金秀ホールディングス(HD、那覇市、呉屋守孝社長)は19日、金秀グループが所有する名護市のホテル「ザ・リッツ・カールトン沖縄」と同ホテルに近接する海沿いの「かねひで喜瀬ビーチパレス」について、米投資会社ブラックストーンに譲渡すると発表した。
売却額は非公表。ザ・リッツ・カールトンは建物の譲渡後も運営は変わらず、ホテルの名称や従業員の雇用は引き継がれる予定。
リッツ・カールトンに併設し、国内メジャー大会などの会場にもなったゴルフ場「かねひで喜瀬カントリークラブ」は引き続き金秀グループが所有し、運営も担う。
金秀HDは「3施設のシナジー効果を最大限発揮させる必要があり、自社の枠組みを超えてさらなる創意工夫・連携が必要と考え、ブラックストーン社に2施設を譲渡することを決断した」と説明した。
ザ・リッツ・カールトン沖縄は金秀グループが2007年に喜瀬カントリークラブ内に開業した「喜瀬別邸ホテル&スパ」が前身。12年に外資系高級ホテルのザ・リッツ・カールトン・ホテルによる運営に切り替わった。
2ホテルの譲渡により、金秀グループが所有する主要ホテルはなくなったが、金秀HDは「グループとしてホテル事業を取りやめるのではなく、今後もチャンスがあれば前向きに事業として検討していく」とした。
(島袋良太、與那覇智早)