烏賀陽さん、それは何という「死ぬ死ぬ詐欺」ですか

見出しは演出です。
以下のところから。
→UGAYA Journal.

旧日弁連の報酬規定に従うと、烏賀陽に必要な弁護士費用は着手金だけで219万円、運良く勝訴したとしても請求金額の10%=500万円、つまり719万円という驚くべき高額になる(注:現在は弁護士報酬は自由化されている)。
 これは烏賀陽個人が負担するにはあまりに過重であり、経済的に破綻させるに十分である。つまりオリコンは裁判に勝っても負けても、烏賀陽を社会的に抹殺し、沈黙させるという目的は達成できる。

で、ネットで有名な小倉弁護士はこんなことを言ってました。
→la_causette: さくらちゃんと烏賀陽さん

オリコンvs烏賀陽弘道事件につき、訴訟費用と生活費を支援する募金活動が行われているようです。
さくらちゃん事件のときにあれほど元気だった「募金を募る前にまず家を売れ」系の方々がこの件に関しては静かにしているということはとても興味深いです(烏賀陽さんも、資産や収入を公開した上でカンパを募っているわけではなさそうですが。)。
まあ、わざわざ嫌がらせを繰り返してこの募金活動により実現しようという行為(ex.オリコンからの訴え提起に対する有能な弁護士による対応)を断念させてもせいぜいオリコンを利することにしかならないのに対し、さくらちゃん事件においてはその募金活動により実現しようという行為(ex.渡米して臓器移植を受けさせる)を断念させれば幼い命を短く終わらせることができるという違いが大きいのでしょうか。

小倉弁護士は「死ぬ死ぬ」詐欺と烏賀陽さん訴訟の類似点を指摘。
で、そのコメント欄から。

さくらちゃんの場合はご両親が自ら募金を求めたのに対して、烏賀氏の支援活動は無関係な別人が行っているようです。烏賀氏が募金を募っている、としたエントリは誤りです。意図的に一方の不利な条件を秘匿して他方を責めるというのは印象操作に他なりません。
(中略)
Redige par: 菅理 徹 | le 21/02/2007 a 10:23 AM

>烏賀陽さんも、資産や収入を公開した上でカンパを募っているわけではなさそうですが。
見過ごせない重大な事実誤認です。
烏賀陽さんご本人はカンパを募ってませんよ。
なんか恨みでもあるのですか?
釈明と訂正を求めます。
Redige par: クランツ | le 21/02/2007 a 10:51 AM

>見過ごせない重大な事実誤認です。
>烏賀陽さんご本人はカンパを募ってませんよ。

ご冗談を。リンクページには「ある程度の額が集まった段階で烏賀陽氏と協議し、訴訟費用および若干の生活費支援として適切な額を送金することにしたいと思います。」と記載されていますよ。

Redige par: 福田 | le 21/02/2007 a 03:22 PM

うがやジャーナルhttp://ugaya.com/のトップページで「カンパの受け付け窓口が開きました。どうかどうかご支援をお願いします。(070123)=donation account to support Mr. Ugaya's legal fight」と表示されており、支援サイトにリンクが貼られているので、増田さんらが烏賀陽さんとは無関係にやっているわけではないと思うのですが。
Redige par: 小倉秀夫 | le 21/02/2007 a 07:39 PM

現段階でのものをキャッシュに入れてみました。
→http://megalodon.jp/?url=http://ugaya.com/&date=20070224175459
引用を続けます。

>ご冗談を。リンクページには「ある程度の額が集まった段
>階で烏賀陽氏と協議し、訴訟費用および若干の生活費支援
>として適切な額を送金することにしたいと思います。」と
>記載されていますよ。

「協議」してから「適切な学」を「送金する」というなら、当の本人は、まだ事前には了承していない、と読むのが普通でしょうね。どこが冗談になるのか?

