株、株と気軽に言いますが「実はよく知らない」なんていう人もいますよね。
株式投資に参加したいのに、何もわからないままでは不安なもの。「今さら聞けないけど、そもそも株って何?」「株はどうやって買えばいいの?」など、疑問を抱えている人も多いのではないでしょうか。
そんな人のために、この記事では「そもそも株とは何か」「証券取引所の役割や仕組み」「株主の責任」について紹介します。
株式投資を始めたいと思ったら、まずは株や株市場について学びましょう。
株とは何か?株式会社が資金を集めるために発行するのが株
株とは正式には「株式」と言い、株式会社が資金を集めるために発行する証明書のことです。
会社が「何か事業を始めたい」と思ったら、大きな資金が必要になりますよね。
そこで株式会社は、事業を始めるための資金を投資家たちから募ります。会社はお金を出してくれた投資家たちに、「株式」という証明書を渡すわけです。
株主になると得られる権利4つ!株主優待や配当金の受取など
株主は株を買って出資したら、お金を出しっぱなしで終わってしまうのでしょうか。それでは、出資するメリットがありませんよね。
株主になれば、次の権利を得ることができます。
それぞれ詳しく解説しますね。
株主になれば会社経営のオーナーに!株主総会に参加する権利
株主には、会社の経営に参加する権利があります。
実際の企業経営は経営陣の仕事ですが、株主になれば株主総会※での議決権を得て、会社の意思決定に参加できるのです。
会社の基本的な方針や、経営に関わる重要な事項を決定する最高機関のこと。
議決権の大きさは保有している株数の多さに応じて決まり、保有株数が多いほど議決権も大きくなります。
株主の責任について詳しくは「【株主有限責任の原則】株主は出資額以上の責任を負う必要はない」の章で紹介していますので、参考にしてください。
会社の雰囲気や経営方針がわかるし、手土産を用意している企業もあるからな!
会社が利益を出せば株主に還元!株を買って配当金をもらう
株主になれば、「配当金」をもらう権利が発生します。
「配当金」は、株取引で儲けるために重要なポイント。
会社が利益を出したときに、その一部を株主に還元してくれるのです。会社が配当を実施している間は、継続して配当金を受け取ることができます。
株主になれば株の売却益(キャピタルゲイン)で利益が得られる
株主は、持っている株を売却する権利もあります。
多くの投資がこの「キャピタルゲイン」を目的に、株の売買をしています。「株を安く買って、高い値段で売ること」が、株で儲ける基本的な方法です。
株を買って株主優待を入手!よく利用する商品・サービスを狙おう
株主優待制度のある会社の株主になれば、株主優待を得る権利があります。
株主優待として「自社製品」や「自社商品割引券」など、会社によって提供される商品やサービスはさまざま。
株主優待は「自分がよく使う商品やサービス」を狙ってくださいね。
「株主優待」については「株主優待おすすめ情報!確実に得するための基礎知識と買い方のコツ」で詳しく説明しています。
株主優待目当てで投資する前に、一度確認してみてください。
株取引を活発にする!『証券取引所』の役割と仕組みとは
株は発行している企業から直接買えるわけではありません。
証券取引所を通じて、他の投資家が売りに出している株を購入するのが一般的です。
売却する時も同様で、証券取引所で株を売ります。しかし証券取引所に直接出入りするわけではありません。証券会社に仲介してもらって、株式の売買に参加するのです。
ここで紹介するのは次の3つです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
証券取引所の役割とは!証券会社を通じて株式取引をする場所
株は「証券取引所」で売買されています。
日本で株の売買ができる証券取引所は、東京、名古屋、福岡、札幌の4箇所。
上場した企業の株が証券取引所に多く集まると、その株で取引したい世界中の投資家も集まります。
証券取引所に多くの人と株が集まることで生まれる「メリット」は次の2つです。
- 活発な株取引ができる
- 株が適正価格になりやすい
証券取引所で取引できる株の種類が少なく、取引したい人もいなければ活発な株取引はできませんよね。
証券取引所で扱う株が増えれば増えるほど、人も多く集まり「株取引」は活発になります。
また1対1の取引だと、相手の言い値が高いか安いか判断できません。しかし多くの人が集まれば、全体の需要と供給のバランスを取った適正な株価になります。
証券取引所に多くの株と人が集まることで、適正価格で活発な株取引ができているのです。
株を買うときは、証券取引所会員の証券会社に仲介してもらう
