家電ミニレビュー

レンジで魚焼けて焼き目こんがり「グリルパン」が便利すぎ

シービージャパン「COPAN レンジグリル」

魚を焼く調理器具といえば、IHクッキングヒーターやガスコンロなどに備え付けられている魚焼きグリルが主流。焼き魚のほかに、ピザ、グラタン、トースト、スイーツなどの調理にも活用できるので重宝します。

便利な魚焼きグリルですが、お手入れの手間がかかるのが難点。焼き網、受け皿、扉などパーツが多く、サイズも大きめなので使用する度に引っ張り出して洗うのは面倒です。

そんな魚焼きグリルのお悩みを解決してくれるのが、シービージャパンの「COPAN レンジグリル」。本品は電子レンジで加熱できるフタ付きのコンパクトなグリルパンで、「焼く」だけでなく、「炒める」「煮る」など幅広い調理方法に対応。レンジ調理なのに食材に香ばしい焼き目もつけられるスグレモノなのです。

電子レンジ調理で魚がこんがり焼き上がった!

シービージャパンの「COPAN レンジグリル」は、電子レンジでグリル調理ができる家庭用の調理器。フタの付いた浅型の土鍋のようなルックスが特徴で、実売価格は5,500円前後です。

フタの付いた浅型の土鍋のようなルックス

中に食材を入れてフタを閉め、電子レンジでチンするだけで、ほったらかしでも美味しいグリル料理が完成します。焦げ具合を気にして側についたり、火加減を調節したりする必要がなく、レンチン中にほかの作業ができるのもうれしいポイントです。

本品の最大の特徴は、電子レンジ調理なのに、食材にしっかりと焼き目をつけられること。

電子レンジのマイクロ波を熱に変換する特殊なシリコンゴムの採用により、グリル面に熱を伝えることで、フライパンや魚焼きグリルで調理したときのように焼き目をつけられる仕組みです。

食材にしっかりと焼き目をつけられる

ちなみに、一般的なレンジ調理では、マイクロ波が食材に含まれる水分を振動させて摩擦熱を生み出し、その熱で食材を温めますが、本製品では本体とフタの間にアルミメッキ鋼板を使用しており、食材にマイクロ波は届きません。そのため食材から水分が逃げにくく、ふっくらジューシーに焼き上がります。

食材がふっくらジューシーに焼き上がる

グリルの底面は波型の形状をしており、余分な油が凹部に落ちて、凸部で焼き目をしっかりつけられます。なお、焼き目がつくのは凸部に接している面なので、食材の両面に焼き目をつけるには、調理の途中で一度ひっくり返す必要があります。

グリル表面にはフッ素加工が施されており、食材がくっつきにくいため、肉料理や魚料理も油を使わずにヘルシーに調理できるのも魅力です。

グリルの底面は波型の形状をしており、凸部で焼き目をしっかりつけられる

実際に鮭の切り身を焼いたところ、香ばしい焼き目がついたのはもちろんのこと、パサつきもなく、美味しく食べられました。途中で一度グリルのフタを開けてひっくり返す作業はあったものの、合計7分ほどレンジ(出力600W)で加熱しただけで焼き上がるのも便利だと思いました。

また、魚焼きグリルで魚を焼くと、換気扇を回していてもニオイが気になることがありましたが、本品を使用すると調理中のニオイが気になりにくく、電子レンジ内が魚臭くなることもありませんでした。

鮭の切り身に香ばしい焼き目がつき、パサつきもなく、美味しく食べられた

ハンバーグ、ベーコンエッグ、焼きそばなど、通常フライパンに油を引いて調理する焼き物メニューも、油を使わずに美味しく仕上がった上、できあがった料理をグリルからスルッとはがせて感動しました。

油を使わなくても、できあがった料理をグリルからスルッとはがせる

食材の両面に焼き色をつけるため、途中で一度ひっくり返す必要があるものの、電子レンジで美味しく作れる手軽さはかなりポイントが高いです。

焼く・炒める・茹でる・煮る・蒸す・炊くが1台でできる

グリル調理といえば「焼く」のがスタンダードですが、本品は、「炒める・茹でる・煮る・蒸す・炊く・温め直す」など、さまざまな加熱方法に対応しています。

本品は、炒める・茹でる・煮る・蒸す・炊く・温め直すなど、さまざまな加熱方法に対応

本品1つで焼きそば、肉じゃが、ジャーマンポテトなどの多彩なメニューを手軽に、しかもほったらかしで作れるのがとても便利です。

ハンバーグを作った時は、お肉を焼く前に本品で付け合わせの野菜を茹でておいたので、調理器具が1つで済みました。本品は少量の水で茹でられるため、節水できるのに加えて、IHクッキングヒーターやガスコンロを汚すこともなく、お手入れの手間も最小限に抑えられるのも美点です。

ハンバーグの付け合わせの野菜を茹でておくと、調理器具が1つで済む

さらに、本品は炊飯ができるのも便利。炊ける量は1合までのため、大家族向きではありませんが、想像以上に美味しいご飯が炊き上がったので驚きました。洗米後の浸水時間(20分)を除けば、20分(加熱時間10分+蒸らし時間10分)ほどで白ご飯が炊きあがります。

美味しいご飯も炊ける(1合まで)

焼き鮭、ベーコンエッグ、ハンバーグ、焼きそば、ジャーマンポテトなどを作りましたが、いずれも下準備の時間を除き、10分あるいはそれよりも短い時間で手間なく作ることができました。火を使わないので、火加減の調節はもちろん、側にいる必要もなく、レンジで加熱調理中にほかの家事を進められたのも良かったです。

さまざまなメニューを手間なく作れる

洗い物の手間が激減! 汚れがスルッと落ちた

本品はフタと本体の2パーツで構成されています。サイズは幅が約28cm、高さが約9cm、重量は577gと軽量かつコンパクトな設計で取り回しが良いです。

グリル本体の両サイドには持ち手がついており、電子レンジ庫内からの出し入れがしやすいうえ、食卓へもラクに持ち運びできます。食器代わりに使っても違和感のないデザインなので、調理後にそのまま卓上に並べれば、熱々のお料理を楽しめます。加えて、洗い物を減らせるのもうれしいポイントです。

グリル本体の両サイドには持ち手がついており、持ち運びしやすい

なお本品を加熱すると、グリル本体をはじめ、フタや持ち手などを含む全体がかなり熱くなります。素手で触るとヤケドをする可能性があるため注意が必要です。加熱後に本品を持つ時は鍋つかみ、食卓に並べるときは鍋しきなどを使いましょう。

全体が熱くなるので、鍋つかみや鍋しきを使用する

本品はパーツが少なく、サイズがコンパクトなので、使用後は他の食器を洗うのと同様にお手入れ可能。食器洗い乾燥機にも対応しています。

また、フッ素加工のおかげで汚れがつきにくく、ハンバーグのソースがベッタリついたグリルもお湯とスポンジだけでざっと汚れを落とせて助かりました。

フッ素加工により汚れがつきにくい

あらゆるお料理がほったらかしで美味しく作れる上、お手入れもしやすい本品は、日々の食事づくりの頼もしいパートナーだと思いました。一家に1台、もとい、1人1台持っても良いと思えるほどの調理器です。

「COPAN レンジグリル」は日々の食事づくりの頼もしいパートナー
野本 美樹