Redige par: キメイラ | le 21/02/2007 a 07:23 PM

>「協議」してから「適切な学」を「送金する」というなら、当の本人は、まだ事前には了承していない、と読むのが普通でしょうね。どこが冗談になるのか?
え?そうなんですか?ということは仮にご本人が「一切受け取りません」とおっしゃって断られる可能性があるわけですね。今のところ「未定」であると。その場合、返金されるわけですね。うーん、そんな募金いやですね(苦笑)。
そう言えば、「さくらちゃんを救う会」も確か、ご両親ご本人たちが組織した会ではなかったですね。これもやっぱり主語がどうたらとかそんな話になるわけですね。
Redige par: 福田 | le 21/02/2007 a 09:44 PM

福田って、あの福田さんだったんですか?
まさか、あそこまで恥をかいてお気ながら同じ福田さんとは思っておりませんでした。
もしも本当に同じ福田さんならば、ずっと待っていた質問にお答えなさっていただけないでしょうか、随分お暇なようなので(笑)。

特定ハンドルで書き続けることの弊害をちょっと感じました。
引用を続けます。

ということでいつから募金者が烏賀陽さんに募金したくなくなる新たな新事実が明らかになったのでしょうか?どんなものですか?実は個人資産が膨大だとか?なにが明らかになったのですか?

烏賀陽さんにしても、実際にいくらの弁護士費用がかかるのか受任契約書を公開しているわけではないし、そもそも「弁護士費用や印紙代などを含めて100万円単位の費用がかかります」といってみても被告側が印紙代を払うことは少なくとも第1審の段階ではないわけです。でも、そんなことはどうでもいいわけです。

まぁ、「そんなことはどうでもいい」と思っている人はカンパとか支援とかすればいいとぼくは思いますが、ぼく自身はどうでもいいとは思っていません。

さて、烏賀陽さんのどこにそんな事実が発生しているのか知りませんが、なにかさくら事件と同様に彼を叩くようなことがありますか?
Redige par: サスケット | le 22/02/2007 a 02:29 AM

個人の「根拠もなしに何かを言う権利」が「言論・表現の自由」というような形で容認されてしまうと、ぼくにとって「本当のこと」を知る権利が阻害されてしまう(検索などで真実に近いものが下に埋もれてしまう)という実害があります。「劣化ウラン弾」でそれは痛恨しているんですが、みなさんはいかがですか。「何かを言う権利」は、「それが本当のことかどうか」と関連する形でないと、ものすごく実害があると思います。だから、烏賀陽さんが、
1・オリコンのデータは操作されている、という事実
2・ジャニーズ事務所は操作している、という事実
3・弁護士費用はいくらかかったか、という事実
について、ちゃんとそれなりの根拠を示さないと、ぼくには「何かを言う権利がない人」に見えてしまうわけです。

というか、人の生死に関係がない烏賀陽さんの例では、彼の年収がどれくらいで、資産がどれくらいで、実際にかかる弁護士費用等がどれくらいということを確認しようと言う機運すらないですね。
やはり、募金活動を断念させれば幼い命を奪えたかも知れないさくらちゃんのケースとは、匿名さんたちの力の入れ方が違います。
Redige par: 小倉秀夫 | le 22/02/2007 a 02:36 AM

> 実際にかかる弁護士費用等がどれくらいということを確認しようと言う機運すらないですね。
いや、これはあったはず。それもこのブログで。「いくらくらいかかるもんですか」みたいな質問が小倉氏に投げかけられてるはず。で、答えてないはず。
Redige par: irose | le 22/02/2007 a 02:48 AM

