伊勢物語 第一段 初冠だから巡狩?

伊勢物語の一番初めは、男が初冠をして狩りに行くところから始まります。

この初冠をして狩りに行くことに意味合いがありそうな気がします。

つまり初冠が終わったからこそ狩りに行くのです。昔、中原の王や皇帝などの天子は代替りした時に巡狩(じゅんしゅ)を行います。

 

巡狩 中国で天子が天下をめぐり,地方の政治や民の生活状態を視察すること。

 

堯舜の頃から行われていたとされております。ただ領地の見回りではなく、土地の神に捧げるための狩りをして巡り、領地の境目や山々で祭り事をしていたのだと想像できます。

 

さて伊勢物語の男も、初冠したから自らの領地に巡狩をしたのでしょう。