やねうらお先生ともしドラの作者がブログで空中戦

http://d.hatena.ne.jp/aureliano/20110812/1313128129
このリンク先、もしドラを書かれた作者様のブログページのはずなのですが、どうにもおかしいのです。
本当に本人のブログなのでしょうか?
 
まず『Amazonでいまだ売れ続けているので、酷評を書く人はノイジーマイノリティーであり、読解力の欠けた人間だ』という論法が凄い。
この一文だけでツッコミどころが満載です。
 

売れていれば出来が良い?出来が良いから売れている?

こんな都市伝説を、いまだ信じている大人が実在するのでしょうか?
この論法では『FinalFantasy13』や『ダンボール戦機』は出来が良く、反面『押忍!闘え!応援団』は出来が悪いということになります。
 
もっと言えばミリオンを達成した『オバケのQ太郎 ワンワンパニック』のほうが、ハーフミリオンしか売れてない『FinalFantasy(初代)』よりも出来が良いということになってしまいますよ。
この論法に納得する人が存在するのでしょうか?いるわけがないですね。

ネットに酷評を書く人だけが、満足できなかった人間?

ネットにいちいち酷評書く人なんて、そうそういないでしょう。
ましてやAmazonのレビューに書きに行く人がどれくらいの割合いるのやら…。
普通の人は、たった2000円弱の本がつまんなかったからって、いちいちネットで発信なんてしない。そっと本棚の隅に埋もれさすだけです。

読み手に読解力を求めるの?

やねうらお先生の主張は、私が理解する限り「店員が主人公にドラッカーの本を薦める必然性が無く、非常に不自然である」です。
それに対してもしドラ作者様は

このシーンで書店員は、みなみの姿形、呼吸、眼差しなどを見たことによって勘を働かせ(ピンと来て)、言葉ではあえて質問をせず、即座に『マネジメント』を勧めたのだ。そして、もし実生活でそういう経験をしたことがある人なら、ぼくの本のような形で(つまり説明もなしに)書かれていたことによって、かえってその道理を素直に感得できるうようになった。

ははは…。力無い笑いしか出ませんね…。
理系脳を持つ私の友人全員が、苦笑いを噛み殺したような表情になるのが目に浮かびます。
 
これを否定する相手に「読解力が足りない」「ノイジーマイノリティーだ」とレッテルを張るのは無理ありすぎではないでしょうか…。

ある商品が沢山売れる理由

そんなもの、沢山の人に知られたから以外の何物でもないですね。
商品の出来なんて、二の次三の次です。
 
どんな糞ゲーでも、知名度さえ担保できるのであれば

  • みんながやってるから
  • 糞と評判だが、どんな糞なのか話の種に

という理由だけで売れます。
 
『怪盗ロワイアル』や『ドラゴンコレクション』は凄まじい糞ゲーですが、TVでバンバンCMがうたれ、名前が知られているという一点突破で大量のユーザーを獲得しました。

もしドラは糞なのか

作者様のブログの文章を読む限り、『文章力』という点においては糞なのでしょう。
しかし『商品』として天下一品だったのは間違いありません。
なので、無粋にも文章力について異議を申し立てるやね先生への、論理的に正しい反論の仕方はこうです。
「話の都合上マネジメント薦める必要があったんだよ!分かれよ!もしドラで読者に伝えたいのはその部分じゃないから!導入部なんてどーでもいいじゃん!」

炎上マーケッティング

さて、実際のところリンク先の文章は、270万部ものベストセラーを書いた方の文章とは思えません。
騙りとしか思えない頭の悪さです。
 
しかし、わざと頭の悪い文章を書くことで、ネットの正論好きを大量に集め、ブログを炎上させる。
これこそが作者様の狙いです。
 
先ほども言いましたが、売れる売れないは知名度です。
知名度をあげるためなら「この作者文章力無さすぎww」という程度の負の評価など痛くもかゆくもありません。
良い評判>悪い評判>>>>>>>>知られていない
これが絶対の法則です。
つまり、リンク先の文章は『名を捨てて実をとる』には最高に正しい反論の仕方です。
 
今回のやねうらお先生との空中戦。
もしドラ作者様は大勝利ですね。
※皮肉ではなく本気で称えてます

名を捨てて実をとる

馬鹿正直な職人肌ゲームクリエイターは、このあたりの『名を捨てて実をとる』ができないから、売れるものを作れないんだと思います。
 
だいたいですね『売れている本の文章力は高い』なんて論法、本気で言う人がいるわけないでしょって話ですw
炎上マーケッティング手法が見事だったので、是非友人に紹介したく、このブログにて取り上げてみました。
 
もしドラ作者様。勉強させていただきありがとうございました。
このブログは零細ですのであまりPVに貢献することができない点、申し訳ありませんが…。