うれしいニュース！エベレストに野生のマヌルネコが生息していることが判明

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　モフ密度の高さとふてくされ顔がなんともキュートなマヌルネコ。ついつい「マヌルネコの歌」を口ずむほどには、気になる存在なのだが、そんな彼らのうれしいニュースが舞い込んできた。

　野生のマヌルネコ、少なくとも 2個体以上が、標高5000メートルを超えるエベレストの高地に生息していることが判明したそうだ。

　世界でも最も厳しい山として知られているエベレストには、意外にも多種多様な野生生物が生息しているようで、マヌルネコたちもそこで頑張って生きているのだ。

ふてくされ顔のもふもふキュートなマヌルネコ

　カラパイアを見てくれているお友達なら、マヌルネコと聞けばすぐにあのもっさりもふもふの体と、ちょっとふてくされた顔を思い浮かべることだろう。他の外見の特徴と言えば、顔の額が高く、耳は左右に離れていて、短くて幅が広い。

　マヌルネコの名前にある「マヌル」は「小さいヤマネコ」というモンゴル語からきている。ちなみに英語ではパラスキャットと呼ばれている。

　ネコ亜科マヌルネコ属に分類される唯一の種で、大きさはペットの猫くらいだが、体毛が長く密集して生えているので、丸々と太った体型に見える。

　この分厚い毛皮のおかげで、生息地であるシベリア南部からアジア中央部などの山脈地方の高地の、雪の上や凍った地面の上に腹ばいになったとき体を冷やさずに済むのだ。

　また、600万年前から存在が確認されており、世界最古の猫と言われることもある。実はふてくされ顔じゃなく、長い年月を生き延びてきたことから悟りを開いた「仙人」ならぬ「仙猫」みたいな表情なのかもしれない。

マヌルネコのうた（Pallas’s cat song）Official MV

標高5000m以上のエベレストでマヌルネコの存在を確認

　エベレストで史上初めてマヌルネコの痕跡らしきものが発見されたのは、2019年のことだ。

　エベレスト遠征にやってきたナショナルジオグラフィックの探検隊が、ネパール北東部のエベレスト山地域、サガルマータ国立公園内2か所で、マヌルネコのものらしきふんを発見したのだ。

　どちらも標高5000m以上の高地に落とされていたものだ。

　ふんのDNAを分析した結果、それが確かにマヌルネコのものであることが判明し、その詳細が『Cat News』（2022年冬号）で報告された。

　探検隊の中心人物で、生物学者のトレーシー・サイモン氏は、「世界の最高峰で、この希少種の証拠を発見できたのは驚くべきこと」と、プレスリリースで述べている。

　ちなみにマヌルネコがこのとき食べたものは、イタチやナキウサギである可能性が高いそうだ。

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世界最高峰のエベレストには豊かな生態系

エベレストでのマヌルネコの発見は、この人里離れた山岳地帯に豊かな生物が織りなす生態系があることを明らかにするほか、マヌルネコの生息範囲がネパール東部まで広まっていることを伝えています

　とサイモン氏。

　研究チームは今後、エベレストに生息するマヌルネコの個体数・生息域・エサなどについてさらに調査したいとのこと。そのための方法として、カメラの設置やふんの収集などが考えられるという。

　今回のマヌルネコの発見が、この象徴的な世界遺産「エベレスト」で生きる種の多様性を我々に教えてくれたのだ。今後も新たなうれしい発見が待っているかもしれない。

References:First Report of Rare Cat Discovered on Mt. Everest > Newsroom / Pallas’s Cats Inhabit Mount Everest Region, New Study Shows | Sci.News / written by hiroching / edited by / parumo

本記事は、海外の記事を基に、日本の読者向けに重要なポイントを抽出し、独自の視点で編集したものです。

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