それでは、少し面倒なんですが、烏賀陽さんがこのことについて言及した音声とテキストを公開してみます。
音声は以下のところにあります。
 
http://lovelovedog.cool.ne.jp/20070213ugaya.WAV
 
これは2007年2月13日、第一回口頭弁論の終了後、日弁連の1階ロビーで行われた短い会見です。
全部で20分ぐらいです。
はじめは弁護士のかたが発言していて(かなり聞き取りにくい)、だいたい6分ごろあたりから烏賀陽さんが登場。
地方記者クラブ所属の記者がいるか、という質問。ジャパンタイムス以外は来ていない、という烏賀陽さんの確認。
日本のメジャーマスコミは1社も来ていない、という烏賀陽さんの質問。
記者席が今回設けていない、ということについて外国人記者が述べる。
メジャー・マスコミが取材に来ていないことを残念に思う、と語る烏賀陽さん。
「言論の自由を争う裁判」に関心を示さない、ということに疑問を持っている、と語る烏賀陽さん。
まぁいろいろあるんですが、最後に烏賀陽さんのアピール。

あのー、皆さんこれで、次に何が来るべきなのかを考えるべきだと思うんです。これで第一に、ジャーナリスト個人を組織から切り離して名誉毀損訴訟に訴えるということが可能になりました。これはまるで9.11前の世界と9.11後の世界と同じように、言論の世界がまったく変わってしまったということを意味しています。これからは朝日新聞の記者を、朝日から切り離して訴えることが可能です。それから、日本テレビの記者を、日本テレビという組織から切り離して個人で訴えることが可能です。その場合誰が弁護士費用を持つのか、そういうことが与える、記者に対する萎縮効果、というのは計り知れない。これは大変なことだと思います。
そして第二点、その次に来るものは、誰がその標的にされるのか、ということですけれども、間違いなく来るのは、インターネットのブロガーだと思います。インターネットのブロガーたち、というものに対して、名誉毀損の訴訟を起こすということは、これから企業は、重要な仕事になっていくと思う。たとえば、ある車の欠陥を挙げているサイトとかブログとかがありますよね。そういう企業批判ブログというものは、恐らく次々に狙い撃ちされるはずです。ですから、次に来るのは、インターネットの草の根ジャーナリズムが次々に潰されていってしまうということ、これを考える、予測するべきだと思うんです。

「狙い撃ちされるはずです」と言われても、そんなに「ある車の欠陥を挙げているサイトとかブログ」ってあったかな。くわしい人は教えてください(追記・コメント欄で以下のサイトを教えていただきました→http://www5.diary.ne.jp/user/510610/)。新聞を中心にしたマスコミの情報を元に、何かを言っているブログしかぼくにはうまく確認できなかったんですが、その場合の「訴訟」対象は、新聞・マスコミになるんじゃないかと思いました。
ちなみに、ぼくの知っている限りでしっかりしている草の根ジャーナリズムな人がやっているブログは「企業批判ブログ」ではなく「マスコミ批判ブログ」が主なエントリーになっています。どちらかというと「マスコミに誤報・歪曲・恣意的な引用されたかわいそうな企業・個人の擁護」なので、名誉毀損訴訟する側がもしあるとするなら、マスコミのような気もしますが、そのような「言論弾圧」をするとはとても思えないし。
それから、ぼくは別にジャーナリストではないんですが、烏賀陽さんに対して何かを言うと、ぼくが所属する何かとは無関係に烏賀陽さんが訴える、ということはなさそうなので(関連づけて訴えられそうなので)、ぼくの、少なくとも烏賀陽さんに対する「言論の自由」はありません。ネットの中での「炎上系サイト」を見ていると、割とジャーナリストの場合は「その人の所属している組織」と絡めて批判されているケースが多いみたいなので、たとえば朝日新聞の記者が自分のブログ上で何かを言い、それが誰かにとって名誉既存訴訟で訴えるべきものだったりした場合は、「朝日から切り離して」訴えることが可能だ、ということは、訴える側・訴えられる側・訴えられない側にもメリットが多いようにぼくには思えました。
烏賀陽さんの猛烈アピールについて、ぼくは、ネット上の言論については、「間違ったことを書いてしまったらお詫びする」という姿勢を、少なくとも「はてなダイアリー」ではなるべく取るようにしているので、「間違ったことを言い続ける言論の自由」までは欲しいと思いません。それは「自由」とは違う、何か別のもののような気もします。「社会的に成熟していない人間による自由」とか何とか、なんじゃないでしょうか。烏賀陽さんは、少なくともぼく抜きで戦ってみてください。
「インターネットのブロガー」に対する名誉既存訴訟を、今回のように「お前のテキストはここのところが間違っているので、それに対する事実誤認の謝罪をすれば許してあげなくもない」程度のレベルでやられて、なおかつその訴訟の根拠に対する反証も充分にしていない(ようにぼくには思える)烏賀陽さんを支持するのは少しぼくには重荷かな、と思っています。
繰返しになりますが、まず烏賀陽さんは、自分が言った・コメントしたという以下の点について、第三者にも納得できる説明・根拠を示してみてください。
1・明確にオリコン側は否定している「予約枚数もカウントに入れている」という点について、オリコン側が嘘を言っている、という客観的に判断できる資料
2・ジャニーズ系の歌手のランキングに関して、「通常版」「限定版」の両方をジャニーズ・ファンは買うからランキングが高くなる、ということ以外の、オリコンと他のチャートとの違いを、ジャニーズがランキング操作しているからだ、的なことが客観的に判断できる資料
それから、ぼく個人としてはもっとみんな重要視してもいいと思うんですが、
3・今回の裁判にかかった費用が「719万円という驚くべき高額」ではなく、○万円である、という数字。
現在強調されている「719万円」については、烏賀陽さんは以下のようなことしか言っていません。