株取引は、証券取引所で行われていることを紹介しました。しかし個人で証券取引所に行ったところで、見学はできますが株は買えません。
株を買うには、証券取引所の会員である「証券会社」の仲介が必要です。
証券会社の「業務内容」や「詳しい仕組み」については証券会社選び方の記事で紹介していますので、参考にしてくださいね。
また証券会社によって、どの証券取引所の株を扱えるかが違います。
証券取引所4カ所すべての株を扱える証券会社もあれば、1カ所~2カ所の証券取引所しか仲介をしていない証券会社も。
国内の証券取引所4カ所すべての株を扱っている「証券会社」は、次のような証券会社です。
各証券会社をクリックすると、それぞれの紹介ページに飛びます。各証券会社の特徴や手数料などを確認して、証券会社選びの参考にしてください。
証券取引所で売買できるのは『上場企業』の株のみ
証券取引所では、全ての株が買えるわけではありません。
各証券取引所に上場している企業の株だけが買えるのです。
証券取引所で上場するには、証券取引所が設けている基準をクリアする必要があるぞ。
証券取引所で上場するための審査基準の項目には、次のようなものがあります。
- 株主数
- 株式数
- 時価総額
- 事業の継続年数
- 純資産の額
証券取引所に上場して投資家からの注目が集まれば、企業は事業資金を集めやすくなるのです。
企業にとって、事業を運営するための資金調達は必要不可欠。だからこそ、企業は証券取引所の厳しい審査基準を満たして「上場」します。
証券取引所に上場している企業の株を、「初心者でも簡単に買える方法」や「ネットで買う方法」についてはネットでの株の買い方を初心者向けに解説の記事を参考にしてください。
株式投資初心者なら「楽天証券」がおすすめ
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【株主有限責任の原則】株主は出資額以上の責任を負う必要はない
証券会社を仲介して企業の株を買えば、株主ですから株主総会に参加したり配当金をもらったりする権利が発生します。
権利があれば責任もありますから、株主は出資先の企業に対して「出資額分の責任」を負うことに。
ただし「株主有限責任の原則」があるため、出資額以上の責任を負う必要はありません。
手持ち資金以上の投資をおこなう信用取引は別として、株投資に失敗しても出資額以上の損はしないのです。「株主有限責任の原則」について詳しく見ていきましょう。
投資に失敗しても出資額以上の損はしない!株主有限責任の原則
「株主有限責任の原則」とは、「株主は出資企業に何かあっても、出資額までの責任しか負わない」という決まりです。
「出資額までの責任」と言っても、株主が出資先の企業に対して責任を負うわけではありません。
株主には「出資額が全く返ってこないリスクがある」ということです。
株主が、出資した金額以上の責任を負う必要はないのです。
株主が負うリスクは、株式会社の歴史と深く関わっていた
「株主有限責任の原則」の登場は、17世紀の「オランダ東インド会社」まで遡ります。当時は大航海時代で、船で海外へ行き香辛料をヨーロッパに持ち帰れば、巨万の富が得られました。
しかし航海には巨額の資金が必要で、さらに航海の成功率は20%以下とハイリスクです。相当な資産家でも1人で資金を出すのは難しいため、複数の人が資金を出しあって株主になるシステムがとられました。
そのシステムの中で「お金を出した証拠」として渡されたのが「株式」です。
このとき株主の責任が無限責任であれば、お金を出してくれる人がなかなか集まりません。成功率20%以下の航海に賭けて、全財産を失うリスクは負えないと考えるのが普通ですよね。
そこで考え出されたのが「株主有限責任の原則」です。
「株主有限責任の原則」は、株式会社の根幹をなすルールとして今でも受け継がれており、日本の法律(会社法第104条)にも定められています。
ただし信用取引をする場合は別だな。信用取引は手持ち資金以上の取引ができるから、実際の出資額以上に損をすることもあり得るぞ。
株の仕組みや株主のメリットを知って、株式取引を始めよう
株とは、企業が事業運営の資金を集めるために発行する証明書のことです。
株を買って株主になれば、株主総会への参加や配当金を受け取る権利が得られます。株は証券取引所で売買されており、株を売買したいときは証券会社を通じて取引が可能です。
株を買って株主になったら「株主有限責任の原則」により、出資額以上に損をすることはありません。
ただし手持ち資金以上の投資ができる「信用取引」は、出資額以上の損をすることもありますから投資初心者の方は気をつけてくださいね。
株取引を始める前に、まずは株や株取引の仕組みについてしっかり勉強しましょう。株取引に参加するための基礎知識として、勉強した知識を株取引に役立ててくださいね。