絶対諦めないで!開運を呼ぶ護符・霊符販売 激安オークションなら 累積実績20万人突破のコンタクト/メガネ通販
ニュートリノとは何か?
ニュートリノは安定な、原子より小さな粒子(subatomic particle)だ。宇宙はニュートリノで満ち満ちており、1立方センチメートルに10億個ものニュートリノが存在している。しかしながら、それらのニュートリノは観測できないくらい小さなエネルギーしかもっていない。
ニュートリノが地球で通常観察されるのは、太陽から飛来する太陽ニュートリノと、宇宙線が大気と衝突して発生する大気ニュートリノである。これが、スーパーカミオカンデなど水をたくわえたところにぶつかると、稀に発光することでわかる。しかし、予想されたニュートリノの量と観測されたニュートリノの量が違っていて、これを太陽・大気ニュートリノ問題と呼んでいる。
これは「ニュートリノには質量はない」とされていたのが違っていて、現在は、質量があり、しかも3種類あるニュートリノが互いに変換している「ニュートリノ振動」を起こしている可能性を探っている。実際、1998年にスーパーカミオカンデによってニュートリノの質量に対する証拠が発表されて以来、今では多くの物理学者がこの見解を認めている。
今回、2011年6月15日、素粒子の一つ「ニュートリノ」に質量がある証しとなる3種類の「ニュートリノ振動」の一つで、唯一見つかっていなかった振動の証拠を、高エネルギー加速器研究機構(茨城県)などの国際チームが世界で初めてとらえたことを発表した。宇宙が現在の姿に進化した仕組みの解明に役立つ成果だ。
ニュートリノには電子型、ミュー型、タウ型の3種類あり、それぞれが「振動」という現象で別の型に変わる。ミュー型-電子型間の変化が見つかっていない。
国際チームは、大強度陽子加速器施設「J-PARC」(茨城県)で、2010年1月から東日本大震災で装置が停止する今年3月までの間、大量のミュー型のニュートリノをつくり、295キロ離れた東京大の観測装置「スーパーカミオカンデ」(岐阜県)で電子型の有無を調べた。
スーパーカミオカンデは旧神岡鉱山にある水槽(直径、高さ各40メートル)で、ニュートリノが水中を走って生じる「チェレンコフ光」を検出する。電子型はミュー型と比べ飛行軌道が乱れ、光が散乱するので特定できる。
その結果、スーパーカミオカンデでニュートリノ88個が検出され、このうち6個が電子型であることが分かった。データを統計的に処理すると、ミュー型が電子型になった確率は99.3%となった。
ビッグバンという大爆発で宇宙が誕生した際、地球や私たちの体などを構成する物質と、物質と反対の電気を帯びた「反物質」が同量あったが、時間の経過とともに反物質が消滅し、現在にいたった。消滅の理由は、2008年にノーベル賞を受賞した益川敏英、小林誠両博士の理論で説明されたが、すべては説明できなかった。物質と反物質の差を知るには、波が重なりあって起きる「干渉」を調べると解明できる可能性が指摘され、各国の研究機関がニュートリノ振動を発見しようと激しく競争している。
素粒子物理学の世界で確定と結論づけるには99.9%以上の確率が必要で、さらにデータを蓄積しなければならない。同機構の小林隆教授は「今年末にJ-PARCを再稼働させ、その1年後には目標を達成できるのではないか」と話す。(野田武 毎日新聞 2011年6月15日)
世界初、電子型ニュートリノ出現現象の兆候を捉える
T2K実験は、茨城県東海村の大強度陽子加速器施設「J-PARC」のニュートリノ実験施設において人工的に発生させたミュー型ニュートリノを295km離れた岐阜県飛騨市神岡町の検出器スーパーカミオカンデで検出することにより、ニュートリノが別の種類のニュートリノに変わる「ニュートリノ振動」と呼ばれる現象を世界最高感度で測定し、ニュートリノの質量や世代間(種類間)の関係など未知の性質の解明を目指す実験。
なかでも、ミュー型ニュートリノから電子型ニュートリノへの振動(電子型ニュートリノ出現現象)の検出が最大の目的である。電子型ニュートリノ出現現象の発見は、今後のニュートリノ物理の方向性を決定づけるとともに、宇宙が反物質ではなく物質で構成されているという現在の宇宙の謎に迫る最大の手がかりを与えるものとなることから、内外の研究者の注目を集めており、世界的な競争となっている。そのなかでT2K実験は最高の感度を誇ることから、12カ国から500人を超える研究者による国際共同実験となっている。
このたび、平成22(2010)年1月の本格的な実験開始から平成23(2011)年3月11日の東日本大震災による加速器施設の停止までの間に取得した全データを解析したところ、スーパーカミオカンデ内で総計88個のニュートリノ事象を検出した。このうち6事象で電子の生成が検出されている。
電子型ニュートリノが物質と反応すると電子が生成される。一方、電子型出現以外でも、ある確率で電子が生成されたとして検出される背景事象がある。今回のT2K実験においてこの背景事象の確率を評価したところ、1.5事象でしたので、今回検出した88のニュートリノ事象の中に電子型ニュートリノが出現したといえる確率は99.3%となり、これは電子型ニュートリノ出現現象の兆候を示唆する、世界で初めて得られた研究成果といえる。(j-PARCプレスリリース 2011年6月15日)
参考HP J-PARC 世界初!電子型ニュートリノ出現現象の兆候を捉える
ニュートリノ論争はいかにして解決したか “太陽ニュートリノ問題”から物質の究極へ (KS科学一般書) | |
クリエーター情報なし | |
講談社 |
宇宙史を物理学で読み解く -素粒子から物質・生命まで- | |
クリエーター情報なし | |
名古屋大学出版会 |
��潟�<�潟��