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猫との出会いが運命を変えた。野良猫に命を救われた男性兵士の物語

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(著) (編集)

公開:更新:

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 戦争で心に深い傷を負い、生きる目的を失っていた男性兵士が死を決意した直後、その野良猫は目の前に現れた。

 この出会いが男性の運命を変えた。男性は猫と出会ったことで生きる希望を取り戻したのだ。その後、猫は行方不明になってしまうが、再び奇跡的に巡り合うことになる。

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 猫を家族にした男性は、日に日に自分に自信を取り戻していき、人生を前向きに生きることができるようになった。

 だが、突然の別れがやってきた。猫が病に倒れ、静かに虹の橋のたもとへ旅立っていったのだ。

 それでも、出会えたことの喜びは、何ものにも代えがたい奇跡だ。これは、男性と運命の出会いを果たした元野良猫の物語である。

Josh & Scout, A Mutual Rescue Film

戦地でトラウマを負った男性が帰国後、野良猫と運命の出会い

 ジョッシュ・マリノさんは、アメリカ陸軍兵として、戦地に赴き職務を遂行することを誇りに感じていた。

 だが戦争は、マリノさんに肉体的な傷のみならず大きな心の傷を与えた。

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 イラクから帰還したマリノさんは、外傷性脳損傷と重度のPTSD(心的外傷後ストレス障害)に悩まされながら、母国アメリカで兵士としての任務を続けていた。

 ある日、生きていくことにこれ以上耐えられなくなったマリノさんは、カンザス州フォート・ライリーの兵舎で遺書を綴り、自分の人生を終わらせる決心をした。

ナイフを一本抜きました。私はパソコンで手紙を書き、最後のタバコを吸うために外に出ました。

 兵舎から出て1人でタバコを吸っていたとき、人生を変える瞬間が訪れた。茂みの中からガザガザ音を立てて現れたのは、1匹の小さなオスの野良猫だった。

 猫は、「ニャー」と鳴き声をあげ、足元に擦り寄ってきた。

 思わず猫を撫でたその瞬間、マリノさんの目から涙があふれ出て、泣き崩れたという。

おそらく彼は、私が耐えられない何かを抱えていることを知っていたのでしょう。

 猫との出会は、不思議とマリノさんの心に新たな目的意識を植え付けた。

私は、自分の問題をすべて考えるのをやめて、猫を助けるために何ができるかを考え始めました。

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猫との出会いで心に変化が訪れる

 スカウトと名付けた猫は、マリノさんに「思いやり」と「共感」を教えてくれたという。

 マリノさんは、スカウトに毎日餌を与えるようになった。マリノさんにとってスカウトは大切な存在になっていった。

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 しかしその後、スカウトはどこかへ消えてしまった。

 マリノさんはかなり落ち込んだが、スカウトと出会ったことで心は強くなっていた。傷心を抱えながらも、人生を前進していくことを決めたのだ。

 やがて、マリノさんは高校時代の女性と再会し、交際するようになった。

 スカウトから勇気と希望をもらったマリノさんは、今度は自分が猫に希望を与える番だと、恋人に猫を飼いたいと伝え、動物保護施設の譲渡会に出向いた。

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譲渡会でスカウトと奇跡の再会を果たす

 譲渡会でマリノさんは、1匹の猫が自分の注意を引こうとしていることに気付いた。

突然、小さな白と黒の足がケージから飛び出し、私の左腕を叩き始めました。

そのケージにいたのは、なんとスカウトだったのです!私はすぐに彼をケージから出して、しっかりと抱きしめました。

 これが、運命の再会でなくて何であろうか。マリノさんは、すぐにスカウトを養子にすることに決め、スカウトは正式に家族として迎え入れられた。

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 マリノさんの命を救ったスカウトは、再びマリノさんの人生を完全に好転させるきっかけを与えたようだ。

