なぜ栃木県の共産党幹部はかぴぱら堂さんの問いに答えないのか

(この記事は私の不当な除籍・解雇事件の問題の一部についてです。全体像を簡単に知りたい方は24年8月20日付の記事を先にお読みください。)

 

 もし私が「Aさんの今年に出した論文は、私が去年発表した論文の盗作だ」と告発したときに、Aさんから「いえ、私は同じ文章を30年前に本の中で公表しています」と反論があったら、私はどうすべきでしょうか。

 当然私は30年前よりもっともっともっと前に自分が発表したことを証明しないといけません。何しろAさんから具体的な反論が返ってきているのですから。

 

 しかし、いま福岡県の共産党幹部がやっていることは、

「Aさんの今年に出した論文は、私が去年発表した論文の盗作だ」

「Aさんの今年に出した論文は、私が去年発表した論文の盗作だ」

「Aさんの今年に出した論文は、私が去年発表した論文の盗作だ」

とくり返しているだけなのです。

 “どうせAさんの反論など自分の身近な人には読まれまい”と思っているのでしょうか。ひょっとして“「去年発表した論文」という具体的な根拠まであげているんだぜ”と威張っているかもしれません。

 しかしいくら「根拠っぽいフンイキ」をかもしだしてみても、Aさんからもっと具体的な反論が出されている以上、これは通用しません。ただの壊れた機械と同じです。

 

 ところが、同じことを栃木の党幹部がやり始めてしまいました。

鬼怒楯岩大吊橋(栃木)



具体的な反論になぜ答えないのか

 私への不当な除籍・解雇事件をめぐり、かぴぱら堂さんに対して栃木県・地区の共産党幹部がかぴぱら堂さんへ除籍を警告する文書を送りつけています。

 

 ここで私の除籍について、栃木の党幹部は福岡県などの党幹部の言ったことをそのままくり返して、私の除籍の「理由を明確にしています」と述べています。

 本当に「理由を明確にして」いるでしょうか?

 かぴぱら堂さんも8月16日付のご自身の文書で具体的に反論していますし、私もこの福岡県などの党幹部の除籍理由は成り立たないことを、根拠をあげて反論しています。

 簡単に言えば、

  • 党幹部“神谷は党の決定に反する意見を、勝手に発表した!”→私はブログで決定に従う旨を明記している。
  • 党幹部“神谷は県委員会総会の議論を勝手に公表した!”→私は決定を知らせただけで、誰のどんな討論かについては全く記述していない。具体的にどこがその該当部分か説明せよ。

というものです(詳しくはこちらで)。

 ご覧の通り、党幹部が私につけた言いがかりは、「ありもしない規約違反」を作り上げたというべきものです。

 党幹部はこのことについて全く反論ができず、沈黙しています。かぴぱら堂さんや私の問いに何も答えていない。最初に言った「規約違反」をくり返しているだけなのです。

 そして、事もあろうに、栃木の党幹部たちもこのくり返しのご唱和に乗っかりました。

 「理由を明確にしています」などということはちっともありません。

 

 お尋ねしたいのですが、私やかぴぱら堂さんからの具体的な反論になぜ栃木の党幹部は何も答えないのでしょうか。

 しかもかぴぱら堂さんが8月に追及した他の点——例えば私の今年5月のブログが共産党への敵対・攻撃を綴ったものであるというのはなんの根拠もない思い込み・言いがかりだという点については完全に沈黙しています。この点はもうかぴぱら堂さん(および私)の反論への完全降伏ということでしょうか。

 

これでは「党の指導」とは言えない

 「指導とは道理と納得である」と昔の共産党の指導者である宮本顕治は言いました*1。党員であるかぴぱら堂さんに指導するとは、壊れた機械のように同じことをくり返して最後に「追放するぞ!」と脅すことではありません。私やかぴぱら堂さんの言い分が成り立たないことを、懇切丁寧に説明すればそれでいいではありませんか。あなた方に道理があるなら、「なるほどそうかもしれない」と思い直すはずです。

 ひょっとして説明できないのではありませんか。

 あまりにも自分たちが道理のないことを言っていると、心の中で恥じているのではないのですか。

 そんなことはないでしょうか。

 そうであればいいんですが、それならまずはちゃんと説明してください。

 

またしても「カジュアル除名」にするのか

 そして、かぴぱら堂さんに対してもやはり処分ではなく除籍をしようとしています。

 重大な規約違反の疑いがあるというなら、堂々と彼の所属する支部なり地区なりで違反認定および処分について問えばいいではありませんか。*2

 それをせず安易な「除籍」にするのは、何度も言いますが、党の公式マニュアルにさえ反するものです。

重大な規律違反で、党と国民の利益を裏切り、党に打撃をあたえた党員に、「処分」をおこなわないで第十一条による党員資格喪失者として、除籍で処理するのは正しくありません。(浜野忠夫『国民に開かれた党へ——日本共産党新規約のはなし』p.73)

 なぜ違反認定・処分ではなく、幹部が一方的に決められる「除籍」なのか。それはかぴぱら堂さんに意見表明の機会を与え、支部総会や地区委員総会で決めさせたら自分たちの言い分が聞き入られない=「負ける」と思っているからではないのですか。よしんばその場はなんとかしのげたとしても、除名では党大会での再審査に持ち込まれてしまうから「面倒くさい」と思ったのではないですか。

 そうでないというなら、党規約と党の公式方針に沿った扱いをすべきです。

 そうしないなら、除籍の濫用、まさに「カジュアル除名」です。

 かぴぱら堂さんに対するそのような除籍の濫用は、やめるべきだと考えます。

 

大量追放

 それにしても、私の除籍・解雇に、いや、その前の松竹伸幸さんの除名に端を発したドミノだおしのような大量追放が起きています。松竹さんの時も、いろんな全国紙が社説を次々に出し、テレビでもネットでもかなり取り上げられましたが、それから1年以上経った今、またメディアにこういう記事が載ってしまうのは、むべなるかなと思います。

mainichi.jp

*1:「正しい指導とは、命令でなくして道理に立ち、実情にあったもので、すべての党員を納得させうるものでなくてはなりません。こうした納得をかちうることなしには全党が自覚的規律によって結ばれるという保障はでてきません」(第11回党大会報告)。

*2:もちろんロジック上こうなるということですから、私が積極的に「かぴぱら堂さんを処分しろ」と主張したいわけではありません。