ニコニコ静画の3万冊の電子書籍が泣いている!

10月24日に、3万冊の電子書籍を配信する 無料でマンガがたくさん読める!- ニコニコ静画 (電子書籍) がスタートした。あわせて、iOSアプリの「ニコニコ静画(電子書籍)」がアップデートされアプリ内で電子書籍を購入し閲覧できるようになった。
早速アップデートして、手持ちの新しく無くなったiPad(第三世代)で閲覧した。コミックの読み心地は、これまでのニコニコ静画と変わらず、見開きでも十分に読める綺麗さだ。ページの切り替えをスライド以外に変更できれば更に良い。
読みやすさは及第点だが、電子書籍を探すのが面倒である。検索性が良くないのだ。トップページのカテゴリには、少年コミック、成年コミックなどジャンルの一覧しか無い。そのため、どの出版社のどのレーベルが電子書籍化されているのか分からない。読みたい本が決まっている場合は、題名で検索すればよいが、本屋に行ってなんとなくレーベルの書棚を眺めながら、この本が面白そおうだから買ってみよう、といった本の探し方には向いていない。
出版社やレーベルはニコニコらしくタグで管理されている。しかし、レーベルや出版社で絞っても同じシリーズが延々並ぶため、どのコミックが電子書籍化されているかを知ることが容易ではない。例えば、紀伊國屋書店BookWeb 電子書籍 Kinoppy にようにレーベルの一覧があり、シリーズごとのページがあると便利である。理想を言えば、電子書籍・コミックはeBookJapan のように、ジャンル、出版社、レーベル、そしてシリーズの一覧があるのが望ましい。特にコミックを扱う場合は、シリーズで区分して欲しいし、まとめ買いもできると便利である。コミックやライトノベルを扱う、電子書籍ストア BOOK☆WALKER もレーベルやシリーズ一覧から電子書籍を見つけることができ、シリーズをまとめて買うことができる。


電子書籍ストアは扱う電子書籍の冊数を競うよりも、電子書籍を探しやすい環境を構築して欲しい。楽天「kobo」に行政指導 「コンテンツ約3万冊」表記、実は2万冊「景表法上不適切」 と不名誉な行政指導を受けた 電子ブック楽天<kobo> のストアもジャンルの一覧しか無いため、電子書籍を探すのが面倒だ。ニコニコ静画で配信されている電子書籍のリストは 読める書籍3万冊リストサイト-ニコニコ静画 でCSV形式で配布されているが、このファイルによるとそれぞれの電子書籍にはジャンル、レーベル、作品名、著者、出版社の情報がある。カテゴリ一覧として、レーベルや著者を表示するのはそこまで難しいことではないと思うのだが・・・。


翌25日からはKindleの日本版がスタートした。Amazonはレーベルや著者一覧から検索できるが、シリーズごとのページがあるわけではないので、検索する上では良い環境にあるわけではない。ただし、Amazonの強みは書籍版と同じページからKindle版も買うことができる点にあるだろう。ネットで書籍を紹介する場合、Amazonへリンクをはることが一般的になっているのも大きな強みだ。

ジョジョリオン 1 (ジャンプコミックス)

ジョジョリオン 1 (ジャンプコミックス)

早速ジョジョリオンのKindle版を早速購入してみた、Amazonのため数クリックで購入できてしまう。あまりにあっさり購入できるため、これからどんどん買ってしまいそうで実に恐ろしい。解像度もかなり良い。恐らく、DTPソフトからそのまま流し込んでいるのではないか(関連:iOSのKindleアプリに絶望した!!! | はげあたま.org)。Kindle内で書籍を買えないのがやや不満ではあるが、それができるとドンドン買ってしまうので、アプリ内で直接買えないという障壁があったほうが良いのかもしれないな。