2020年2月1日 宮城県登米市の横山不動尊 鐘楼や弁天堂など

2020年02月04日
0
0
宮城県 登米圏
前回の記事の続きです。
気仙大工の巨匠,花輪喜久蔵氏と仙台の伝説の彫師,石井寅正氏の足跡をたずねて横山不動尊に行って参りました。
今回は本堂を見学する前にぐるっと周囲の様子をご紹介。

伽藍配置図です。
DSC_1459.jpg

ちょっと文字が小さくて読めないのですが,今回はたな池,鐘楼,弁天堂,白鳥省吾の歌碑,お池,五大明王弥勒菩薩堂,薬師如来,青銅五重塔をご紹介です。

たな池
横山不動尊には池が3つあります。
一つ目は本堂の前にあるお池,二つ目は隣接する心の池,そして三つ目はウグイのためのたな池(種池)です。
ここはウグイを仏の使いとして大切に育てています。
先の台風19号はこの辺でも大きな被害があったらしいので,さぞかし大変だったのではないかと推察します。
IMG_20200201_111958.jpg

鐘楼
建設時期は定かではないのですが,肘木の細工や材の風化具合を見ると山門と同じように約350年はたっているのかな?
土台は雨露の劣化を防ぐためかトタンで覆われています。
参詣している間に時折,ゴォ~~~ンと聞こえていました。
DSC_1366.jpg

弁天堂
比較的新しいお堂ですね。
でもしっかりと斗栱や海老虹梁,蟇股など作り込んでいます。
宮大工さんはこういうところでも手を抜かずに修行に励んでいらっしゃるのですね。
ちょっと感服しました。
DSC_1388.jpg

DSC_1389.jpg

白鳥省吾の歌碑
隣接する市の栗原市築館地区出身の詩人です。
20世紀前半に活躍した詩人で,民衆派と呼ばれるグループでは有名な方なんだそうです。
二女の白鳥園枝も詩人で「星影のワルツ」の作詞者としても有名です。
横山不動尊では2つ歌碑がありますが,そのうちの1つです。
昭和28年10月にこの地に来訪した際に詠んだ短歌です。
「加茂川の 水清み加も うぐひらは 磨く玉藻に 透きて泳げり」
この加茂川は横山不動尊に流れる小川を指しているです。
DSC_1383.jpg

お池
本堂の前にある池です。
池の中にあるお堂は弁天堂と思っていたら,薬師如来でした。
天然記念物のウグイが元気に泳いでいます。
冬なので,じっとしているかと思いきや,スイスイと泳いでおりました。
やはり今シーズンは暖冬ですね。
そういえば,会津の柳津虚空蔵尊にお詣りしたときも,天然記念物のウグイがいました。
別にウグイ自体は珍しい物ではありませんが,人々の信仰を集めるウグイとして,その思いが貴重なのでしょうね。
ちなみに私が住んでいる宮城県ではウグイよりもハヤと言った方が分かりやすいかもしれません。
DSC_1443.jpg

DSC_1445.jpg

偏光フィルターがなかったので分かりづらいのですが,ウグイがいますよ。
DSC_1446.jpg

五大明王弥勒菩薩堂
不動尊,不動明王は密教の中での仏の肩書きです。
もともと明王は5人いて,その五大明王の中央にいる方が不動明王です。
不動明王は密教の最高仏の大日如来の化身とも言われていて,殊の外,崇拝されているのです。
ということで,ここでは五大明王をお祀りするお堂もありました。
DSC_1430.jpg

薬師如来
如来様がお池の中央で,しかもお不動様に正対する形でお祀りしてることにちょっとびっくり!
弁天様じゃないんだー!
でも現世利益でも人気のある如来様ですから,この場所にあった方が皆さんの参詣もしやすいのかな。
DSC_1394.jpg

青銅五重塔
HPからのコピペです。

甲州信光寺の僧・鉄山策牛和尚が発願し、明和3年(1766年)に完成した。塔は江戸期の青銅造りとしては異色のあるもので、鋳造技術は高く評価されている(県重要文化財)

青銅は柔らかいのであまり大きな物は作れないのですが,ここはかなり大きな青銅造りの塔なので,そこが評価されているようです。
DSC_1431.jpg

ざっと見て参りましたが,これでも全部ではないのです。
今回は本堂が見学地としてメインなので,サラッとした感じですが,じっくり見るとまた違った世界が開けるかもしれませんね。
歌碑,ウグイ,五大明王など文学や自然や宗教も,好奇心を刺激するのです。
関連記事
Snufkin
Posted by Snufkin
ご訪問ありがとうございます。
気に入ったところは何度でも行っちゃうんです。
どうぞよろしくお願いします。

Comments 0

There are no comments yet.