共謀罪・・・政府与党は、そこまでエゲツナイことをして、サミット土産を作りたいのか?!
2006年 06月 02日
先に一言、政府与党の一部の者に対して、言わせてもらってもいいだろうか?
「おまえら、そんなエゲツナイことをしてまで、サミットの場で『もう国内法は整備
しました。国連条約の批准の準備は着々と進んでいます』と言いたいんか~~~!?」
<コチラの「共謀罪はサミットへの手土産なのか?!」の記事参照>
このことについても以前に何回か書いたが(コチラとか)、正直なところ、これは
民主党が対案を出した時から、私が最も恐れていた決着のパターンであった。
衆院の法務委員会には、与党案と民主党案しか提出されていない。そして、もし
与党が民主党案に乗ってしまえば<与党案よりはマシであるとはいえ>、共謀罪が
成立してしまうことになってしまうのである。
<つづきは ↓More をクリック>
1日午後、共謀罪創設を含む組織犯罪処罰法改正案について、与党は衆院法務委員会
理事会で、民主党の修正案をそのまま受け入れて賛成する考えを表明した。これを受け
民主党は2日に同委員会に再修正案を提出する。委員会では、2時間程度、この修正案
について審議を行なう予定。民主党は、政府与党に民主党案と国連条約との整合性を
確認する意向であり、確認がとれれば採決に応じる可能性がある。
しかし、民主党案に対しては、与党の方針転換後も政府関係者は「これでは条約に
批准できず、結局は国際社会から総スカンだ」と断言。これについて、自民党国対幹部
は「秋の臨時国会で改正すればいい」と述べ、譲歩はサミットや首相訪米のための
「その場しのぎ」という内情を暴露した。
民主党は再修正案の提出はするものの、小沢一郎代表が党幹部に「こんな法案を通し
ても何の得にもならない。国民に支持されない。首相に『サミット土産』を与えるだけ
だ」と慎重な対応を電話で指示しており、採決に応じるかは不透明だ。
鳩山由紀夫幹事長は1日夜、国会内で記者団に「我が党案に協力してくれるなら、
(民主党が)反対するのはおかしい。ただ、政府答弁などで(批准できる)確約を取れ
なければ話にならない」と語った。 <朝日、毎日新聞などから抜粋>
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
5月31日、6月1日と、ネットのニュースサイトには「政府与党が共謀罪の今国会
での成立を断念」「小泉首相が共謀罪などの継続審議を指示」というような記事がいく
つも出ていた。
私はそれらを目にした時には「よっしゃ~」と思い、一瞬、喜びいさんでその情報を
このブログにアップしようと考えたのであるが、「ちょっと待てよ」と思いとどまった。
というのも、前記事にも書いた「サミットにこだわる一派」の存在が妙に引っかかっ
ていたからである。また、これだけ重要法案が継続審議にされそうであることを考える
と、その気になれば強行採決も可能な組織~法改正(共謀罪等)は何とか通そうという
動きが出るかも知れないと思える部分があったからである。
社民党の保坂議員も「どこどこ日記」で警戒心を示していたことから、2日に予定
されている法務委員会の審議を見たり、他の情報も得たりしてから判断して、記事を
アップしようと思っていたところだった。
ところが1日の夜、外出先で、夕方のTVニュースを見たという人にこの話をきき、
冒頭に記したように「やられた~」と大きな溜息をつくと共に、心の中で「おまえら」
と言いたくなった。
そして次の瞬間、私の頭の中には、何故だか某信販系カード会社のCMの映像が
浮かび、思わず「どうする、民主党?」とつぶやいていた。
実際のところ、今、民主党が切れるカードは限られているようにも思われる。
民主党としても対案を出してしまっている以上、今さらすべてを引っ込めるわけ
にも行かない。相手が民主党案に賛同すると言っているのなら、尚更であろう。
もしここで民主党が法案を取り下げれば、逆に与党が与党案で可決してしまう危険性
もある。彼らに「民主党案に賛同しようと思ったのに、相手が取り下げてしまった
ので、仕方なく与党案で採決するしかなかった」という口実を与えてしまうことにも
なりかねない。
そうだとすれば、とりあえず再修正案を提出した上で、彼らがとれる現実的な方法
は<CMで言えば、劇団ひとりと同じく>「確認する」というもの(カード)しかない
のかも知れない。
政府の役人や与党議員たちは、ずっと民主党案の「五年超」や「越境性」は国連条約
違反になると突っぱねて来たのである。<詳細はコチラの末尾に> だが、ここに来て
いきなり民主党案に賛同すると言うのなら「条約との整合性(条約違反にならない)
と認めるのか」という点を政府&与党に確認をとるのが常道であろう。また、できる
なら「今秋の臨時国会で急に法案を修正することはない」という確約もとりたいところ
である。そこで政府の役人や与党議員が明確な答弁ができないようなら「それでは、
採決には応じられない」という方向に持って行くのではないかと思われる。
だが、もし政府&与党側が「その場しのぎ」で、「条約違反にならないように調整
する」「臨時国会での修正は、今の時点で考えていない」と答えた場合は、どうなる
のだろう? 民主党は採決を拒めなくなるのではないのかと、心配になる。
また、審議で民主党ともめた場合、与党はまた与党案を持ち出し強行採決を行なお
うとする危険性もないとは言えない。「自分たちは民主党側に譲歩しようとしたのに、
民主党が非協力的だったのでやむなく与党案で採決するしかなかった」という大義名分
的口実を与えることになるからだ。
小沢代表は言うように、今、民主党案が通っても、さしたる得はない。民主党案の
