いつか愛せる

DVのその後のことなど

アニメ「ダンダダン」でポリコレを考えてみた

 お天気の悪い仕事始めの職場は、例年通り😨よ~く冷えていました。今年はレッグウォーマー持参で乗り切り、備えのおかげで何となく幸先良い気分です。

年末年始も内職の合間に動画ばかり見ていましたが、昨年からポリコレ(political correctness)が鬱陶しくも気になっています。

◆アニメ「ダンダダン」 海外でも話題の、ハチャメチャで斬新で、時に深みもあるアニメです。昭和ネタが満載なので、日本人の中高年こそすべてを楽しめるはず。我が家ではお気に入りのひとつです。でも人気ゆえに、ポリコレ的に叩かれもしているようです。本日はこのアニメからのお話しです。

◆ブラックウォッシュ問題 話題になっていることのひとつは、このアニメのキャラクターを黒人に描き換えたイラストが出回っていること。「鬼滅の刃」や「SPY×FAMILY」にもあるし、そういうパターンは増えていますね。ファンアートとして楽しむのは良いし、むしろ日本のアニメを好きになってくれて嬉しいです。ただ原作を尊重する気が無い人には、私も腹が立ちます。「正しくしてあげた」とか「この方が美しい」というコメントは、制作者にも他のファンにも失礼です。

◆別の問題 私が最も考えさせられたのは、性的な表現です。ポリコレで一番問題視されているのは、恐らく第一話。ヒロインのモモが手術台に縛り付けられ、宇宙人にレ〇プされそうになります。(宇宙人の肉体はまるで機械のようでまったくリアルではありません)。モモともうひとりの主役のオカルンは特殊能力で宇宙人を倒しますが、こんなシーンを子どもや若者に見せるなということですね。実際に不快になる人もあるだろうとは思います。

◆正直な感想 私はずっと、日本の文化を叩きたいかのような海外の「ポリコレうるさい」と思っているし、このアニメを楽しんでいます。が、本当にまったく不快にならなかったか❓ 自問自答しました。前からこのブログを読んでくださっている方はおわかりかと思いますが、私は経験値ゆえに性犯罪には少しだけ敏感な方です。実は正直に言うと。あのシーンでは頭の中に一瞬、黄色信号が点りました。私が冷静でいられるギリギリの表現でした。

◆日本人だからできる計算 私が大丈夫だったのは「モモはこれ以上の目にはあわない」と予測できたからです。オープニングからして悲惨なアニメではない。モモは逞しく性犯罪者を喜ばせそうな表情や言動はとらない。もうひとりの主人公オカルンも、彼女を助けに来るはず。

それに、あの状況で服は破りとられても下着はしっかり付けたままでした。少年誌や青年誌では、ファンサービス用に女性キャラの肌の露出がよくあります。でもあのシーンで下着着用ということは、このアニメではあれ以上は露出しないということでしょう。咄嗟にそんな計算が出来るのは、日本の漫画やアニメを見慣れているお陰です。海外には日本のアニメと聞くと、北斎漫画が有名すぎて「エロ」「変態」を連想する人もあるそうです。見る側の土台がまったく違いますね。

◆配慮は必要かも というわけで、ちょっと悩みました。あのシーンに問題がないとは言い切れない私がいます。私が冷静でいられたからと言って皆が同じではないし、私も20年前だったら黄色どころか赤信号で、見るのを中断した可能性もあります。もちろん問題視されている点は他にもあり、日本の都市伝説にある「ターボ婆」のセリフは、放送禁止レベルです。海外でどう翻訳されているのか心配になるほど。

◆どうすれば良いのか 私の感性だけで言うなら、第一話のモモには服を着たままでいてほしかったです。モモが服のことを気にしていなさそうなのは救いですが。ファンサービスするなら他の機会にしてほしかった。ただし何でも控えてほしいとは思いません。「高校生男子のこっぱずかしい頭の中」との説明を読めば、ターボ婆のセリフさえも「なるほど」と思うし、ちょっと昔の地方の夜這い話に出てきそうな気もします。

◆望む相互理解 すべての人に完璧な配慮をすることは、絶対に不可能ですよね。苦手なものは人によって違うから。例えばサザエさんのようなアニメであっても、家族にトラウマがある人には辛いかも知れない。先端恐怖症の人には刀が出てきたら駄目でしょうし、特定の季節にトラウマがあれば、その季節の表現が怖いかも知れない。それらを考えたら何も作れなくなります。

 作り手と受け手が、少しでも互いを理解していくことが🤔問題解決に近づく方法かなあ・・・なのに自分の主張のためにポリコレを利用する、あるいはポリコレ自体を目的にして他者を叩くような状況もあって。そういう人は「自分こそが正しい」と主張をするので、反発したくなります(ここで騒いでいるだけですけど)。私は😠そういうのは嫌いです!