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古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

高齢化社会における「弱者の新自由主義」/朝日新聞デジタル有料記事「なぜ若者は斎藤氏、国民民主、石丸氏に投票したのか その2つの争点」(伊藤昌亮氏インタビュー) のプレゼント

 月末だが、久しぶりに朝日新聞デジタルの有料記事プレゼントの枠を使い切る。

 無料部分へのリンクは下記。社会学者・伊藤昌亮氏へのインタビュー記事だ。

 

www.asahi.com

 

なぜ若者は斎藤氏、国民民主、石丸氏に投票したのか その2つの争点

聞き手 シニアエディター・尾沢智史 2024年11月27日 11時30分

 

 若い世代から強い支持を受けたという、都知事選の石丸伸二氏、衆院選の国民民主党、兵庫県知事選の斎藤元彦氏。そこに共通するものは何なのか。

 

 「石丸現象とTikTok」「ひろゆき論」などが話題になった社会学者の伊藤昌亮さんが、三つの選挙から見えた若者世代の意識を読み解きました。

 

 ――今回の衆院選の結果、特に国民民主党が若い世代の支持を集めたことをどう見ていますか。

 

 「衆院選を考える上で鍵になるのは、世代間対立です。投票日前後の3日間に、X(旧ツイッター)でどんなキーワードが盛り上がったかを調べてみたのですが、公示1週間前の3日間に比べて『シルバー民主主義』は18倍、『現役世代』も6倍に増えています。社会保障費や医療費についての投稿も目立ちました。対照的に、大きな論点になると思われた『選択的夫婦別姓』などはほとんど増えていません。安倍晋三政権時代のような左右間の対立ではなく、世代間対立という構図が明確に出て、『手取りを増やす』というフレーズで現役世代優先を掲げた国民民主党が躍進したのでしょう」

 

 「それは、東京都知事選での『石丸伸二現象』や、兵庫県知事選で斎藤元彦氏が再選されたこととも間違いなくつながっています。石丸氏は、老害批判、既得権批判で若い世代の支持を得ました。兵庫県知事選でも、県議会や県庁は既得権益のかたまりで、斎藤氏はそれを壊そうとしているという『物語』が、現役世代を中心に受け入れられた。やはり世代間対立の構図がつくられ、既得権を批判する側が支持されたといえます」

 

高齢化社会における「弱者の新自由主義」

 

 ――既得権批判は以前からあり、新しい現象ではないのでは。

 「既得権益の打破を求める声…

 

(朝日新聞デジタルより)

 

URL: https://www.asahi.com/articles/ASSCT1C5WSCTUPQJ007M.html

 

 「高齢化社会における『弱者の新自由主義』」という言葉が目を引く。

 さらに読み進めると、「『過激化する中道』と学歴エリート」という見出しも出てくる。

 最近SNSでよく眼にする「極中道」という言葉が欧米で「エキストリームセンター」と呼ばれて真面目に議論されているらしいことを、この記事を読んで初めて知った。

 私は「中道」という言葉自体が大嫌いで、ブログなどで自らを「中道」と書いている人たちに対してよく「自称中道」と当てこすったりしていた(たとえばブログ『日本がアブナイ!』の運営者に対してなど)。

 でも今の「極中道」たちは前記ブログの運営者などともまた全然違う。石丸伸二や玉木雄一郎や斎藤元彦らを熱狂的に支持する彼らは、政治思想軸上では「『右』も『左』もない」というよりは「右」も「左」も嫌っているにもかかわらず、経済政策の座標軸で見ると、上記記事に「弱者の新自由主義」という言葉で表現されている通り、「極右」なのだ。経済極右。この傾向は玉木雄一郎に顕著だが、いかに「積極財政」を掲げようとも、富の再分配は全く志向しない。玉木自身によると玉木はMMT派でもないとのことで、財源探しは政府に丸投げするなどと無責任なことを言っているからその経済政策の全体像は全然わからない。ただいえることは、玉木はデヴィッド・ハーヴェイ的な意味での過激な「新自由主義者」だということだ。ひとことでいえば、エリートの権力回復のためのプロジェクト。元号新選組よりも、それどころか日本維新の会よりもさらにずっと危険な政治家。それが玉木雄一郎だと思う。

 以上はあるいは記事本体から少し脱線した感想かもしれない。

 有料記事へのリンクを以下に張る。

 

digital.asahi.com

 

 リンクの有効期限は11月30日午前8時07分。