ひつじのにっき

mhidakaのにっきです。たまに長文、気が向いたとき更新。

Google Glassを眼鏡として使ってみたよ

Google GlassはGoogleの開発しているメガネ型のウェアラブルデバイスです。米国時間4月17日、新しいアップデートが適用されており、現在、Google GlassのバージョンはXE16(XEはExplorer Edition、開発者むけバージョン)です。
バージョンXE16からは(非公式ながら)日本語による音声操作にも対応が始まりました。電脳コイルが(限定的ながらも)すぐそばに、という感じで面白いデバイスです。

といいつつも、自分自身が近視なので、この手の眼鏡型デバイスを活用することもないだろうと思ったのですが、ひょんなところから使用する機会に恵まれたので改造ついでに感想メモ。
※日本国内ではエアプレーンモードで運用。

Glassに眼鏡を付けてみた

というわけでGlassを眼鏡として利用すべく、レンズをつけてみました。ややこしいなぁ。つまり、こうなります。

レンズ部分の制作は表参道にあるメガネフレームのセレクトショップ「KAMURO 青山店」さん。普段はサングラスやインポートのフレームを取り扱ってるお店です。
今回は無理なお願いにも関わらず試行錯誤の上、メガネアタッチメントをオーダーメイドで作ってもらいました。よく見ると分かりますが映像投影部に干渉しないように左右のレンズのサイズが異なっていたり、爪で固定していたり、と特殊な構造になっています。気になる方は問い合わせてみてくださいね。

この状態で生活してみた結果

今回の眼鏡化でGoogle Glassは自分にとってただの眼鏡です。強度の近眼なので掛けないと何も見えません。もうつけるしか選択肢はないところまで追い込みました(自分を)。

せっかくなので数日つけっぱなしで生活したのですが、結論としてはGoogle Glassは単純に便利な時計でした。
物珍しいフェーズ(つまり無駄に機能を使う)を通り過ぎれば開発機にしては電池の持ちも良いんじゃないの?というぐらいですね。

電脳コイルのような電子戦が繰り広げられるわけでもなく「ぼくサッチー」としゃべる巨大な構造物に追いかけられることもなく。近い印象のものを探すとしたら、昔の人にとっての懐中時計、腕時計の感覚、なのかなぁ。
壁掛け時計やチャイムがあれば腕時計を持つ必要なんかないのだけど腕に付けただけでチラッと確認できる利便性。そんな感じです。

新しいインターフェイスなりの未来と課題がある

たとえば上をチラッと見上げたらディスプレイがオンになり、時計がでる。そのまま"OK, Glass. Take a picture"で(恥ずかしければウィンクでも)写真を撮れます。
日本だとここまでですが写真や動画、ボイスコマンドによる音声認識機能はコミュニケーションのために用意されており、簡単にShare, replayできるように設計されています。
スマートフォンを通じて行う作業をより簡単にできる(そして単純化されている)。Google Nowのように天気や移動先の路線情報を表示したり、SNSの投稿、通話があれば音声で返信できます(XE16からはビデオハングアウトの機能は削られました。あんまり使われなかった、とのこと。まだまだ完成したデバイスではなく試行錯誤してる感じがすごい)。

ただし、このあたりの操作が自然かといわれたら全然そうではない。違和感がある操作が多いです。独り言のようなボイスコマンドやウィンクは慣れない操作でした。
フィーチャーフォン全盛のときにスマホを持ってるような見た目に対する違和感よりも、今回のような行動の違和感は、もうちょっと深い感じがします。
ただ外国ではハンズフリー通話が浸透してるので、そういう人たちからしたら日本人が感じるほどでもないのかな。

最後に。Glassを付けてどうしても困ったのがトイレ(公共)です。どう考えても抵抗感がマッハでした。ここだけは普通の眼鏡と掛け替えたことを付け加えておきます。
このあたりは(事前に目を通した)Google Glassの注意事項としてもいくつか挙げられていますが

基本的には、他人に敬意を払うこと、これに尽きるかと。
かけたまま生活していると、(Glassについて知らない人が多いので)不思議な目で見られますが、質問に答えてどういうデバイスか伝え、軽く試してもらうと周りの人は面白がってくれました。
さらにプレイバシーの問題が大きい場所では入るまえに外すべきでしょうね。携帯電話の利用が適さない場所、カメラの利用が適さない場所は、同様にGlassも適さないです。

試していて、いくつかの未来と課題がみえましたが触ってて面白いデバイスなのは間違いなく、開発者(Googleのいうところのexplorer)にとっては良いデバイスです。
ウェアラブルの世界でもAndroidがベースなところがAndroidが十分に浸透したのだなぁ、という別のところでも感慨深いわけですが。