先日、メールをいただき、僕の豊橋に対する気持ちを、

「豊橋に対する真の愛情と情熱」

と表される方がいて、それまでのメールの流れもあり、胸中に収まらないものがありまして。



以前、TV番組にご出演させていただいたとき、「あなたにとって仕事とは?」、と即興でフリップを書いたことがあります。 そのとき、スッと出てきた言葉は、「執着」。 番組では言及されなかったけど、あまり考えずに出てきたわりには、自画自賛ながら、自身の気持ちをかなり言い得ている。

僕が地元に強く関心を寄せるきっかけとなったのは、間違いなく「コンプレックス」。 大学から上京し、「あれ、名古屋出身だったっけ?」と、聞き返される、小さな屈辱みたいなもの。 豊橋を出るまで、東京に行くまでは、「僕は将来アメリカに行く!」と言っていたので、自分の心の変化には、今でも正直驚いています。

それが今では、苛立ち、危機感、焦り、なども入り交じっています。
豊橋は本当にいい場所で、だから戻ってきたのだけど、いい場所だからか、全然危機感がない。



例えば、前回の市長選の争点は「ゾウ」でした。

- 朝日新聞デジタル:豊橋市長選「ゾウ」争点 「子に幸せを」「負担大きい」 - 政治 - ツイナビ | ツイッター(Twitter)ガイド http://twinavi.jp/article/society/516704345207675?ref=pc_tw

その前の争点は、東京事務所をつくるかつくらないか。
現状がよいから、変化を求めず、争点をつくりにくいのかもしれないけど、これはホントに・・・



そして、最近、地元の記者さんに聞いた話だと、周辺市町村に比べ、豊橋市は、(主に記者対応=PRの仕方について、)勘所がわるく、それなのに、一番態度が大きい、と。 勘所というのは、どこを押せば記者に響くか、記事にしたいと思わせるかが、わかってるかわかってないか、というお話。 田原や蒲郡は、危機感があるし、(一部かもしれないが)熱心な方がいる。 豊川も、B-1グランプリを経て変わった、と。 豊橋はひどいときには資料を棒読み、と。

東京事務所を含め、シティプロモーションを旗印に掲げている市長の元、いかがなのだろう。



あと、生まれも育ちも豊橋、という人がとても多いからか、精神的鎖国というか、地元の強みを含め、外から見ての豊橋がどんな町かということや、周りに状況にとても疎い気がする。 僕の場合、学生時代から興味があり、類は友を呼ぶで、周りにも各地で自分の地元や地方をなんとかしようとがんばっている友人が多い。 豊橋に比べると人口が少ない町や、離島寒村も多いので、Facebookなどで近況などを知ると、本当に焦る。 日本全体で人口が減り始め、豊橋でも減り始めているのに、そういう感覚がとても希薄。

例えば、豊橋は「住みやすさ」や「子育てのしやすさ」について、日本有数と思う。 その強みを活かして、如何に、より住みやすくするか、それをPRするか、に早くシフトすべきなのに、今その気配はほとんど感じない。 僕はひとりの移住者は、1,000人の観光客に匹敵すると思ってる。 だから早く、今のうちに、移住促進課つくって!、とか。

こんなことも。 豊橋でオープンデータの勉強会に参加したことがありました。 「お、豊橋もいよいよオープンデータか」、と胸を弾ませて参加。 そこに、市の方もいらっしゃっていて、「市長も新しいもの好きなので、できるだけ早く・・・」、いやいやいや、福井の鯖江は4年前からやってるよ!新しくないよ! 今、鯖江はオープンデータ通り越してJK課だから!、とか。

中小企業の長期インターンシップで有名な、岐阜・G-netの秋元祥治さんが、ある事業のキックオフイベントで、豊橋で講演をされるというので参加。 「とうとう豊橋でも長期インターンシップを始まるか」、と思いきや、話だけ。 話を聞きに来た方々も肩透かし。 まぁ、こちらは単年度の国の補助を受けての事業だったので、年度を跨ぐ長期なことはしないだろうと、薄々感じてはいましたが・・・。 これには僕はもちろん、招かれた秋元さんもがっかり。 でも、もう岡崎は始めてるんですけどねー!、とか。



話を元に戻します。 だから、僕を衝き動かしているものは、愛や情熱といった前向きなものでなく、コンプレックス、苛立ち、危機感、焦り、執着、といったもっともっとネガティブなものです。 

よくわからないけど、そんな前向きなものって、持続するの? 僕は、根がネガティブなものだからこそ、学生時代からもう10年近く、世間でいう真っ当な大人にならず(なれず)、こんなことを続けられているのだと思ってます。

いや、自分の(生活や将来の)心配しろって。

では!