 マリノさんは、より健康的な食事を始め、喫煙をやめ、さらには高等教育も受けた。

 人生をさらに前向きに生きることができるようになったのは、生きる自信を取り戻せたからだ。そうなるように導いてくれたのは、スカウトなのだ。

 マリノさんは、ガールフレンドのベッキーさんと結婚し、障がいのある退役軍人のカウンセリングの仕事に就いた。

 スカウトと、ベッキーさんが飼っていた猫たちと幸せな日々は、この先も続くはずだった。

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 だが、突然辛い出来事がやってきた。スカウトの健康状態が急速に悪化したのだ。

マリノさんの腕の中で旅立ったスカウト

 マリノさんは、スカウトの様子がおかしかった日のことを、このように回顧した。

ある日、妻と帰宅するとスカウトの様子が変でした。具合が悪そうだったので、動物病院に連れて行くと、猫白血病ウイルス感染症であることがわかりました。

 診断されたときには、すでにスカウトの容態は相当悪くなっていたという。

 それでも、病院で輸血治療をしてもらうと、スカウトはなんとか2週間生き延びたものの、容態は悪化し、息も絶え絶えの状態になった。

 マリノさんは、ベッキーさんに運転を頼み、後部座席に乗ってスカウトを抱きかかえて祈る気持ちで動物病院へ向かった。

 しかし、スカウトはマリノさんの腕に抱かれながら、虹の橋のたもとへと渡っていった。

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あれほど辛い瞬間はありませんでした。

 涙ながらにマリノさんは、スカウトがどれほど自分のなかで大きな存在だったかを語った。

スカウトは、私と家族になる前から、私の命を助けてくれたんです。私を、正しい方向へ導いてくれた。自信を取り戻させてくれた。

あの小さな猫は、私に「自分は、ただ戦争で人の命を奪い続けているサイコではない」と、気付かせてくれたんです。

スカウトとの出会いがあったからこそ、今の自分があるんです。

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 スカウトが旅立った後も、スカウトとの日々を考えない日はないというマリノさん。

スカウトは、私の一部です。

 スカウトは、マリノさんの気持ちをわかっているだろう。

 そして、いつか虹の橋のたもとで、大好きなマリノさんと再会できる日を、スカウトはきっと待ってくれているだろう。

References:Man on the verge of taking his life goes for last cigarette when rustling in bushes saves him/ written by Scarlet / edited by parumo

本記事は、海外の情報を基に、日本の読者向けにわかりやすく編集しています。

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この記事へのコメント 20件

コメントを書く

  1. 戦争の恐怖や罪悪感でランボーみたいになってる
    アメリカにはこういう人めっちゃ多いんだろうな

    1. >>3
      この人は現役だったけど、アメリカの退役軍人の自殺率は一般市民の1.5倍から2倍と言われてるからな…

  2. 映画化決定……(泣きすぎて具合悪くなりそうだから私は見れないやつ

  3. アメリカなのに猫の安楽死では無く、延命を選択した事に共感を覚える。自分の命の一部、魂の一部という事だったんだなぁと。

  4. 言葉はわからないけど、悲しげな顔で淡々と語る様子に泣けた
    死のうとしたけど、本当は死にたくなかったから猫に希望を見いだせたんだよね

  5. 素晴らしい記事でした。ありがとう。
    今、軍や自衛隊を無くすべきかどうか答えは出ない。
    世界で一斉に無くすのならともかく。
    ただし戦争は深い不幸しか生み出さない。
    そして一匹の猫が、その子を守る事が、
    完全ではなくとも救いをもたらす事もあるんだと知った。

  6. きっと天使で、彼を救うためにやってきたに違いない
    。だから橋の向こうで、神様にたくさん褒めてもらってるよ
    いつか彼も橋を渡る時がくれば、きっとまた会える

  7. やっぱ室内飼いした方が、寿命は確実に伸びて不幸は減るよね。

  8. 気持ちが張り詰めてどうしようもなく悪い方向に思いつめてしまった時に心を解きほぐせるのは動物とか小さい子供の無邪気な姿だったりするよね

  9. スカウトの代わりはいないけど…この人はまた猫と暮らして欲しいなぁ

  10. スカウト「頭で素直になりたいと考え素直になれない。
    人間は矛盾した変な生き物だな…」

  11. こいつに今スリスリすればイチコロにゃ・・・
    って分かったんだろうな

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