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キリスト教徒だということを知って、興味を持ちました。「海と毒薬」遠藤周作 戦時中にこんなことが・・・ネタバレ注意(レビュー)。 #読書


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遠藤周作さんがキリスト教徒だということを知って、興味を持ちました。この方の作品を色々と読みましたがつい最近、読んだもので1番衝撃的だったのが「海と毒薬」でした。この作品は実話に基づいているとのことで実際にこんなことが戦時中に行われていたということにショックを受けました。
231部隊の話は聞いていたので知っていたのですが、中国での話だったので何となく遠い国の出来事という感じでしたが、「海と毒薬」は九州が舞台なので日本国内でもこのようなことがあったのかと思うとぞっとしました。遠藤周作さんはほとんどの作品でキリスト教に関係するものが多かったのですが、この作品は完全に宗教は関係ないものなのでその点でも驚きです。何でこのような作品を書こうと思ったのか不思議です。日本人だけなのか、日本人には関係なく全ての人間が、時には残酷なことが平気で出来てしまうということに人間という生き物の残酷さを感じました。同じ人間同士で殺し合い、生体実験をするということ。医学の発展はこのような犠牲のうえに成り立っていることを今を生きる私達は忘れてはいけないのかも知れません。また、人間は時に置かれた環境によっては信じられないような残酷なことをしてしまうということも忘れてはいけないことですし、気を付けなければという自戒の念も込めて読みました。