方が与党案よりはマシであったとしても、マスコミや国民が「民主党はよくぞ対案を
通して、国民に貢献してくれた」と大きな賞賛、評価することはないであろう。
民主党としては対案は出したものの、その最大の目的は、今国会での与党案成立を
阻止することであり、おそらく自党の対案を成立させる気はなかったのである。<与党案を
成立させるぐらいなら自党案を、とは思っただろうが。>今頃、2日の審議をどう運ぶべき
か頭を悩ませていることだろう。
それにしても、政府&与党の議員はあまりにもエゲツナイ方法をとったように思う。
国会議員として、プライドもへったくれもないような情けない手法である。
サミット前に法案を成立させたい余りに、さんざん問題を指摘していた野党案を
丸飲みすることだけでも疑問を覚える面があるのだが。それを何ヵ月後かの臨時国会
で修正を入れて、実質的に与党案を成立させることになるのを前提として、とりあえ
ずこの場だけは民主党案を成立させる方法をとるとしたならば、それは法律や立法
行為をオモチャとして扱っていることにもなり、国会の場や国民、ひいては議会制
民主主義に対する冒涜である。
<今までも政府&自民党はショ~もないと思うことを数々やって来たように思うが、
立法行為に関して、ここまでエゲツナく、せこく、卑怯な手口を使ったのを、少なく
とも私は見たことがない。>
正直なところ、もう何時間後かに法務委員会の審議を控えて、私たちが何ができる
のか、実効的なことが思い浮かばない。ただ、だからと言って、あきらめているわけ
ではない。
まずは、2日の審議をしっかりウォッチしたい。「政府や与党がいい加減な答弁や
採決の仕方をしたら許さないぞ」という気持ちでウォッチして、それが少しでも、
2日の採決を回避するためのプレッシャーになるようにしたい。そして、どうかマス
コミも朝からしっかりこの件を取り上げて、大きなプレッシャーを与えて欲しい。
<何か深夜に帰宅してから、ネットのニュースなどをチェックしながら、あわてて
書いたので、少し支離滅裂な文になってしまったかも知れないが、ご容赦頂きたい。
また審議や情報をよくチェックした上で、改めてきちんと書きたいと思っている。>
THANKS
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与党として恥としかいいようのないミエも外聞もかなぐりすてての
やり方ですね。でも、こないだのmewさんの記事を読んで、小泉さん
ならサミット向けに共謀罪を、アメリカ訪問向けにBSE牛肉輸入再開を
やりかねないと思ってましたけど。
国民や国のことはすべて二の次なんですよね~。
心配はしてたけどやる訳無いなと思い始めたところだったw
確か思ってたよなあ~と調べました^^
> Commented by ニケ at 2006-05-19 17:13 x
>強行採決回避でしたかあ~とりあえず良かったです^^
>しかし、こんな予想はアリエナイザーかも知れませんが(笑)
>「自民党が面子も何もかなぐり捨てて、民主党案を丸呑み」なら・・
>これは成立なのでしょうねえ???違う?不安だ(--;)
>私は廃案の立場だから・・
>圧倒的な多数を持っているからやるわけ無いか?^^
これは対案路線の弱点だ!対案が通ったからと言っても勝利でない時もある。
引き伸ばしのために対案を出したわけでもないだろう?!
民主党が廃案を目指してなければ飲むより仕方なくなる。馬鹿げた結末になりそうだ。
どうする?民主党???
とりあえず、自分の記事でも上げますが…毎年毎年都市対抗野球の時期にむなくそ悪い政治のニュースが聞こえるのがやんなりますわ。しかも、委員会に仲間がいないのが余計悔しい。保坂さんに頑張ってもらいますか。
落ち着いたらまた来ます。
ほ~んと、怒りというか嘆きというか、自民党の「ともかく共謀罪成立を」
一派には、あきれております。
変な話、私自身、そういうこともあり得るという予想をして記事にも
書いていたわけですが・・・でも、それはいわば、そういうするなよ~
というけん制的or警告的な意味もあるわけで。まさか、本当にそういう
ことをしちゃうとは・・・。
<自民党関係者が読んでなければ、けん制にも警告にもならない
でしょうが。^^;>
大多数の議席を占める与党が、こんな風に国会や法律をオモチャに
しているようでは、本当に日本はアブナイです。(涙)
p.s. ちなみに牛肉のお土産も着々と準備中のようです。(>_<)
ね~。ニケさんも警戒されていた、最悪のシナリオが・・・。
ちなみに、その時の私のレスは
>そうなんですよ~。私も自民、民主でお手打ちシャンシャンになる
>のが一番コワイのです。
>小沢氏は賢いので、そんな風にしないと信じたいのですけど。
でした。
幸い、小沢氏はやはり賢いようで、「こんな法を通しても一銭の得には
ならない」と、何とかして採決を回避するように指示をしているようです。
ただでさえ、与党に多数の議席を持たせるのはアブナイのですが、
アOな閣僚の多い与党の場合は、ほんと困ります。
ただ、もし民主党が廃案を目指した場合は、とっくに与党案で成立
しちゃってたでしょうから。マジにこういう戦略は難しいですね~。
ほんと、ビックリしましたよね~。
国民(特に子供)の人権を守るような条約は、簡単に留保したり、
ろくに施策も行なわないのに。
こういうことには、一生懸命になっちゃうんだからな~。
それも「メンツ」のために・・・。
でも、まずは国内でそのメンツを丸つぶれにしてしまいたいものです。
前にも書きましたけど、共産、社民党が法務委員会に1人しかいない
のは残念ですが。何とか外からプレッシャーを与えて欲しいです。