質問「弁護士費用に関してなんですが、いただいた案内のほうでは、旧日弁連基準で719万円ということになっていましたけれども、これの具体的な、実際にかかった費用というのは公開する予定というのはあるんでしょうか」
答(烏賀陽さん)「まだ分かりませんけれども、釜井(英法)先生、三上(理)先生皆さんですね、大変お得な値引きをしていただいたと、ジャスコの大売出しもびっくり、というようなお得なディスカウントをしていただいたということだけ申しあげておきます」
質問「公開する予定はない、という」
答「いや、あるかも知れませんね。それは否定も肯定もしません。もしかしたら我々のプライベートな契約になるのかもしれないし、それは今申しあげられません」
質問「ノーコメントということですか」
答「違います、ノーコメントじゃありません。答えました、今はっきり。肯定も否定もできません」

ということで、カンパしたがっている人は、「公開しない」ということに烏賀陽さんが決めたとしても、がっかりしない覚悟でカンパしてみたほうがいいと思いました。
少し関係があったりなかったりするところ。
→オリコン個人提訴事件を憂慮し、烏賀陽弘道氏を支援するカンパ活動 - 烏賀陽氏へのカンパ受付を開始します
→オリコン訴訟・2/13報告会 - 検察庁で無実の主張 - ヒマヒマ - 東長崎機関

ここの報告会でも、サイゾー掲載の記事内容の真偽についての話は出なかった。
原告オリコン側が争点としようとしているテーマに手をつけず通過しようという戦術でよいのだろうか。

→スポニチ Sponichi Annex 速報:相撲協会 講談社などを名誉棄損で提訴

一番の被害者は相撲協会で、その次が朝青龍。何しろ人数が多いので、相当な金額になるのは仕方ない。力士の出廷は訴訟の推移による。後は記事の根拠を講談社が示してくるかどうか。(和解は)難しいでしょう。

 
(追記)
「死ね死ね」→「死ぬ死ぬ」に変更(見出しも含む)
(追記)
ぼくと烏賀陽さんとの「個人的な関係」は特にありません。ぼくみたいな「オリコンは別に敵とは思っていないし、応援したいとも思ってはいないが、「チャート操作」について知りたい」という人間を味方につけたいとか思っているようなら、もう少しうまくやって欲しい、というような残念な気持ちはありますが。