「いし」とは何か?法律では意思と、哲学では意志と表記する。
辞書を見ると、どちらも同じ原語からの訳語であって、基本的に意味する所のものは変わらない。しかし、日常生活からいうと意志の方がよく使う。一般的に広い意味があるように思う。ある目的を持った自発的な考えのことを意志という。
意思となると「ある結果」が引き起こされる「原因」としての考えのことで、意志よりも狭いが結果との関係が強い意味になる。意志よりも「結果」が重視される。
例えば殺人事件では、そこに殺意の意思があることが必要となる。そこに殺意がなければ過失となり殺人罪は適用されない。殺人という結果をもたらす考えがあったかどうかが問題になる。
私たちがふだん考えることは実に多様で、さまざまなことを考える。時には自分が考えているのか、考えさせられているのかと思うこともあり、境界があいまいなこともある。
例えば食欲などは生物が生存のために自然に備わったものであり、これは体を持つ限り、必要になったときに体が考えることである。生存欲・性欲・睡眠欲も同じであり、こういうものは意志とはいわず「欲」という。
意志とは生理的な欲とは属性が異なるものであり、知性に基づき自らが主体的・自発的に目的を持ち選択・思考・行動を支配することである。
人は2つのことを同時に思えないことから、意志は、欲を適切に制御して、自分の行動が目的に合うように自発的に調整することでもある。
そんな高度な思考・判断をすることから、一般に昆虫などには意志はないと考えられていた。それが今回ハエにも自発的な意志があるということが発見された。
昆虫の行動は外部からの刺激だけによって決定されているわけではなかった。
真白で何も刺激のない部屋でハエの動きを観察したところ、極めて複雑ながら一定のパターンを持って運動しており、研究チームは「ハエも自発的意志のための脳内メカニズムを持っていると考えられる」とした。
この研究はあらためて人間が持つ、すばらしい「意志」について学べる研究成果である。(参考HP Wikipedia)
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昆虫の行動は外部からの刺激だけによって決定されているわけではなく、例えばハエには特殊な「自発的で自由な意志」があると推論されるとの実験結果を米独の研究チームが16日、発表した。
実験は、ベルリン自由大学のビヨルン・ブレムプス氏らがショウジョウバエを使って行ったもので、ハエが外部の刺激に反応して行動するだけの「入力・出力装置」とみなす仮説が妥当かどうかを検証した。 オンライン科学・医学誌プロス・ワンに掲載された論文によれば、実験では、体の動きをコンピューターでデータ化する装置にショウジョウバエを入れて頭を固定。装置の内部はむらのない白色にし、ハエが視覚刺激を受けない環境をつくった。
その結果、ハエは視覚刺激を受けていないにもかかわらず、羽や脚を激しく動かした。 その運動をコンピューターで解析したところ、極めて複雑ながら一定のパターンを持っており、研究チームは「ハエも自発的意志のための脳内メカニズムを持っていると考えられる」とした。(2007年05月17日 asahi.com)
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