年(北海道新聞、2018年3月18日)かかる見通しです。福島第一原発の片付けでも日本政府と東京電力とで責任のなすり合いが続いています。
1986年4月1日の北海道新聞
“渚滑、相生、万字線廃止から一年 代替バスは赤字経営 今は国の補助が頼り 利用客増えても減便検討”(北海道新聞)
渚滑線(しょこつ)、相生線(あいおい)、万字線(まんじ)はいずれも国鉄(現在のJR)の路線で民営化前に廃止されました。路線バス万字線の運転手さんによると、客はいないのに幽霊は乗ってくるらしいです。
“地価公示 6年ぶり伸び率上昇 全国平均2.6% 「狂乱」首都が押し上げ”(北海道新聞)
“ビル高層化 地価さらに高く 札幌の都心商業地 上昇率30% 生保、建築ラッシュ”(北海道新聞)
記事の“◇61年公示価格ベストテン一覧”によると、上昇率全国一位は東京都・日本橋の63.5%、道内では札幌市中央区の38.5%だったそうです。
今では見られない景気のいい話題です。因みに今年の一位は北海道倶知安町(くっちゃん)の35.6%です。一見景気がいいようですが、円安による割安感からの買いであり外国人の富です。
“輸入品大バーゲンせよ 円高差益還元で首相”(北海道新聞)
当時進んでいた円高に対して中曽根総理が輸入品の安売りを呼び掛けたという記事です。この日のドル円レートは1ドル=178.15円でした。一方で円高による企業倒産も懸念されたようです。
現在が109.44円なので、さらに円高が進んだ形です。円高が進んだ割には輸入品が値上がりしアベノミクスの破壊力に驚愕します。
他には、運輸相(現在の国土交通大臣)が国鉄民営化後の運賃を会社ごとに決めるよう指示、男女雇用機会均等法の施行、「日の丸」掲揚問題で高校教師を処分という記事がありました。
現在、JR北海道はJR東日本などに比べて運賃が高く、利用客増加の足かせになっています。
男女間の雇用格差は緩和されつつも、依然残ります。賃金に限っても女性は男性の73%(2017年 厚生労働省「賃金構造基本統計調査」)です。
国旗・国歌問題も1999年の国旗国歌法施行のあと徐々に強制され、国歌斉唱で不起立の生徒がいると先生が処分されるといい五人組制度の様相を呈しています。
結局、少子高齢化,核兵器,原子力,格差,思想良心の自由など何一つ解決しないまま昭和を終え、平成をも終えようとしています。
いつの時代も子孫に先送り、先送りで解決は遠退くばかりです。
中央で解決できないなら地方へ・個人へ、増税で解決しないなら減税でなど方法は無数にありました。
私が生まれる前から続く問題ですが、何とかこの代で終わらせたいものです。
このように昔の新聞を掘り出して読んでみるのも、問題の根深さに気づくきっかけになりますよ。
長くなったので一度たたみます。次回はラテ欄などでまったりしましょう。
訪問ありがとうございました。
1968年6月の写真

ちょうど50年前の私の曾祖母が住んでいた地区の写真です。当時既に基幹産業の炭鉱は閉山し人口は減りつつありました。今でも平屋は建っていますが、高齢者世帯が数件残るのみです。
1971年11月5日の読売新聞(46年前)
“平和な海に危険が… アムチトカ島核実験に怒りの三陸漁民 誘発の地震や津波警戒”(読売新聞)
アメリカ・アラスカ州での地下核実験の記事です。核爆発により誘発される地震や津波が懸念されていたようです。
今でもアメリカは核兵器を保有し、地下核実験も禁止されていません。唯一の被爆国である日本が核兵器廃絶を推進すると良いのですが…
1986年3月10日の北海道新聞(32年前)
“昭和ひとけたの素顔 高齢化社会のはざまで ■増える50代の自殺”(北海道新聞)
当時50代だった人たちのストレスによる疾患や自殺の記事です。私の祖父がこの世代に当たります。
現在の50代というと定年繰り上げや年金年齢の引き上げ,介護保険料に親の介護と苦しい世代です。
一方、自殺率は10~30代で特に高くなっています。もちろん50代でも依然高いです。
“パート労働者にも退職金を 共済条例制定 社会党が運動”(北海道新聞)
パートタイム労働者の給与改善を社会党(現在の社民党)が訴えたという記事です。
現在は非正規雇用はより拡大され、給与・福利厚生の両面で正社員との格差が広がっています。
他にも、児童・生徒減少で困る先生方や原子力ゴミの責任の甘さ、国鉄分割の阻止を求める決起集会の記事がありました。
現在、少子化はさらに進み、待機児童問題まで起こる始末。
放射性廃棄物の処分場は決まらず、再利用を試みた「もんじゅ」も廃炉に3750億円と30年(北海道新聞、2018年3月18日)かかる見通しです。福島第一原発の片付けでも日本政府と東京電力とで責任のなすり合いが続いています。
1986年4月1日の北海道新聞
“渚滑、相生、万字線廃止から一年 代替バスは赤字経営 今は国の補助が頼り 利用客増えても減便検討”(北海道新聞)
渚滑線(しょこつ)、相生線(あいおい)、万字線(まんじ)はいずれも国鉄(現在のJR)の路線で民営化前に廃止されました。路線バス万字線の運転手さんによると、客はいないのに幽霊は乗ってくるらしいです。
“地価公示 6年ぶり伸び率上昇 全国平均2.6% 「狂乱」首都が押し上げ”(北海道新聞)
“ビル高層化 地価さらに高く 札幌の都心商業地 上昇率30% 生保、建築ラッシュ”(北海道新聞)
記事の“◇61年公示価格ベストテン一覧”によると、上昇率全国一位は東京都・日本橋の63.5%、道内では札幌市中央区の38.5%だったそうです。
今では見られない景気のいい話題です。因みに今年の一位は北海道倶知安町(くっちゃん)の35.6%です。一見景気がいいようですが、円安による割安感からの買いであり外国人の富です。
“輸入品大バーゲンせよ 円高差益還元で首相”(北海道新聞)
当時進んでいた円高に対して中曽根総理が輸入品の安売りを呼び掛けたという記事です。この日のドル円レートは1ドル=178.15円でした。一方で円高による企業倒産も懸念されたようです。
現在が109.44円なので、さらに円高が進んだ形です。円高が進んだ割には輸入品が値上がりしアベノミクスの破壊力に驚愕します。
他には、運輸相(現在の国土交通大臣)が国鉄民営化後の運賃を会社ごとに決めるよう指示、男女雇用機会均等法の施行、「日の丸」掲揚問題で高校教師を処分という記事がありました。
現在、JR北海道はJR東日本などに比べて運賃が高く、利用客増加の足かせになっています。
男女間の雇用格差は緩和されつつも、依然残ります。賃金に限っても女性は男性の73%(2017年 厚生労働省「賃金構造基本統計調査」)です。
国旗・国歌問題も1999年の国旗国歌法施行のあと徐々に強制され、国歌斉唱で不起立の生徒がいると先生が処分されるといい五人組制度の様相を呈しています。
結局、少子高齢化,核兵器,原子力,格差,思想良心の自由など何一つ解決しないまま昭和を終え、平成をも終えようとしています。
いつの時代も子孫に先送り、先送りで解決は遠退くばかりです。
中央で解決できないなら地方へ・個人へ、増税で解決しないなら減税でなど方法は無数にありました。
私が生まれる前から続く問題ですが、何とかこの代で終わらせたいものです。
このように昔の新聞を掘り出して読んでみるのも、問題の根深さに気づくきっかけになりますよ。
長くなったので一度たたみます。次回はラテ欄などでまったりしましょう。
訪問ありがとうございました。
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